藤田恵名が語る、『言えない事は歌の中』で大切にしたこと「かっこよさを突き詰めた」

藤田恵名、自身の音楽で大切なこと

今の自分の、攻撃力と戦闘力のある2曲

ーーまたカップリングの「永遠の音」については、藤田さん自身がブログで宝物のような曲だと書いていますが、どんな思いで書いた曲なんでしょう。

藤田:どちらかというと、この「永遠の音」の方が、“言えない事は歌の中”にしてる感じなんです。年を重ねていくうちに、友達の作り方ってどうやっていたっけ? という感じになっていたんですけど。昨年ぐらいに、この子なら信頼できる、わたしが困ったら絶対に手を差し伸べてくれるだろうなっていう子に出会えたんです。その子と出会ってから、スラスラと書けた曲で。その子への、ラブソングみたいな感じになってますね(笑)。

ーー〈集合写真が似合わない私〉という歌詞は、友達がうまく作れない感じが表現されているんですね。

藤田:そうですね。友達が作れないというのもあるんですけど、団体でいる写真を見ても、きっと周りから見れば別に浮いていないんだろうけど、自分で見ると馴染めてないなっていう思いがあったんです。でも、人と群れることが正義じゃないって、その子から教わった気がして。そういう思いを書きました。本当は、カップリング曲は別の曲を作りかけていたんですけど。「永遠の音」をライブで披露したり、ファンの評判を聞くと、これをカップリングにしてもらえないかなって思って。本当は表題曲にしたいくらいなんですけどね。この曲が世にでることは、すごく嬉しいです。聴いた人に、なんかわかるなって思ってもらえたらいいなって思います。

ーーこの思いを、形に残したいなと思ったんですか。

藤田:歌にしたいって思いはあったんですけど、CDにしたいとかこれで当てたいっていう気持ちもなく、この久々なのか初めてなのかに味わった感情を、今、歌にしなきゃっていう気持ちで作ったんですよね。その子とは、そんなに頻繁に会っているわけではないんですけど、なんかビビッときたんですよね。わたしが一方的に感じているだけかもしれないですけど、わたしはそう思えたんです。つい最近出会ったはずなのに、なんでも喋れたりして。小学生みたいな考えだけど、“友達ができた”っていう曲なんです。自己満足で作っちゃった曲ですけど、ライブで披露して評価を得られたので、よかったなと思って。

ーーそういうお話を聞くまでは、これは藤田さんと音楽との出会いを歌った曲だったのかなって思っていたんです。

藤田:そういう見方や捉えた方もできるように、歌詞を書くにあたっては、含みをもたせられればいいなって思っているんです。1回目に聴いたときと、2回目に聴いたときの印象が違うとか。「あれ? もしかしたらこういうことを歌ってるのかな」って思われたいっていうか。歌を聴いて、正解がわかる曲って、わかりやすい歌詞でしかなくてつまらないなって。だから音楽に出会った話だと思っていただけたのも大正解ですね。

ーーそうなんですね。歌詞がグッときて、サウンド面でもハイトーンのボーカルが映える、ノイジーで、凝ったアレンジで聴かせる曲になりましたね。

藤田:きれいにまとめようと思えば、まとめられた曲だと思うんですけど。どこかエモーショナルなもので、わたしの荒削りな感じとか、感情だけでライブをしているような感じを、ガー子さんに音で再現してもらえたかなって思います。ガー子さんも、レコーディングで聴いて、ちょっと泣きそうになったわって言っていたので。個人的にも、オケ音源だけでも泣けるような感じですね。

ーー2曲、それぞれに内容は違いますが、思いの詰まった曲ですね。

藤田:今の自分の自信作ですね。何年か後に聴いたら、まだ甘いなって言ってるかもしれないですけど。今の自分の、攻撃力と戦闘力のある2曲かなって思います。

ーーここで藤田さんの近況についても、お伺いしたいと思っているのですが、前回のアルバム取材の時って、藤田さんは事務所には所属せずに活動していましたよね?

藤田:前は、業務提携ではあったけど、今ほど仕事がなかった時期でした。

ーーアルバムのリリース後に、プラチナムプロダクションへ所属が決まって驚いたんですが、自分では、どこかに所属しようという思いはあったんですか。

藤田:全然なかったんです。今まで、大手と言われる事務所に入ったことがなくて。その時も普段どおり生活していたら、知り合いづてにプラチナムプロダクションからお声がかかっているという話を聞いて、嘘でしょ? と。27歳ですし、今から新しく事務所に入るなんて考えてもいなかったので。昨年、MCビキニとして『CINDERELLA MCBATTLE』というラップバトルに初めて参戦したんですけど、この『CINDERELLA MCBATTLE』の主催が、プラチナムプロダクションだったんです。そのときは、プラチナムだから出るとかじゃなくて、当時のマネージャーさんがヒップホップが好きで、勢いで出たんですね(笑)。でも、出たはいいけどコテンパンにされて、もうラップはいいってなった時期に、プラチナムの方や社長さんが、藤田恵名はどこに所属してるんだってなったらしくって。それで、前の事務所では業務提携でしかなかったので、すんなりと移籍ができて。夢にも思ってなかったです。こんなことになるんだって思って。今も、おいしい話すぎて、期待しない、期待しない、大手はタレントがいっぱいいるから、すぐ仕事はなくなるっていう気持ちです(笑)。移籍後も、引き続きキングレコードさんとやらせていただいて。音楽と、グラビアとかメディアの活動の比率も、今までどおりさせてもらっていて。こんなことってあるんだなって、自分でびっくりしています。

