結成6年で代々木体育館のステージへ 1万人のオーディエンスを惹きつけるandropの「求心力」とは

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3月23日、東京・国立代々木競技場第一体育館でワンマンライブを行ったandrop。

2014年3月5日に3rdフルアルバム『period』をリリースしたandropが3月23日、『one-man live2014』を東京・国立代々木競技場第一体育館にて行った。アリーナでのワンマンライブはandrop史上初となり、詰めかけたオーディエンスに、andropの新たな始まりを告げるようなステージとなった。

 ピンライトに照らされた内澤崇仁(Vo/G)のまっすぐな歌声が響く「Singer」で幕を開けた今回のライブ。途中から会場全体を照らす光の演出で一気に観客の心を鷲掴みにしたあと、内澤の「行くぞ代々木!」の声を合図に始まった「RDM」、ヘビーで攻撃的なサウンドでフロアをハネさせる「Boohoo」とアグレッシブな楽曲が続き、バンドは一気に会場のテンションを最大値まで上げていく。序盤の畳み掛けるような数曲の後、会場を見渡した内澤は「ほんとに凄いとしかいいようがない、この光景」と感慨深げに語った。結成から6年、インディーズ時代からサマーソニックのステージを踏むなど華々しいスタートを飾り、その後もライブを重ねながらオーディエンスを増やし、一つずつ大きなステージに立ってきた彼ら。前述の通り10000人を収容するこのクラスでの単独公演は今回が初めてということで、感じ入るところも多かったのだろう、この日は内澤の熱のこもった言葉が印象的だった。

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客席から天井を見上げると、レーザーなどで屋内に青空が描かれていた。

 前田恭介(Ba)のうねるベースラインが光る「Colorful」、内澤のふり絞るような歌声が際立つ「Plug In Head」など、切なくて美しいメロディーを轟音で奏でるandropの世界に観客を連れて行った後「andropを作って、初めて合わせた曲のひとつです」という紹介とともに披露されたのは「Tonbi」。内澤はandropを結成する前、この日の会場近くである代々木公園でストリートライブを行っていて、いつかこの第一体育館のステージに立つのが夢だったという。バンドの原風景というべき楽曲を、とんびが沢山の風景と人々の手の間を抜けて旅していく映像をバックに鳴らすことで、今日このステージにバンドが立つまでの道のりと想いをオーディエンスに伝えていく。そして「Bright Siren」「Puppet」と叙情的でエモーショナルな楽曲が続き、会場の熱気はさらに密度を増していった。

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