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姫乃たま「地下からのアイドル観察記」

アイドルが運営に恋をしてしまったら…? 姫乃たまがPIP総合プロデューサー濱野智史に問う

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地下アイドルとして活動を続ける姫乃たま。

 濱野智史さんは、近年のアイドルブームを終わらせます。少なくとも私はそう思っています。

 夏のはじめ頃、濱野さんが「誰でもアイドルになれる」をコンセプトに、アイドルグループの運営を始めるらしいという話を聞きました。AKB48を発端とする「会いに行ける」アイドル戦国時代が幕をあけてから、アイドル人口は本人たちも把握できないほど、爆発的に増加しています。業界で埋もれないように、奇をてらったコンセプトのアイドルも次々に誕生しました。過激なパフォーマンス、奇抜な売り出し方、意外な分野とのコラボレーションも、もはや珍しくありません。

 その中で、誰でもアイドルになれるというコンセプトには、個人的に引っかかるところがありました。いま、アイドルは本当に、誰でもなれます。それは、アイドルを志したことも、技術もない自分自身が、地下アイドルとして数年間活動できたことで痛感しています。続けることに比べれば、アイドルになるのはずっと簡単なことでした。

 たとえば大学のゼミや、高校の同級生にも、もっと地下アイドルがいておかしくないのにと、ずっと不思議に思っていました。

 スター不在の八十年代にアイドルの時代は到来しました¬。ブラウン管越しに一方的に見つめていたアイドルは、ゼロ年代に「会いに行ける」存在となり、空前のブームの中、数え切れないほどのアイドルが誕生しました。アイドルは誰かに人々に選ばれる存在ではなく、自ら進んでなるものになったのです。

 以前のアイドルと比べて、人数が多いぶん、技術も容姿もクオリティは様々で、しばしば、「推しがアイドルじゃなくても好きでいられるか」という議論すら耳にします。アイドルの肩書きがなければ、普通の女の子だということです。

 この状況の中で、濱野さんが掲げた「誰でもなれる」は、このアイドルブームのひとつの最終形態であるように思われました。

 追い打ちをかけるように、濱野さん本人から「このグループに、僕の経験と知識と頭脳を全てかけます」と聞いて、一気に興味を惹かれました。アイドルブームの最終形態になりうるグループを、濱野さんはどうやって運営していくのでしょう。

 しかも私はお披露目ライブで、コンセプトの達成を確信させられました。わずか21名のメンバーの中に、2名も高校の同級生と同姓同名の女の子がいたのです。偶然に重なる偶然ですが、高校の同級生が一気にふたりも地下アイドルになった気がして、私の中でグループは早くも、「誰でもアイドルになれる」を達成しました。

 しかし、ここで気になるのが、アイドルファンが運営になると成功しないという風潮です。大きな原因は、濱野さん本人も指摘する通り、「好みの女の子ばかり採用したり、贔屓したり、オタクとしての私利私欲に走りがち」になるからです。うーん、周りでも見たことあります。

 自他共に認める熱狂的なアイドルファンの濱野さんですが、「アイドルに関して僕は『好みのタイプ』とかないので大丈夫かな、と。もちろんグループ全体を見せていくために、どうしても推し方に偏りはでちゃいますけど」と、あっさりした答えが返ってきました。「むしろ見た目だけでいえば、もっと可愛い子もたくさんオーディションに来たんですよ。でもオーディションでは、歌唱審査の時、参加者全員に相互評価をしてもらって、『こんなのやってられない』とダルそうにしている子は全員落としました。性格が悪そうだったので」

 これでは、「誰でもアイドルになれる」に矛盾しているようですが、濱野さんの手がけるアイドルグループPlatonics Idol Platform(以下、PIP)は、将来的にアイドルをプロデュースする側と、される側にわかれます。つまりPIPで育成されたプロデューサーのもとで、PIPには加入できなかった子もアイドルになる可能性があるのです。

     
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