全日本プロレスからアメリカWWEまで……プロレステーマソングの歴代名曲まとめ
プロレスというエンターテイメントにおいて各選手のテーマソングは、大きな楽しみのひとつだ。テーマソングが鳴るだけでどの選手が出てくるかがわかり、心が踊りテンションが上がるという方も少なくないだろう。そんなプロレスのテーマソングの中でも、特に音楽的に注目したい楽曲を80年代〜最近までに加え、アメリカWWEの大会公式ソングからもセレクト。プロレスと音楽の密な関係性を紐解いてみたい。
80年代日本のプロレステーマソング〜全日本プロレス
80年代は日本プロレステーマソングの黄金期と言って良い。全日本プロレス中継プロデューサー・今泉富夫氏、同局・梅垣進氏、桜井純一氏の3人が選曲を担当し、日本テレビ音効の小川彦一氏がその3人から発注を受け、編集などを手がけた。
ミル・マスカラス「スカイ・ハイ」
仮面貴族と言われ爆発的人気を博したマスカラスは、ジグソーのこの曲と共にスター街道を駆け上がって行った。
ブルーザー・ブロディ「移民の歌」
超獣ブルーザー・ブロディにピッタリのこの曲がかかると興奮が収まらない方も多いだろう。全日本プロレスでは石松元というジャズドラマーのバンドが原曲のカバーをし、新日本では原曲のレッド・ツェッペリンの楽曲にベートーベンの運命を付け加えて使用した。
スタン・ハンセン「サンライズ」
オリジナルがスペクトラムの演奏で、編曲がされている。この曲と言ったらハンセン。
ザ・ロードウォリアーズ「IRON MAN」
この曲もブラック・サバスの原曲と違い、編曲アレンジがされている。ロードウォリアーズが入場時に駆け抜けて来る姿が今でも思い浮かぶ。
ザ・ファンクス「スピニングトーホールド」
日本のロックバンド、クリエイションがザ・ファンクスのために書き下ろした。
アブドーラ・ザ・ブッチャー「吹けよ風、呼べよ嵐」
ピンク・フロイドの名曲。ブッチャー以外にも、全日の悪役レスラーにはこの曲が使われた。
ジャンボ鶴田「チャイニーズ・カンフー」
若かりしジャンボ鶴田の世界的スケールを感じさせる名曲。この後、鶴田のテーマソングは変わって行くが、個人的にはこの曲が一番良い。
天龍源一郎「サンダー・ストーム」
日本のフュージョンの代表的ギタリスト高中正義のアルバム「虹伝説」からのこの曲は、天龍のイメージに非常にマッチしている。
日本では前出の今泉氏、梅垣氏、桜井氏、小川氏がプロレスに入場テーマソングを使う事を定着させ、その後、各団体でもテーマソングを使うのが一般的になっていった。この時代のテーマソングがファンを熱狂させたのは、選曲やアレンジが絶妙だったから、という面もあるだろう。