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宇野維正のチャート一刀両断!

NEWSとAcid Black Cherry、新アルバムセールスが大接戦 その背景を読み解く

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宇野維正
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参考:2015年2月23日~2015年3月1日のCDアルバム週間ランキング(2015年3月9日付)

 今週のアルバムチャート1位はNEWSの6thアルバム『WHITE』。今作でデビュー以来(ベストアルバム1枚を含む)7作連続初登場1位という記録を達成したわけですが、発売初日のデイリーチャートでは同日発売のAcid Black Cherryの『L -エル-』にリードを奪われるという、その内実は「薄氷の1位」とでも言うべきかなりヒヤヒヤなもの。結果的には114,972枚(NEWS)と113,774枚(Acid Black Cherry)、その差1,200枚という、近年稀に見る接戦を繰り広げました。

 さて、「近年稀に見る」とサラッと言いましたが、今回どうしてこんな「近年稀に見る」ことになったのかというと、本来は3週間前の2月4日にリリース予定だったAcid Black Cherryの『L−エル-』のリリースが急遽3週間の発売延期になったのです。チャートで1位を獲ることにどれだけこだわりがあるかというのは、アーティスト(とそのスタッフ)によって、あるいはその時に更新がかかっている記録などによっても様々だと思いますが、多くの人がお気づきのように、(現在のアルバムチャートならば1位も獲得可能な基準である)10万枚以上のセールスが見込めるような作品は、なるべくリリース週を分散させるという力学が働くのが現在の音楽業界の常態となっています。「レコード会社も事務所も違うのにどうしてそんな談合のようなことが可能なのか?」と真っ正面から問われると答えに窮してしまうのですが、よっぽどのサプライズヒット(『アナ雪』のアルバムとか)でも現れない限り、ほぼ確実に週変わりでアルバムチャートの1位が変わっていることからも、そこに何らかの配慮がなされているのは明らか。でもって、それは世界的に見ても日本のチャートだけの不思議な特徴でもあります。

 Acid Black Cherryのアルバムの発売延期の理由に関しては「制作上の理由」ということしか明らかにはされていないですが、きっと止むに止まれぬ事情があったのでしょう。今回のNEWSとAcid Black Cherryの大接戦は、そんなアクシデントが起こしたものだったわけです。ちなみに、もし予定通りに2月4日にAcid Black Cherryのアルバム『L-エル-』がリリースされていて、今回と同じ枚数だけ売れていたとしたら(間違いなく、ほぼ同じ枚数が売れていたでしょう)、三代目J Soul Brothers『PLANET SEVEN』の2週連続1位を阻止して、僅差でその週のアルバムチャート1位になっていたことになります。つまり、『L-エル-』が当初の予定の発売日にリリースされていたパラレルワールドでは、乃木坂→セカオワ→AKB→三代目→ABC→ワンオク→GENERATIONS→NEWSと、見事にビッグタイトルによる「1週のみの1位」リレーが続いていたことになるわけです。そう考えると、いろいろと興味深いですね。え? 別に興味深くない? まぁ、そうですね、自分も正直言って、そこまで興味はないのですが……。

     
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