伝説のSUV再降臨、新型「パジェロ」展示でショールーム来場者数がオープン以来最高を記録!  継続人気のもうひとつのカギは……

新型「パジェロ」人気の秘密

 いまだ「5代目パジェロ発表」のニュースが駆け巡っている。9月2日、映像系、新聞系、雑誌系、WEB系、あらゆるメディアが「グランドプリンスホテル新高輪・国際館パミール」に集結。選ばれし会場は広大な「崑崙」。崑崙とは中国からチベットへかけてそびえたつ山脈の名で、「タクラマカンラリー」の走路としても知られている。すなわち、この発表会の場所選びからすでに、新しい「パジェロ」の歴史は始まっていたのだ!

「パジェロ」は三菱自動車の旗艦

 この日登壇したのは三菱自動車社長をはじめとする3名だった。音響機材トラブルの関係で開会時間が20分ほどあと倒しされ、「まだか? まだか!」との雰囲気が高まる中、ついに開会が宣言。岸浦社長が登壇し「なぜ今『パジェロ』なのか、三菱自動車にとっての『パジェロ』とは」を語り始めた。

ステージに登壇する三菱自動車代表執行役社長兼COOの岸浦恵介氏
熱量のこもったプレゼンテーションを展開した、三菱自動車代表執行役社長兼COOの岸浦恵介氏

「三菱自動車が存在感ある企業として競争を勝ち抜いていくため【尖った商品・ブランドの強化により、お客様満足と企業価値の向上】をビジョンに掲げ、“三菱自動車らしさ”に磨きをかけています。このビジョンを具現化する商品の第一弾が新型『パジェロ』。三菱自動車ブランドを牽引するフラッグシップモデルです。

1982年発売の初代パジェロ
1982年発売の初代パジェロ

 『パジェロ』は、四輪駆動車の悪路走破性と乗用車の快適性を融合させたクロスカントリーSUV として、 1982 年に発売し、アウトドア志向が高まる中、これまでの「ライフスタイルを一変するクルマ」として、多くのお客様にご愛顧いただいてきました。『パジェロ』といえば、ダカールラリーを思い浮かべる方も多いでしょう。7連覇を含む通算12勝という輝かしい戦績を残し“砂漠の王者”として世界中のファンを魅了するとともに、 ラリーカーで鍛え上げた技術を市販車に還元し、世界中のお客様に提供してまいりました。

初代パジェロ
初代パジェロ。パリ・ダカール・ラリー参戦車

 どんな天候や路面でも安心・安全かつ快適に、自信をもって運転を楽しめる。『パジェロ』とは三菱自動車らしさを最も具現化したフラッグシップモデルであり、お客様との絆を深めてきた特別な存在です」

 なるほど。昨今ワンボックス4WD「デリカ」やその軽自動車版「デリカミニ」、大型ピックアップトラック「トライトン」などで「四駆=ミツビシ」「アウトドア=ミツビシ」との打ち出しを強化。ユーザーの支持を高めてきた三菱自動車にとって、最後の大物というべき存在が「パジェロ」なのだ。復活への想いは2019年の4代目生産終了から7年の間、ユーザーの中に、なにより三菱自動車社員の心の中に燃え続けた熾火だったのだろう。

あらゆる路面で快適な「パジェロ」

 続いて「パジェロ」のモノづくりを主導した板垣氏が登壇。日本で売る、世界でも売る2026年の「パジェロ」が引き継ぐ伝統と、与えるべき現代性について語った。

ステージに登壇する板垣邦彦氏
三菱自動車 商品戦略本部 チーフ・プロダクト・スペシャリストの板垣邦彦氏

 板垣氏は冒頭、「三菱自動車が追求しているのは、どんな路面や天候でも、誰もが安全・安心・快適に、自信を持って愉しく走れることです。そのために私たちは、歴代『パジェロ』がこれまで培ってきた悪路走破性と信頼感、そして快適性と扱いやすさを磨き、上質さを大きく進化させました。まずは、パジェロの土台である「Confidence/信頼感」からご紹介します」と宣言した。

「その土台となるのが、専用開発によりねじり剛性を高めたラダーフレームとリヤに5 リンク式リジッドを採用したサスペンションです。過酷な環境でも安心して走り続けられる高い信頼耐久性と走破性、そして優れた乗り心地を両立しました。

シャーシ構造
シャーシ構造。ラダーフレームがその要だ

 パワートレインには、新世代クリーンディーゼルエンジンと、8 速スポーツモード付ATを採用し、本格SUV として重要な最低地上高や対地アングルも十分に確保しました。私たちが特にこだわったのが「悪路快適性」です。

走行の様子

 単に走り切るだけではなく、安心して快適に移動できることを重視し、独自の指標として新たに設定しました。厳しい路面でも不快な振動や揺れ、作動音を感じさせないよう、チューニングを繰り返しました。これが、“あらゆる路面で快適“な『パジェロ』です。

 新型『パジェロ』は、全席でゆとりのある室内空間を確保。さらにヤマハと共同開発した「ダイナミックサウンドヤマハアルティメット」の臨場感あふれる音が、移動体験をさらに豊かなものにし、“上質に進化したけれど、やっぱり『パジェロ』だ!”と実感していただけると確信しています」

