「フィリピンに来なさい」で大ブレイクのVTuber・柘榴シロが語る、“実家”のような『IRIAM』への想い

2026年5月にSNSへ投稿したショート動画「フィリピンに来なさい」をきっかけに、YouTubeのチャンネル登録者数が瞬く間に20万人を突破、今や40万人をも視野に収めるほど大躍進を遂げているVTuberの柘榴シロ。彼女は自身の配信でも明かしているように、キャリアの原点はバーチャルライブ配信アプリの『IRIAM』であり、ブレイク後もときおり『IRIAM』で配信をしているという側面を持っている。
今回はそんな柘榴シロに、配信者としてのバックグラウンドやそれぞれのプラットフォームの魅力やユーザーの性質の違い、“実家”のようだとしている『IRIAM』への思いやリスナーに対する感謝などについてインタビュー。意外な彼女のキャリアや配信者としての強固なスタンスに迫った。(編集部)
『IRIAM』で配信の楽しさや枠の一体感を体験したことが、大きな財産になった
ーーシロさんは2023年11月に『IRIAM』でVライバーとしてデビューされ、現在はVTuberとしてYouTubeに活動の場を移して活動しています。まずはバーチャルの姿で配信活動を始めようと思ったきっかけから伺わせてください。
シロ:まず、前提として配信活動自体への興味はすごく幼い頃……小学2年生の頃から持っていたんです。
ーーすごい、早すぎる!
シロ:当時はニコニコ動画やニコ生が全盛期で、歌い手さんや踊り手さん、ゲーム実況者さんといったインターネットのクリエイターたちが本当にキラキラ輝いて見えたんです。「いつか自分もあの世界に行って、面白いことを発信してみたい!」という漠然とした憧れをずっと抱いていました。
ーー数々の言動から、キャリアの長さや年齢の若さに比べて“インターネット慣れ”しているなと思ったらそういうことだったんですね……。それでも観る方とやる方では大きく立場は違うわけですが、実際に最初の一歩を踏み出したタイミングはいつだったのでしょうか。
シロ:何か大きなことを成し遂げたい、大好きな「歌」や「雑談」を仕事にできたらいいな、という思いは高校生になっても消えませんでしたが、人の前に生身で立つビジョンは全く描けなかったんです。そんな高校3年生の進路に迷っていた時期に、たまたまInstagramでライバーマネジメント事務所「321.inc」がバーチャルライバーの魂募集をしている広告を見つけました。そこに描かれていた女の子のビジュアルが本当に可愛くて、「これだ!」とビビッときて、気づいたら応募していました。それが、この「柘榴シロ」としての人生の始まりです。
ーー運命的な出会いだったのですね。そもそも『IRIAM』というアプリ自体には、その応募よりも前から馴染みがあったと伺いました。
シロ:そうなんです。中学生の頃、特別な機材がなくても配信ってできないのかなと思って色々探していた時に、スマホ1台で手軽に配信できる『IRIAM』を見つけました。まだリリース当初で、公式ライバーさんしか配信できない、本当に最初期の頃です。そこで一人の大好きな「推し」を見つけて、2年間くらいは完全にリス専(リスナー専門で配信しないユーザー)として毎日アプリに通い詰めていました。当時「自分もここで配信してみたい!」と一度応募したこともあるんですが、さすがに年齢制限で引っかかってしまって。でも、その時にリスナーとして「配信の楽しさ」や「枠の一体感」を骨の髄まで体験できたことが、のちに自分が配信を始める上での大きな財産になりました。
ーーシロさんの配信を拝見していると、トークだけでなく様々なキャラの演じ分けなど、そもそも配信するうえでの様々なスキルが高いと感じます。その技術はどこで培われたのでしょうか。
シロ:人生において「真似をする」というのが、あらゆる成長の基盤になっているんです。これまで見てきたたくさんの配信者さん、歌い手さん、ラジオのパーソナリティさんたちの「あ、ここ面白いな」「この喋り方いいな」と思った部分を自分の中に吸収して、いいとこ取りをしながら真似してきた結果、今のスタイルが作られました。リスナーとしてたくさんの配信を浴びるように見てきた期間があったからこそ、自然と経験値が溜まっていたんだと思います。
