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綾野剛のラブシーンはなぜ“刺激的”なのか? 30代のリアルな色気に迫る

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 綾野剛が演じるラブシーンは常に刺激的で、しかも生々しいリアリティがある。現在公開されている映画『日本で一番悪い奴ら』でも、綾野は悪特警官・諸星要一として、矢吹春奈演じるホステスとおたがいを貪り合うような激しいラブシーンを演じている。さらに風俗店で欲望のまま快楽に溺れる姿まで晒すなど、すべてを惜しみなく出し尽くしている。おそらく、いま最もセクシーなパブリックイメージを持つ俳優のひとりではないだろうか。色気のある俳優というと、最近では斎藤工や松本潤、池松壮亮などのソース(濃い)顔が目立つが、綾野はむしろその逆である塩(薄い)顔だ。塩顔と言われる俳優ーー加瀬亮、坂口健太郎、向井理などがどちらかと言うとプラトニックな恋愛を演じる傾向があることも、綾野のラブシーンを強烈に印象づける。

 1982年生まれの現在34歳。2003年に『仮面ライダー555』で俳優デビューを果たした綾野は、順調に出演作を重ね、2009年には三池崇史監督作品『クローズZERO II』などに出演し、次第にやさぐれた役柄の印象を強めていく。裏の世界を生き抜く男を、ときには熱く演じる一方で、錚々たる女優たちと濃密に肌を重ねてきた。

 『そこのみにて光り輝く』(2014年)では、池脇千鶴と共演。仕事を辞めて何もせずに生活している男・佐藤達夫として、身体を売って一家の生計を立てている女性・大城千夏と熱く愛し合った。彼女の紅潮した全身を丁寧に、しかし艶かしい音を立てながら吸うシーンは、アパートの一室というシチュエーションも相まって、本当に彼らの秘め事を覗き見ているかのような背徳感があった。『ピース オブ ケイク』(2015年)では、隣に越してきた多部未華子演じる職場の後輩と、光宗薫演じる同居していた元彼女との間で揺れる優柔不断な男を演じた。光宗薫が綾野剛の股間で5分間に渡って待機したとの逸話が残るシーンは、あまりにも赤裸々だった。両作ともに、綾野の役柄は決して一般的に“良い男”とは言い切れないかもしれないが、そのしどけなさこそが色気となり、ラブシーンに生きた質感を与えていたのではないだろうか。

 実際、綾野自身も演じる際は、身も心も役柄になりきってしまうようだ。先述した『日本で一番悪い奴ら』では演技が興に乗り、営むシーンでは不覚にも勃起してしまいそうになったことを、2016年6月23日放送のラジオ番組『おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ系)にて告白している。しかし、あれほど熱のこもった演技であれば、その反応は自然といえるかもしれない。感極まって涙を流すのも、興奮して勃ってしまうのも、演技においては適切な表現だろう。

      

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