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小野島大がコーネリアス米ツアーの公開ゲネプロをレポート

新生コーネリアスの公開ゲネプロを見たーー大野由美子の加入でパフォーマンスはどう変化?

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小野島大
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 去る7月27日、某所でコーネリアスの公開ゲネプロを見ることができた。ゲネプロとはライブ本番前の通しリハーサルのこと。メニュー、演奏、照明、映像、音響、ステージセット、衣装まで、本番さながらの態勢でおこなう。かって松任谷由実が大規模なツアーの直前になるとゲネプロをメディア関係者相手に公開していたのは知られているかもしれない。

 コーネリアスは8月にアメリカ・ツアー<CORNELIUS PERFORMS FANTASMA>を行う。サード・アルバム『FANTASMA』(1997年)のリマスター・ヴァージョンがアメリカでヴァイナル盤で再発されるのに伴い、アメリカ側からのオファーで、8月4日オークランドに始まる北米6カ所でフェス出演を含む6公演を敢行するのである。今回のゲネプロはそのためのリハーサルというわけだ。

 ヴァイナル盤は既に発売されているが日本での発売予定はなく(ちなみに内容は2010年に出たリマスターCDと同じ)、<CORNELIUS PERFORMS FANTASMA>の日本での開催予定も、今のところない。従ってこの日は、2008年以来7年以上行われていないコーネリアスのライブを体験する、きわめて貴重な機会だったのである。会場となった横浜のライブハウスには、関係者ばかり100名ほどが集まった。

 バンド・メンバー(コーネリアス・グループ)は小山田圭吾(vo,g)、堀江博久(kbd,g)、大野由美子(b,vo,kbd)、あらきゆうこ(ds)の4人。堀江とあらきは以前からのメンバーで、バッファロー・ドーターの大野が新加入である。大野は小山田がsalyuと組んだsalyu x salyuのツアーでも参加しており、昨年コーネリアスが発表したコンピレーション『Constellations Of Music』にも単独楽曲を提供するなど、近年小山田との関係を深めていた。

 ライブ(ゲネプロ)の内容だが、<CORNELIUS PERFORMS FANTASMA>と銘打ってはいても完全再現ではなく、何曲かを抜粋して演奏し、それに『POINT』(2001年)『SENSUOUS』(2006年)の何曲かを加えた1時間半ほどのメニューである。新曲はなく、旧曲もオリジナルのアレンジからの大きな変更はない。映像も以前からの使い回しがほとんど。客をステージにあげてテルミンを弾かせたり、小型サンプラーをステージ最前列の客に操作させたり、といった演出も以前と同じだ。言ってみれば以前のツアーの焼き直しである。とはいえ、まだコーネリアスの存在が十分に浸透しているわけではないアメリカの観客相手としては申し分ない内容だろう。ファンからの強い要望があるのを承知の上で、日本でのライブを行わないのは、日本のファン相手には焼き直しや単なる再現ではなく、以前とは違う新しいものを見せたい、聴かせたいという小山田本人の意向があったのではないかと推察される。

 だが、メニューも映像もアレンジも演出も以前とあまり変わりないからこそ、新生(と断言したい)コーネリアスのライブの素晴らしさに圧倒されてしまった。小さいライブ・ハウスでのパフォーマンスで、以前のツアーのようなLED等を使った大がかりなセットや凝った照明がなく、映像もバンド・メンバーの姿に隠れるような形で背後の壁に映し出されるだけ、必然的にバンドの存在感と演奏が前面に押し出される形となったのだが、大野が加わることによって演奏が格段に緻密に、ダイナミックになって、バンド・サウンドは以前よりも圧倒的にグルーヴと迫力を増していた。いわば以前は小山田を中心としたユニットに近かったものが、百戦錬磨の経験をもつ大野の参加によって、より「バンド」、それも「ライブ・バンド」らしくなったことが実感できたのである。本番直前と言ってもまだ本番ではなく、このあと都内で最終リハーサルが行われるということで、演奏はまだ荒い部分もあったが、だからこそ勢いとエネルギーに溢れていた。

     
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