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欅坂46は独自ブランドをどう作る? 2グループ制発表などから読む

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香月孝史
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 欅坂46は11月14、15日に初のイベントとなるお見立て会を開催し、ファンの前での活動をスタートさせた。デビュー前の彼女たちはまだ、実質的なコンテンツを発表してはいないため、明確なカラーは見えていない。けれども、「坂道シリーズ」の先輩・乃木坂46のスタートと比較すると、活動を開始するにあたっての環境の違いを整理することはできるだろう。乃木坂46との一番の違いは、指針になる先行グループが目の前にいるということだ。いうまでもなくその指針とは乃木坂46そのものになる。乃木坂46を踏襲したロゴマークやお見立て会というイベントを介してのメンバー披露、乃木坂46でいえば初冠番組『乃木坂って、どこ?』にあたる『欅って、書けない?』(テレビ東京系)でメンバーのキャラクターを認知させていく方法などは、ごくオーソドックスに乃木坂46の歩みを追うものといっていい。

 もちろん、「AKB48の公式ライバル」として発足した乃木坂46にも目指す先、乗り越える目標としてのAKB48がいた。しかし、現在の欅坂46のようにまだ何も持たない当時の乃木坂46にとって、AKB48は次元の違いすぎる存在だった。2011年8月、乃木坂46の最終オーディションに前後してAKB48がリリースしたシングルはセールス初週で135.4万枚を超えた『フライングゲット』。他に並ぶもののないモンスターグループであった。CDセールスのみならず日本社会をある意味でとりまいているようなグループの「ライバル」という肩書きは、まだ何者でもない当時の乃木坂46にとってとらえどころのないものだったはずだし、活動の指針になる何かとは言いがたかった。実際、乃木坂46がAKB48に迫る勢いになったのは、乃木坂46独自のブランディングを確かなものにしてから、つまりAKB48を過剰に意識する必要がなくなってからだ。そうした関係性に比べると、明確に乃木坂46の後続グループとしてスタートした欅坂46には、ストレートな目標としての乃木坂46がある。そのように踏み固められた道を追うことは、乃木坂46が築いてきた「坂道シリーズ」の財産を正しく活用することでもあるだろう。

 けれどもまた、欅坂46は乃木坂46を繰り返すためにあるのではない。もとより、AKB48とその姉妹グループのように同系統のフォーマットを拡大していくモデルとは違い、その活動の方向性は欅坂46独自で模索していく必要がある。楽曲やビジュアルデザインなどの具体的なコンテンツを通じて個性を見せていく段階はまだ先のことだが、グループの形式の面では、欅坂46はすでに独自の動きを見せつつある。11月29日深夜放送分の『欅って、書けない?』で発表されたのは、欅坂46のアンダーグループとしての「けやき坂46」発足である。活動を開始している欅坂46よりも後発のスタートになるためアンダーグループと位置づけられているものの、繰り返すように欅坂46自体もまだデビューしていない。つまり、欅坂46は本格的な活動前に、二つのグループで構成されることになる。おそらく諸々の活動も欅坂46がけやき坂46に先行していくと思われるが、両者のパワーバランスはいつ流動的なものになってもおかしくない。そこに、現段階で2グループ制を発表したことの読みの難しさとスリリングさがある。

     
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