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高橋芳朗の新譜キュレーション 第2回

Brothertiger、Gorillaz、Little Dragon……高橋芳朗が選ぶ、80sテイストの新譜5枚

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 80sテイストの楽曲、なんてものをいちいち拾い出していったらキリがないわけですが、そんななかでもちょっと気になったものをここ1~2カ月の新譜からいくつか。

 まずはブルックリンに拠点を置くジョン・ヤゴスのソロ・プロジェクト、Brothertiger。これまでにもThe Smiths「Ask」、Level 42「Something About You」、Talking Heads「This Must Be The Place (Naive Melody)」など80年代のクラシックをたびたび取り上げてきた彼の新作は、なんとTears for Fearsのマスターピース『Songs From The Big Chair』のアルバム全編まるごとカバー。現在はリード・トラックとして「Shout」と「Everybody Wants to Rule The World」の2曲が先行公開されていますが、とりわけチルウェイブ・バージョンといった趣の後者はTears for Fearsのナイーブな魅力を目一杯に引き出してみせた傑作といっていいと思います。この甘酸っぱい清涼感、2017年のサマー・アンセム有力候補として強く推薦しておきましょう。

 続いてはGorillazの6年ぶりのニュー・アルバム『Humanz』から、リード・シングルにも選ばれた「Andromeda」を。デーモン・アルバーンが言うところの「80年代を代表する2曲のポップ・クラシック」、Daryl Hall & John Oates「I Can’t Go For That (No Can Do)」とマイケル・ジャクソン「Billie Jean」にインスピレーションを得て制作したとのことで、当初「I Can’t Go For Billie Jean」なんてふざけた仮題がつけられていたのも納得のビート感。デーモンが思春期を過ごしたコルチェスターの同名のナイトクラブから拝借したタイトルも含めて、彼の80sイメージのひとつの集大成といえるかもしれません。今回の新作の鍵を握るシカゴ出身のヒップホップ・プロデューサー、トワイライト・トーン(最近ではジョン・レジェンド「What Do We Think We Are」やビッグ・ショーン「MILF」のほか、『Humanz』にも参加しているプシャ・T「Nosetalgia」にも関与)の貢献にも注目。

Gorillaz – Andromeda (Official Audio)

 もともとDepeche ModeやOMDといった80年代のシンセポップの影響を露わにしていたLittle Dragonのニュー・アルバム『Season High』。近年は徐々にソウル/R&B色を強めて、2014年の前作『Nabuma Rubberband』では「Anytime, Anyplace」をはじめとするジャネット・ジャクソンのスロー・ジャムがインスパイア源になっていたことをボーカルのユキミ・ナガノが公言していましたが、その路線は今回の新作でも随所で継承されています。特にアルバム冒頭の「Celebrate」は『Control』期のジャネット、つまりミネアポリス・ファンクのオマージュともいえるサウンド・プロダクションが敷かれていて最高。リアーナ『Anti』と共鳴する部分も多く、もうちょっとR&Bリスナーにも聴かれてほしいグループではあります。

      

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