Dream Amiが語る、ソロ活動から生まれた新たな目標「ありのままの自分で勝負したい」

Dream Ami、ソロ活動で生まれた目標

 Dream Amiの4枚目のソロシングル『はやく逢いたい』がリリースされる。映画『ひるなかの流星』(監督/新城毅彦 出演/永野芽郁、三浦翔平、白濱亜嵐)の主題歌として制作されたこの曲は、切なさと爽やかさが同時に伝わるメロディ、純度の高い恋愛感情を描いた歌詞を軸にしたミディアムナンバー。映画のストーリーとAmi自身の恋愛観がバランスよく共存した、質の高いポップチューンに仕上がっている。

 ソロデビュー曲「ドレスを脱いだシンデレラ」(2015年7月)から1年3カ月。「はやく逢いたい」の制作を中心にしたこのインタビューからも、ソロアーティストとしての意識の高まりを感じてもらえるはずだ。(森朋之)

“恋愛においては真っ直ぐでありたい”という憧れがある

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ーー4作目のソロシングル『はやく逢いたい』がリリースされます。ソロデビューから1年3カ月が経ちましたが、ソロ活動に対する意識も変わってきたんじゃないですか?

Ami:そうですね。最初の頃はソロ活動がどこまで続くのか、どうなっていくのか想像できなかったので、自分がソロをやる意味を見つけるのに必死だったと思います。もともと“グループ活動を経てソロになる”というイメージもまったくなく、戸惑いだらけでした。でも、活動を重ねていくなかで少しずつ自信がついてきて、それが次の作品への活力になりました。“こういうことをやってみたい”という意欲も出て来たし、かなり前向きになったと自分でも思います。

ーー前向きになれたきっかけはあったんですか?

Ami:「ドレスを脱いだシンデレラ」がデビュー曲だったんですけど、その曲を持って、全国いろんな場所で歌わせていただいて。各地で待っていてくれる方がいらっしゃったり、“自分の世界観を認めてくれて、求めてくださる方がいてくださるんだな”ということがわかってきたんです。自分の表現に共感してもらえるとすごく嬉しいですし、やりがいも感じました。そういう経験のなかで、前向きになってきた感じはあると思います。

ーー2ndシングル『トライ・エヴリシング』はディズニー映画『ズートピア』の日本版主題歌、3rdシングル『Lovefool -好きだって言って-』はカーディンガンズの世界的ヒット曲のカバー。作品ごとに新しいトライが続いていますよね。

Ami:いろんな挑戦をさせて頂いています。1作1作しっかり焦点を合わせながら制作を進めて、そこに自分の好きなテイストを乗せるような感覚で作らせてもらって。「はやく逢いたい」は映画『ひるなかの流星』の主題歌ですが、もともと原作も読んでいて、大好きだったんです。もちろんストーリーも把握していたので、主題歌のお話をいただいたときも、すぐにイメージが湧きました。私が思い描いていたのは、キラキラしていて、爽やかで、心が弾むような楽曲だったんですが、映画サイドからも“ドキドキ感、ワクワク感をかき立てるような曲をお願いします”というオーダーをいただいて。自分がイメージした通りの楽曲が作れそうだなと思いました。

ーー楽曲制作の方向性が明確だった、と。

Ami:はい。その後、作家さんにお願いして曲を作っていただいて。何曲か候補があったのですが、この曲を聴いたときに“これだ!”って思ったんです。そのときに自分のなかの照準が一気に合うような感覚があったというか。自分が歌ってるところも想像できて、私だからこそ成立する曲になると思いました。

ーー自分に似合う楽曲、サウンドを把握できているという手応えもある?

Ami:自分が好きな曲と自分に合う曲が一致しているんだろうなとは思っています。私の声やイメージに合う曲と私が聴いて“いいな”と思うものが一緒っていうのは、やりやすいかもしれないです。だからこそ、もっといろんな音楽に挑戦したいと思います。自分が好きなものだけに偏ってしまわず、常に新しいものに挑戦する心は忘れず、それが自分の課題でもあるなって。

ーーなるほど。

Ami:今回の「はやく逢いたい」はそうじゃなくて“自分の得意なものを表現すれば、映画の主題歌として成立するはず”と感覚的に思えたんです。歌詞も書きやすかったですね。

ーー「はやく逢いたい」「かけひきは得意じゃない」など素直な気持ちが描かれていて。もちろん映画のストーリーにも沿っていると思いますが、Amiさん自身の気持ち込められているんですか?