ーー結構、いいタイミングだったんですね。

藤田:そうですね。10月に移籍したので、アルバム『強めの心臓』が出てすぐくらいで。だから、アルバムのあのジャケットのこともあって、いろいろネットで話題にしていただいたことも大きかったのかなと思うので。自分のまいた種が、こんな形で回収されているのかと思うと、嬉しかったですね。思わぬ収穫というか。

ーー今までは、セルフプロデュース的な感じでしたよね? そこはこれからどうなっていくんでしょう。

藤田:でもセルフプロデュースアイドルとして売っていたわけではないので。これまでは自分のケツは自分で拭く、くらいの気持ちでしかなかったんですよね。10代からプラチナムでお世話になって、手塩にかけて育てられてきたわけでなく、ある程度仕上がった状態で移籍したので(笑)。今になって、ここはこうしなさいとか、下ネタはなるべく言うなとか言われるわけでもなく……別に、下ネタ好きっていうわけじゃないですけどね(笑)。でも、方向性について言われることもなく、今までやってきた感じでやらせていただけています。もともと、これをやったらこうなるぞ、っていう感じであまり活動はしてないんです。ただ、自分にそれができた、それができるようになったということだったんですよね。例えば、今回のジャケットについても、もう一回バズればいいって思っていたのは、多分キングさんだけかなって(笑)。

ーー(笑)。

藤田:わたし、またやるんですか!? っていう。

ーー前回のアルバムの時に、これで最後かなくらいの雰囲気でしたもんね(笑)。

藤田:わたしが、「これにしたらもう一回いけますよ」ってプロデュースしたわけではないので。今回も、「そろそろ飽きられませんかね?」くらいの気持ちだったんですけど。でもやるからには話題にしてもらいたいという気持ちはあるので。

ーー今回、さらに際どいなと思っていたんですよね。バーコードで絶妙に隠れていますが、脱衣盤も、着衣盤すらも際どい感じで。

藤田:バーコードにしたのは、わたしの案だったんですけど。これも反骨精神というか。商品にはバーコードがついているじゃないですか。こうなっている姿は商品でしかないっていう、皮肉のような、思いがあってこのデザインになりました。バーコードにした理由もキングさんにはお伝えしているんですけど、寛大な会社様なので、怒られませんでした(笑)。わたしなりの反抗ですね。着衣盤の方も、わたしもどっちがどっちかわからなくなって、もはやツッコミ待ちみたいなジャケットになってますけど。

ーーはい、どちらもドキッとしますね(笑)。

藤田:買いにくくなった人は、さらに増えたと思うんですけど。こっそり買ってください(笑)。

ーーそして、7月6日には“毎年恒例過激なバースデー・ワンマンライブ”「もうきている」が新宿BLAZEで行われます。このタイトルは、“もうキている”、“着ている”の両方の意味合いですかね。

藤田:どちらとも取れるようにダブルミーニングになってます(笑)。完全に飲みの席で決めたみたいなタイトルですけど。毎年、キャパを広げてやってきて、今年は藤田史上いちばん大きなライブハウスなので。どうなることやらという感じなんですが。ライブは、自分をさらけ出せる場所でもあり、右に出る者はいないっていう勝手な自意識過剰になれる場所なんです。自己満足かもしれないけど、これしかないっていう思い、どうだ、見たか! って思いでやっているので。来た人が、なんかよかったな、もう一回ライブ見たいなって思ってもらえたらいいなと思いますね。ちなみに、“毎年恒例過激な”って書いてますけど、昨年はたまたま、ライブ中に水着の紐が取れちゃっただけで。演出じゃないんですよ。演出でもないので、じゃあ今年何すればいいんだ? ってわたしが逆に思ってます。今年、どんなヤラセがあればいいですかっていう。

ーー期待されても困るぞ、と。

藤田:でもハプニング待ちされてるのであれば、応えなきゃいけないかなとも思っちゃうんですけどね(笑)。

 

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(取材・文=吉羽さおり/写真=林直幸)

※記事初出時より、一部修正いたしました。

■リリース情報
『言えない事は歌の中』
発売:2018年6月20日(水)
【脱衣盤】(MAXI+DVD複合)¥1,667(税抜)
[CD]
M1.言えない事は歌の中
M2.永遠の音
M3.言えない事は歌の中 OFF VOCAL VERSION
M4.永遠の音 OFF VOCAL VERSION
[DVD]
「青の心臓」Music Video
【着衣盤】¥1,204(税抜)
[CD]
M1.言えない事は歌の中
M2.永遠の音
M3.言えない事は歌の中 OFF VOCAL VERSION
M4.永遠の音 OFF VOCAL VERSION

■ライブ情報
『藤田恵名ワンマンライブ「もうきている」』
7月6日(金) 新宿BLAZE

オフィシャルサイト

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