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『ビバラポップ!』プレゼンターインタビュー

大森靖子×ピエール中野、“アイドルとフェス”文化に新提案 「好きって気持ちだけは信用していい」

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凛として時雨
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 5月6日、さいたまスーパーアリーナにて開催される新たな音楽フェスティバル『ビバラポップ!』。同イベントは、鹿野淳氏が主宰する『VIVA LA ROCK』のインフラを最大限に活用した兄弟フェスとして、大森靖子とピエール中野(凛として時雨)をプレゼンターに迎えて行われる。欅坂46やBiSH、道重さゆみ、鈴木愛理ら人気アイドルたちが一堂に会するとあり、開催発表当初より話題を呼んでいる。

 今回、リアルサウンドではプレゼンターである2人にインタビューを行った。全国各地で様々なフェスが開催される中での『ビバラポップ!』の立ち位置や、各アーティストブッキングの理由、現行のアイドルシーンの面白さについて。アイドルファンであり、フェスのステージを経験しながらも今回は運営側として携わる大森靖子とピエール中野ならではの視点で、示唆に富んだ話を聞くことができた。(編集部)

「こんなに面白いのに“今”をまとめる人がいない」(大森)

ーーまず、おふたりが『ビバラポップ!』という新しい音楽フェスでプレゼンターを務めることになった経緯から説明していただけますか?

ピエール中野(以下、中野):実は僕、昔から鹿野(淳)さんに「アイドルのことを教えてほしい」と言われていたんですよ。鹿野さん、あまり表には出さないんですけどもともとアイドルに興味を持っていたし、サブカルチャーを無視できないという考えもあって。それで去年、『Getting Better』というDJイベントで一緒になったときに「実は来年の『VIVA LA ROCK』で1日使って、アイドルを主体としたイベントを考えているんだけど、それに関して相談していい?」と声をかけられたんですね。そこから具体的に日程が決まり、「ぜひとも大森靖子さんと2人でやってくれないか?」って提案を受けて、じゃあ鹿野さんを交えて3人で一緒に話をしようと。

ーーなるほど。

大森靖子(以下、大森):私は去年ちょうど『kitixxxgaia』ってアルバムを出して、そこで「IDOL SONG」という曲を作ったんです。その曲を作った理由は、ほかのカルチャーはその年のまとめを落とし込む二次創作みたいなものがあるのに、アイドルにはそれをまとめる人がいないということに気づいて。こんなに面白いのに“今”をまとめる人がいないのが嫌だなと思って、ヒャダインさんと一緒に曲を作ったんですね。その前から、そういったまとめやミックスをしているものって、『FNS歌謡祭』と『指フェス』(2012年開催の『指原莉乃プロデュース 第一回ゆび祭り〜アイドル臨時総会〜』)ぐらいで、それだけの力がないと無理なんだろうなと思っていたんです。

ーー確かにそうかもしれないですね。

大森:単純に、場としていろんなアイドルが一緒に出ているのを観たいなというのが、ファンとしてあって。だって、楽しいじゃないですか。FNSで乃木坂46の生田(絵梨花)さんとモーニング娘。’18の生田(衣梨奈)さんがダブルで出てきたら、「すごい! やっと見れた!」ってアガるし(笑)。なので、まずそういうのが実現できたらいいな、そういう場を提供したいなって気持ちがありました。

ーー大森さんはロックフェスのみならずアイドルフェスにも出演しているという、非常に絶妙なポジションにいますよね。

大森:そうですね。思い返すと、2013年のTIF(『TOKYO IDOL FESTIVAL』)が初めての出演だったと思うんですけど、その時点から「アイドルばかりがロックのほうに来てるから、こっちからもやってやんないと!」って気持ちがありました。

ーーピエールさんもフェスに出演する立場であると同時に、観る側としてもいくつも参加しているかと思います。

ピエール中野

中野:そうですね。もともと夏フェスを観に行って感動して号泣していたタイプなので、フェスの移り変わりも目にしてきましたし。それこそ、アイドルが夏フェスに出始めたというのは、僕はPerfumeがその道を切り開いたと思っているんですよ。その後、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』が一気にアイドルを出した年(2013年)があって、その年のGRASS STAGEの大トリがPerfumeだったんです。アイドルがロックフェスに出ることが当たり前になって、そこで勝てることをPerfumeが証明したことで、「これはもう、ひとつストーリーが完結したな」と思って。で、これからどうなるんだろうとぼんやり考えていたところに鹿野さんから提案があったんです。潔いじゃないですか、『VIVA LA ROCK』はロック、『ビバラポップ!』はポップと分けて進めていく流れが。この先どうなっていくかはわからないですが、クロスオーバーする可能性もなくはないと思うんですね。例えば、ロックのほうからポップのほうに出たいというグループも当然出てくると思うし。そのインフラがちゃんと整っているので、そこも含めて可能性を感じています。

「ミュージシャン主導のフェスは信頼度が高い」(中野)

ーー最近は欅坂46やBiSHのように、ポップでもロックでも戦える力とネームバリューを持つアイドルも増えているし、そういうグループがどんどんロックフェスで力を発揮しているからこそ、純粋なロックファンも見逃せなくなっているところもあります。

中野:だからこそ、逆にアイドルの中だけで戦ったらどうなるんだろうっていうのはひとつ、観てみたいなと思うんですよね。

ーーそういうところが、今回のブッキングにも反映されていると。

中野:そうですね。ブッキングだけでなく、タイムテーブルにも表れてますね。

大森:私は「なんでこの人はこの一瞬一瞬にすべてを賭けることができるんだろう?」と思える人が好きなので、そういう人に集まってもらうと自然とアイドルになっているという。完全に自分の趣味なんですけど(笑)。

中野:もちろん、ブッキングに関しては2人で相談しながらやっているので、どちらかが「それはないんじゃない?」と思ったらナシになるし。そのやりとり含めて楽しかったですよ。リストアップしていくところからワクワクできるし。

ーーフェスの運営側になるということは、自分の考える最強のフェスを具現化することもできるわけで。実際、今回そういう形になりましたよね。

大森:そうなんですよ。

中野:ここまで任せてくれると思ってなかったので。わりと僕らが本当に思うようにやらせてくれたという。

大森:たまに、鹿野さんから「このアーティストは呼びたい」って提案はありましたけど、「嫌です」って言いました(笑)。

中野:もちろん鹿野さんの提案にも耳を傾けてるんですけど、「やっぱりナシ」となるんですよね。そこも、どうしてナシなのかをちゃんと説明して。

ーーそこは双方納得ずくで。

中野:そう。あと、ミュージシャン主導のフェスって、信頼度がすごく高いじゃないですか。氣志團の『氣志團万博』も10-FEETの『京都大作戦』も、それであそこまで大きくなったわけだし。アイドル界においては指原莉乃さんもそういう存在ですよね。だから、そんなことを自分が、同じくアイドルが大好きな大森靖子と一緒に主導できて、しかも自分の出身地である埼玉で開催できるというのは、かなり大きな意味があるんじゃないかなと。もちろん、来年以降も続けていく予定でいます。鹿野さんが嫌がらなければ(笑)。

大森:ここまで書いて、来年なくなったら「あ、鹿野さんが嫌がったんだ」ってことになるから、ぜひ残しておいてほしい(笑)。

中野:鹿野さん、必ず読むので(笑)。

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