関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、A.B.C-Z……ジャニーズコンサートの個性あふれる“ファンサ”事情

 今の季節から秋にかけて、ジャニーズのコンサートが目白押しである。メンバーたちが大きなステージ上を縦横無尽に駆け回りながらパフォーマンスをする姿は、実に華々しい。コンサートの楽しみ方はファン一人ひとり違うが、ジャニーズのコンサートの楽しみ方のひとつとしてファンサービス、いわゆる「ファンサ」が挙げられる。各グループごとにファンサの方法は違ってくる。そこで今回は「ファンサ事情」について、いくつかのグループの特徴を考えてみたい。

コンサート自体がファンサービス? 関ジャニ∞

 関ジャニ∞のコンサートは歌あり、ダンスあり、コントあり、バンドありと、実にエンターテインメント性が高い。今やすっかりジャニーズを支える中心的グループになった関ジャニ∞のファンサは、メンバー個人のものよりグループ全体としてのものが目立つ。「自分のうちわにはできるだけ応えたい」と言う丸山隆平や、ファン一人ひとりと丁寧に向き合う安田章大のファンサは有名だが、メンバー個別のファンサは若手グループと比べて多くはない。そこには「グループ全体のパフォーマンスを楽しんでもらおう」という気持ちがあるのではないだろうか。しかし、決してファンを蔑ろにしているわけではない。MC中に会場から聞こえてくるファンの声を拾って応えたり、コンサートの終盤にアリーナ席に降りる様子はよく目にする。好きなメンバーからのファンサを期待してコンサートに行くと物足りないと感じる人もいるかもしれないが、ステージ上でワチャワチャしている彼らを見ることが好きな人にとっては、彼らが楽しそうにパフォーマンスする様子自体が最高のファンサなのかもしれない。

アイドルのお手本のようなファンサ Hey! Say! JUMP

 キャッチーな曲、一糸乱れぬダンス、可愛らしさもセクシーさも表せるパフォーマンス、ワチャワチャ感のあるMC……アイドルらしさが全て詰まっているHey! Say! JUMPのコンサート。アイドルらしさを売りにしているだけあり、彼らはファンサも積極的に行なっているように感じる。山田涼介は「ブロックごとへのお手振り」「客席全体への語りかけ」などが目立つが、それ以外のメンバーはかなり丁寧にファンサをしているように思う。例えば、昨年の『Hey! Say! JUMP LIVE 2016-2017 DEAR.』のとある公演でのこと。アンコール中にサインボールをファンに投げていたメンバーだが、高木雄也だけ最後までサインボールを1つ手に持っていた。センターステージに集まる途中、高木は自分のファンを見つけ、指を指した上でそのファンに向かってボールを投げたのだ。ファンにとっては堪らないサービスだ。こういった細かな気遣いが至るところで見られるHey! Say! JUMPは、やはり「アイドルの中のアイドル」と言えるのではないだろうか。

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