車内空間
3列シート、7人乗りを実現した広大で快適な車内空間

伝説の昭和の「パジェロ」と伝説を受け継ぐ令和の「パジェロ」

 1982年の登場から瞬く間の大ヒット。「クロカンの王者」と呼ばれ、日本を代表する四輪駆動車として親しまれた「パジェロ」だが、当時の四駆ニーズ=アウトドア遊びの道具であることが多かった。1980年代はキャンプやアウトドアが一部の「山男、山女の限られた趣味」から大きく舵を切り、ファミリーで楽しめるホビーへと広まった年代でもあった。後に「アーバン四駆」を謳うクルマが多数登場したのは、まだ街中で四輪駆動車に乗ることが特別だったからだ。

4代目パジェロ
4代目パジェロ。3代目からはラダーフレームからフレームを内包したモノコック構造となり、より快適な街中での乗り心地を目指した

 それから40年。時代は変わり、クルマの選び方、存在価値も大きく変わった。若者はスポーツカーを買う、ファミリーは4ドアセダンを買うのではなく、クルマと言えばSUV一択である。いわばクルマのスタイルのど真ん中に、かつてのクロカンが就任しているのがいまなのだ。だから「パジェロ」はしっかりした体幹に、上質なマナーを身に着けたのだといえるだろう。

 ところで「クロカン」とは「クロスカントリー」の略で、未舗装路=オフロードをしっかり走れるよう設計されたクルマの種類のことだ。アメリカのジープを皮切りに、イギリスのランドローバーや日本のランドクルーザーなどが代表モデルとして知られている。

ジープの現行車種「ラングラールビコン」
クロカンの元祖、ジープの現行車種「ラングラールビコン」

 車高が高めでボンネットが前に張り出した箱型ボディという見た目から、「それはSUVでしょう?」と思われる方もいるだろうが、そこには明確な線引きがある。シンプルに言えば、SUV=舗装路・街中走行主体の多目的車。二輪駆動もある。クロカン=未舗装路走行を極めた多目的車。基本的に四輪駆動だが、二輪駆動との切り替えが可能となる。

 SUVは4ドアセダンより比較的車高が高めで乗り降りがしやすく、ドライバー目線も高いため車体感覚がつかみやすい。つまり乗用車として街中利便を突き詰めてたカタチと言えるだろう。思えば、SUVとは、スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル(スポーツ用多目的車)なのだ。アウトドアなどスポーツ用途にも使えるマルチカーだ。

SUV「アウトランダー」
三菱自動車の代表的なSUV「アウトランダー」

 他方、クロカンは普通の車では走れない過酷な場所を走破するための道具だから、より高い耐久性、信頼性、走破性を兼ね備え、結果的に四輪駆動システムや強靭なラダーフレーム構造となっている。かつて「パジェロ」参戦し勝利を重ねたラリーは“走る実験場”として必要不可欠なビッグイベントだったわけだ。

新型「パジェロ」の「アジアクロスカントリーラリー」仕様
発表会で屋外展示された新型「パジェロ」の「アジアクロスカントリーラリー」仕様

 今回「パジェロ」がラダーフレームとした一点を見ても、三菱自動車が正攻法でクロカンを設計したかったのだと理解できる。しかし同時に、昭和「パジェロ」へのリスペクトはあれど、復刻でもなければ回顧でもない。タフネス自慢の一点突破ではないことは、すでに登壇者が述べた通りだ。令和の「パジェロ」は、本格クロカンの肉体とラグジュアリーな空間を併せ持つ、“一台の美女と野獣”である。車両価格は700~800万円で、4バリエーション展開との噂がとびかっているが、果たして?

走行の様子
ラグジュアリー×クロカン=新型「パジェロ」が方程式

新型「パジェロ」人気のバロメーター

 新型「パジェロ」は発表会から3日後の9月5日より、港区田町駅至近の三菱自動車本
社ショールームでの展示が始まった。最初の週末にあたる9月5~6日の2日間で約1000人を超えるユーザーが来場。これはオープン以来6年での最高記録(人数/1日)だという。

三菱自動車本社ショールーム
三菱自動車本社ショールーム(オープン時)

 新型「パジェロ」の受注開始は10月1日。価格ほか詳細の発表が10月29日で、発売は12月17日の予定だ。ショールームへの来場者数も注目度を測る重要な物差しだが、もうひとつ端的なのが、関連商品の登場だ。たとえばプラモデル。たとえばラジコンカー。たとえばミニチュアカーとして……。タミヤやハセガワからプラモデルを、同じくタミヤや京商からラジコンカーを、そしてもちろんトミカからはミニカーを!

 クルマはひとえに車体性能だけで人気が醸成されるものではない。さまざまなメーカーからそれぞれ個性あるディフォルメによって発売されるホビーたちは、まだ運転できない子供たちや、「いまは手が出せないが、いつかは!」というユーザー予備軍の苗床になるのだ。

 『リアルサウンドテック』としては新型「パジェロ」ニュースと並行して、ホビー情報にも目を光らせていきたい。もしかしたら実車発売と同時にリリースされるホビーがあるかも知れない……が、実はこれ、昨今の注目新車の慣例になっているのだ。新型「パジェロ」なら、期待せずにはいられないじゃないか!

新型パジェロ
早くもカスタムの登場か⁉ 発表会で展示された新型「パジェロ」アクセサリー装着車のオーストラリア仕様。「日本でも売ってくれ!」との声が聞こえてきそうな勢いだ

◎商品情報
三菱自動車「パジェロ」 スペシャルサイト
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/pajero/special/

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