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DOBERMAN INFINITYが成し遂げた“偉業” 幕張メッセ公演とグループ特性から進化の可能性を読む

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 DOBERMAN INFINITYの3カ月連続リリース企画の第2弾DVD/Blu-ray『iii -three-』が、現在発売中だ。9月にリリースされた、AK-69と初のコラボレーションを果たしたシングル『Shatter』に続く本作は、結成3周年を記念して幕張メッセにて行われたグループ史上最大規模となるライブの模様を収めた映像作品で、多彩なゲスト陣とのフィーチャリング曲を含む全30曲のパフォーマンスが収録されている。

 11月22日には、3カ月連続リリース企画の第3弾となるシングル『あの日のキミと今の僕に』の発売を控え、そのMVも先日2日に公開されるなど、精力的な活動が続くDOBERMAN INFINITY。LDHに所属する彼らが表現するヒップホップには、どんな可能性があるのか。レコードショップ「Cisco」のヒップホップ・チーフバイヤーとして宇田川町の一時代を築き、<Def Jam Japan>を立ち上げるなど、日本のヒップホップシーンの重要な場面に関わってきたDJ YANATAKE氏に、『iii -three-』を鑑賞してもらい、その感想を聞いた。

「実は先日、『Shatter』のリリースのタイミングで僕はDOBERMAN INFINITYとAK-69のゲリラライブを観ているんですよ。ちょうどHarlemで開催していたダンスイベントに審査員として参加していて、そこに彼らがシークレットゲストとして登場したんです。メンバーのSWAYくんあたりはよくクラブでも見かけるし、本当にクラブカルチャーが好きなのは知っていたけれど、幕張メッセや武道館を埋められる彼らが、今もクラブへのアプローチを大事にしていることが改めて伝わって、嬉しかったですね。ビッグネーム同士がフィーチャリングするのは、アメリカでは決して珍しいことではなくて、たとえばKanye WestとJay-Zだったり、最近だとYoung ThugとFutureが組んだりしています。でも、日本ではまだまだこうしたフィーチャリングは少ないと感じているので、彼らには期待したいです。(参考:DOBERMAN INFINITY×AK-69のゲリラライブ密着! フロアに直接届けたHIPHOP愛とプライド

 そんな彼らが幕張メッセでどんなライブを披露したのか、ワクワクしながら鑑賞したところ、まずは豪華なバンドセットを擁しながらも、ちゃんとヒップホップを感じさせるライブになっていたことに感心しました。ヒップホップでバンドを入れたセットにすると、よくDJが埋もれがちになってしまうのですが、ちゃんとDJ HALをクローズアップする場面がたくさんあって、わかりやすくヒップホップ感を演出していた。DJ HALはそれこそHarlemでプレイしている時から知っているから、こうした大舞台での活躍が観れたのは良かったです」

 ほかにも、随所にヒップホップマナーを感じることができるライブだったと、YANATAKE氏は続ける。

「とても華やかなライブで、LDH特有のエンタテインメントのノウハウを活かしながらも、途中でフリースタイルのコーナーを設けたりと、オールドスクールなヒップホップマナーにも目配せしているのが好印象でした。きっと彼らには、若い世代にヒップホップがどういうカルチャーなのかを伝えたいという意識があるのでしょう。また、トラップの楽曲やテンポの遅い楽曲でも、照明の演出などで盛り上がりをキープし続けているのは巧いやり方ですよね。

 ゲスト陣もクラブミュージックの一流どころが集まっていて、非常に豪華でした。レーベルメイトのCRAZYBOYや、日本語ラップシーンでも存在感を放っているANARCHY、ジャパニーズ・レゲエの大御所であるMIGHTY CROWNらとフィーチャリングした『MIGHTY WARRIORS』や、ダンスチームのKING OF SWAGとフィーチャリングした『WILD STYLE』などは、特にヒップホップ色が濃くて聴きごたえがありましたね。LDH所属アーティストとヒップホップシーンのアーティストを繋ぐ架け橋としても、DOBERMAN INFINITYには期待したいところです」

 ライブ映像の合間には、メンバーが故郷を訪ねるドキュメンタリー映像が挿入されている。

「僕は彼らがDOBERMAN INCとして活動していた頃から知っているから、どんな青春時代を過ごしてきたのかはなんとなく想像がつくけれど、若い世代のファンにとって当時のストリートカルチャーの話を聞くことができるのは貴重だと思います。そうしたバックボーンがあった上で、幕張メッセのステージに立っていることに思いを馳せると、よりエモーショナルに鑑賞できるのではないでしょうか。

 クラブで活動してきたヒップホップグループが、1万人規模のライブができるまでに人気を博するのは、並大抵のことではありません。世界のポップミュージックのトレンドは、間違いなくヒップホップなのですが、日本は良くも悪くもJ-POPの歌謡曲やロックがいまも主流で、ヒップホップがあまり浸透していない状況が続いています。それだけ日本でヒップホップをやるのは難しいことなのですが、DOBERMAN INFINITYはヒップホップに慣れていない層にもその楽しみ方を伝える努力をして、なおかつ自らの音楽性も追求しようと戦っている。その姿勢は、日本語ラップシーンやアンダーグラウンドで活躍するヒップホップアーティストにとっても、見習うべきところがあります」

      

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