リトグリ、CKB、赤西仁、ミセス、家入レオ……あえて真夏に浴びたいソウルフルなボーカル

 記録的な酷暑が続いている2018年の夏(フェスに行かれるみなさん、本当にご自愛ください)。歩くのもつらい、息をするのも苦しいほど熱いときは、あえてソウルフルな歌を浴びまくってはいかがだろうか? そこで今回はLittle Glee Monsterのダンサブルかつポップな新曲、クレイジーケンバンドの精力絶倫なニューアルバムなど、濃密なボーカルを堪能できるアイテムを紹介したい。

Little Glee Monster『世界はあなたに笑いかけている』(通常盤)

 初の海外単独公演(台湾、香港)を成功させ、映画『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』のワールドプレミアに参加するなど、海外での活動も視野に入ってきたLittle Glee Monster。ニューシングル『世界はあなたに笑いかけている』の表題曲は、60年代のモータウン、フィリーソウル、ゴスペルなどの要素を現代のポップソングに昇華させたナンバー。ダンサブルかつポップブラックネスを程よく滲ませたボーカルとハーモニー、そして、「世界はあなたに笑いかけている」という曲目通りのポジティブなリリックが混ざり合い、ナチュラルな高揚感を演出している。特に大サビの〈Never Gonna Give It Up!〉におけるソウルフルなシャウトからは、彼女たちの確かな成長をはっきりと感じてもらえるはずだ。

Little Glee Monster「世界はあなたに笑いかけている」MV(Short Ver.)

クレイジーケンバンド『GOING TO A GO-GO』(通常盤)

 クレイジーケンバンド(以下、CKB)、今回のテーマは“24時間営業”。ソウル、R&B、ロックンロール、ディスコ、ジャズ、ボサノヴァ、レゲエ、歌謡など古今東西のあらゆる音楽を脳内サンプラーに取り込み、生々しい肉体性、匂い、感情をたっぷりと投影しながら再構築された新曲はなんと全20曲(←このバンドにとっては当たり前の数です)。約3年ぶりとなるオリジナルアルバム『GOING TO A GO-GO』はまさにイケイケ、絶倫にして濃密なCKBワールドがたっぷりと堪能できる仕上がりとなった。郷愁感たっぷりのゴーゴーナンバー「せつ子」、黒光りするファンクなダンスチューン「MIDNIGHT BLACK CADILLAC」など名曲が揃った本作をグッと束ねているのはもちろん、横山剣の歌。胆力、精力、歌唱力が揃ったボーカルに圧倒される。

クレイジーケンバンド「GOING TO A GO-GO」MV

赤西仁『À la carte』(通常盤)

 アルバム『Blessed』を携えた全国ツアーを構成する際に得たインスピレーションをもとに制作されたという、赤西仁による初のリアレンジアルバム『À la carte』。オルタナR&B、エレクトロファンクなどのテイストを反映させながら既存曲をアップデートさせる手法は、世界の音楽シーンに対応していると同時に、常に変化を続けている赤西仁の現在地を明確に照らし出している。しなやかなファンクネスを備えたベースを軸にした唯一の新曲「Feelin’」も本作の聴きどころ。有機的なエレクトロと称すべきトラック、“どんなふうに感じてるか教えて?”と問いかけるセクシーなリリック、しっかりと抑制を効かせたボーカルが融合した極上のグルーヴナンバーだ。

赤西仁『À la carte』Trailer

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