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村尾泰郎の新譜キュレーション 第16回

ニコラス・ケルゴヴィッチ、LUNA……村尾泰郎が選ぶ、メロウな秋の新作5枚

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 いつもより、ちょっとメロウな気分になる秋。今回は都会的で洗練されたサウンドのなかに、メロウな味わいを感じさせる新作を紹介。

ニコラス・ケルゴヴィッチ『In An Open Field』

 P:ano〜No Kidsなどの活動を通じて、インディーシーンで注目を集めてきたカナダ出身のニコラス・ケルゴヴィッチ。ソロになってからは洗練されたポップセンスに磨きをかけてきたが、新作『In An Open Field』では、イギリスのロックバンド、Batschの3人を招いて、バンドサウンドをベースにレコーディング。そこにラモーナ・ゴンザレス(Nite Jewel)、デラドゥーリアン、クリス・コーエンといったLAインディー勢や、ギタリストのB.J.コール、トロンボーン奏者のピーター・ズンモといったベテラン達など多彩なゲストを招いて作り上げられた。どの曲も緻密に作り込まれながらも不思議な浮遊感があって、まるでアーサー・ラッセルがプロデュースしたPrefab Sproutのアルバムのような味わいだ。

Nicholas Krgovich – My Riverboat (Official Video)
DESTROYER『Ken』

 カナダシーンからもう一枚。ニコラス・ケルゴヴィッチと同じくバンクーバー出身のダン・ベイハーのソロユニット、Destroyerの新作『Ken』は、バンドのドラマー、ジョシュ・ウェルズをプロデューサーに起用して制作された。近年、作品を発表するたびにソングライターとしての評価を高めてきたダンだが、本作でもデストロイヤー節ともいえる骨太でロマンティックな歌の世界をたっぷり味わえる。バンドサウンドを彩る艶やかなシンセの音色はNew Orderを彷彿させつつ、トランペットやサックスがジャジーなムードを醸し出す。夜の大都会をペントハウスから見下ろしているようなスケールの大きさ、豊かな物語性を感じさせるアダルトオリエンテッドなオルタナティブロック。いつかダンには生オーケストラと共演してほしい。

Destroyer – Tinseltown Swimming in Blood
The Clientele『Music for the Age of Miracles』

 The Clienteleは90年代から活動を続けるUKのバンド。しばらく活動休止していて、その間、フロントマンのアラスデア・マクリーンは男女デュオ、Amor de Diasとして活動していたが、7年ぶりにThe Clienteleとしての新作『Music for the Age of Miracles』を完成させた。アコースティックな楽器で紡ぎ出す繊細なメロディー、バイオリンやチェロ、ハープなどクラシカルな楽器を織り込んだチェンバーポップ的なアレンジが夢の世界へと誘ってくれる。ネオアコやギターポップを聴いて思春期を送った大人達に捧げる一枚。

The Clientele – Everyone You Meet (Official Music Video)

      

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