Perfume、N.W.A.、電気グルーヴ……大音量で体感したい注目の音楽映画5選

 ジェームス・ブラウンやブライアン・ウィルソンなど、往年の人気ミュージシャンに迫ったドキュメンタリー映画や、アーティストのライブ風景を映画化したODS作品など、近年、音楽にスポットを当てた映画が増えている。昨今は、音響設備の進化により、いままで以上にダイナミックな体験が映画館でできるようになっており、立川シネマシティが実施している極上爆音上映などはその好例だろう。そんな普段味わえない魅力的な体験を求めて、劇場に足を運ぶ人も増加しているのではないだろうか。そこで今回は、現在公開中~12月にかけて上映される注目の音楽映画5選を紹介したい。

『WE ARE Perfume –WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』(公開中)

WE ARE Perfume
(C)2015“WE ARE Perfume”Film Partners.

 Perfumeにとって初となるドキュメンタリー映画『WE ARE Perfume –WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』。同作は、昨年リリースされたアルバム『LEVEL3』を提げて行われたアメリカ公演の模様に迫ったもので、これまでNHKの歌番組『MUSIC JAPAN』などでも彼女たちのライブを追ってきた佐渡岳利監督がメガホンを取っている。最新技術を用いて世界的にも高く評価されている彼女たちのライブはもちろん、その裏側の努力や、メンバーそれぞれのパーソナリティまで捉えた作品となっている。『ポリリズム』のスマッシュヒットから8年、なぜPerfumeは世界中から愛される存在になったのか、本作を観れば納得のいく答えが見つかるだろう。(参考:「Perfumeのクールな表現は、熱い思いに裏打ちされている」佐渡監督が明かすアメリカ公演の裏側
公式サイト

『ストレイト・アウタ・コンプトン』(12月19日公開)

ストレイト・アウタ・コンプトン
(c)2015 UNIVERSAL STUDIOS

 1986年、ラップで社会への反骨精神を表現するグループとして結成されたヒップホップグループ・N.W.A.。『ストレイト・アウタ・コンプトン』は、N.W.A.が結成し、その後の成功への道のりと挫折、権力や偏見との戦い、仲間の裏切りなど、知られざる物語を描いた伝記映画だ。本作は、すでに世界興収2億ドルを突破しており、音楽伝記映画史上興収No,1、全米3週連続No,1記録、ハンプトン国際映画祭ブレイクスルー・パフォーマー賞受賞など、数々の記録を樹立している(11月19日時点)。ICE CUBE役を、彼の息子であるオシェイ・ジャクソン・Jrが演じるなど、キャストにも注目が集まる本作は、当時の熱気を再現したライブシーンが見もの。役者たちが実際にラップを披露する姿は、ぜひ大音響&大画面で堪能してほしい。90'sヒップホップのムーブメントを体験した世代はもちろん、音楽好きならきっとその熱が伝わるはずだ。

『ソークト・イン・ブリーチ~カート・コバーン 死の疑惑~』(12月12日公開)

ソークト・イン・ブリーチ
(C)2015 Valiant Productions, LLC All Rights Reserved

 

 90年代、カリスマ的な人気を誇ったロックバンド”ニルヴァーナ”で、フロントマンを務めたカート・コバーン。『ソークト・イン・ブリーチ~カート・コバーン 死の疑惑~』は、1994年に27歳という若さでこの世を去った、彼の死の真相に迫るドキュメンタリーである。彼が自殺を図ったのは事実なのか、捜査資料や関係者へのインタビュー、妻であるコートニー・ラブの事件前後の音声やカートの遺書の筆跡鑑定など、様々な新事実を検証し、未だ多い死の謎を解き明かしていく。人気絶頂の最中、独自の思想を抱いて死を迎えたという物語がある種のパフォーマンスとなり、カートの存在はより伝説的なものとなっていった。その真相に迫る本作は、彼に心酔した多くの人々が抱く音楽観にも影響を与える可能性がありそうだ。

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