Ami:そうですね。原作がすごく好きだったのは、ヒロインの女の子に共感できる部分があったからだと思います。だから自分の視点、自分の恋愛観を書いても、きっと映画とかけ離れたものにはならないだろうなって。そのうえで映画のヒロインに寄せながら、修正していった感じです。映画の主題歌ですが、自分のことを歌ってるような気分もあります。

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ーー健気で真っ直ぐな恋愛観ですよね。

Ami:はい。私も“恋愛においては真っ直ぐでありたい”という憧れがあるので。恋が始まるときの相手に対する気持ちだったり、“これから2人で作り上げていく時間はどうなっていくんだろう?”という不安だったり。そういう揺れる気持ちを書きたかったんです。恋の始まりにしか感じられない、きれいな感情を表現したいなって。

ーー作詞に対する興味も増してるみたいですね。

Ami:そうですね。作詞は(「Lovefool -好きだって言って-」に続いて)まだ2曲目なんですが、すでに楽しさを感じていて。書いてる最中はすごく悩んだり、ぜんぜん進まなかったり、夜もそのことばかり考えて眠れなくなったりするんです。でも出来上がってみると、大変だったという気持ちより、やりがいとか達成感のほうが強んです。良いことばかりが自分のなかに残っているというか。これからも作詞は続けていきたいです。自分で書いた歌詞をライブで歌って、みなさんに届けられるのは特別なことだし、その環境がある限り、挑戦したいなって。

ーー自分で作詞した曲を歌うというのは、ソロ活動の大きな魅力ですからね。

Ami:確かにグループだったらできないかもしれないです。ソロだから、歌うのが自分だからこそ、自分の視点で書けるというか。私の感情や価値観を書いた歌詞をメンバーに歌ってもらうのはおこがましいです(笑)。自分で書いた歌詞だったら、ぜんぶ自分の責任じゃないですか。バカにされたとしても“自分でやったことだから”と思えるので。

ーーなるほど。CDのアートワーク、ミュージックビデオなどにおいても“自分らしさ”を意識してますか?

Ami:自分らしさは後からついてくるものなのかなと思ってるところもあるんです。それを意識するというより、そのときにやりたいこと、好きなことを表現して、後から“これがDream Amiっぽさなんだな”とわかればいいかなって。

ーー前作「Lovefool」に続き、アートディレクターは吉田ユニさん。彼女とのコラボレーションはどうですか?

Ami:ユニさんと一緒にビジュアルを作るのはすごく楽しいし、“次はどんな感じでくるのかな?”という楽しみもあるんです。今回の場合は“爽やかで純粋なイメージにしたい”とお伝えしたんですけど、作ってくれたビジュアルを見て“なるほど! こういう表現なんだ!”という驚きもあって。さすがだな思います。

ーーすごくピュアなんだけど、同時にシックな上品さもあるビジュアルですよね。

Ami:そう、ビンテージ感があるんです。この感じもすごく私好みです。ポップでキラキラしているだけではなくて、もっと深みがある物が好きなので。そうやって自分の好みを出せるのもソロの醍醐味だなって思います。見た目も含めてその楽曲が成立しているという感覚もあるので、ビジュアルは大事だと思います。

ーー2曲目の「Change my life」はさらにポップに振り切ったナンバー。

Ami:キラキラを集めた感じの曲ですね(笑)。Samantha ThavasaのCMソングとして制作した曲なんですが、Samanthaってすごくキラキラしていて、女子の醍醐味がギュッと詰まってるじゃないですか。社員さんもみんな可愛しく、女子力が高いと思います。そういうイメージはこの曲にもあると思いますね。

ーーAmiさんのパブリックイメージも、キラキラした可愛い女子だと思いますけども。

Ami:あ、そうですか? 嬉しい(笑)。でも、どうだろうな。キラキラしたものは私も好きだし、男勝りの性格というわけではないんですが、みなさんが持ってくれている印象よりはだいぶ地味だと思います。インドア派で、ちょっと暗いところもあるので(笑)。これも意外って言われるんですが、けっこう人見知りなところもあるんです。

ーー周りからのイメージと自分自身のギャップを感じることもある?

Ami:ギャップはあるかもしれないですが、いつも明るい子っていうイメージは、私の希望でもあるんです。自分が思う素敵な女性、憧れの女性をE−girlsの活動を通して表現させてもらっているところもあります。

ーーそして3曲目の「Alright!」はポジティブな感情が伝わるアップチューン。

Ami:ライブでみなさんとつながれる曲を作りたいなって。掛け声のパートもあるので、ライブでも楽しくやり取りできるんじゃないかな。もっともっとみなさんに楽しんでもらうにはどうしたらいいか?って、いつも考えてます。

ーー“ありのままの自分でいいんだよ”というメッセージを含んだ歌詞もAmiさんらしいですよね。

Ami:この歌詞は自分に向かって言ってるところもありますね。意見を押し付けてるわけではなくて、“私もそうなりたいと思っているので、みんなで一緒にそこに向かっていこう”っていう。

ーー自分らしくあるって、難しいですからね。特にアーティストの場合、周囲の期待やイメージみたいなものもあるし。

Ami:私自身、いろんなことを考え過ぎて、自由に表現できなくなることもあります。人からどう見られているかを気にし過ぎたり、誰かと比べてしまって、自分らしくない判断をしそうになることもあって。それは誰にでもあることだと思いますが、やっぱり“ありのままでいいじゃん”って思うんです。そうなれたら素敵だよねっていう曲ですね、「Alright!」は。

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