ーーその後『IRIAM』で配信を始めたシロさんは瞬く間に人気ライバーとなりましたが、高校卒業を機に『IRIAM』も「卒業」し、メインの活動プラットフォームをYouTubeへと移行しました。当時はどのような決意や意図があったのでしょうか。
シロ:『IRIAM』は本当にボタン一つでいつでも配信できて、居心地のいい最高のアットホームな場所でした。でも活動を続けていくなかで、もっと多くの、世界中のいろんな人に見つけてもらいたいという欲が出てきたんです。『IRIAM』でどれだけ面白い配信をして、SNSで一生懸命アピールしても、やっぱり「アプリをダウンロードする」という壁がリスナーさんにとってすごく高いんですよね。もっと広い海へ出ていくには、そもそもユーザーの母数が圧倒的に多いプラットフォーム……つまりYouTubeに行くべきなんじゃないかと考えました。もちろん、当時はものすごく後ろ向きな性格だったので、「絶対に大コケする」「誰も見にきてくれないんじゃないか」と、マネージャーさんに毎日不安を吐露しては励まされる日々でしたけど。
ーーそんな形で卒業をしたあとでも“転生”せず、シロさんは『IRIAM』のアカウントを残したまま、今でもときおり『IRIAM』で短時間配信をされています。なぜ「故郷を残す」という選択をしたのでしょうか。
シロ:それは『IRIAM』が心から愛着のある場所だからです。YouTubeという大きな舞台に飛び込んで、自分の太い柱を一本しっかりと立てることは、新しく応援してくれる人を増やすためにも、そして活動を安定させるためにも必要でした。ただ、私の原点であり、何もない初期の頃から支えてくれたリスナーさんたちがいる『IRIAM』を、すっぱり切り捨ててしまうなんて絶対に嫌だったんです。YouTubeにプラットフォームが変わって、その文化の違いに馴染めず、コメントをするのを躊躇ってしまう『IRIAM』時代のリスナーさんも中にはいらっしゃいます。
「あっちで大きくなっていく姿は無言でスパチャを投げて応援しているけど、自分はやっぱり『IRIAM』のシロちゃんが一番好きだな」って思ってくれている優しい親戚のようなリスナーさんたちが、のんびりと帰ってこられる実家のような場所でありたかった。久々に『IRIAM』で配信をつけたときに、「大きくなったね」「あの動画見たよ」と温かく迎えてもらえると、本当に心が満たされますし、「ああ、また明日から頑張ろう」という強いモチベーションになります。
『IRIAM』時代から積み上げてきた「絶対に切れない絆」が心の防波堤
ーー素晴らしい関係性ですね。実際に両方のプラットフォームで本格的な配信を経験してみて、それぞれの性質やシステム、そしてリスナーさんの性質の違いについてはどのように感じていらっしゃいますか?
シロ:もう、びっくりするくらい配信の仕方も文化も違いますね! まず『IRIAM』の大きな特徴は、とにかく画面に余計なノイズがない、雑談一発勝負という点です。他の配信アプリのように、ゲームを画面に映したり、動画をバックグラウンドで流したりすることが一切できないので、自分の「言葉」と「声」だけでリスナーさんを繋ぎ止めなければなりません。私、『IRIAM』時代に24時間配信を何回かやったことがあるんです。今思い返しても、何の変化もない一枚絵の画面を見つめながら、24時間ただ一人で喋り続けた当時の自分を褒めてあげたいくらいですが(笑)。でも、その「何もない虚空に向かって、延々と話題を繋ぎ続ける」という極限状態を経験したことで、とてつもないトーク力と反射神経が鍛えられました。
ーープラットフォームの違いでいうと、トークの感覚や間のようなものにも差を感じるときがあるのですが、その辺りはいかがでしょう?
シロ:『IRIAM』というより配信アプリ全般は、確かに間があまりないですね。「ラジオで6秒間無音が続くと放送事故になる」と言われますけど、私は3秒間喋らない時間があると、頭の中で「1、2、3……やばい!」と秒数をカウントして、マシンガントークで間を埋めていましたね。ただ、YouTubeはそういった間が結構受け入れられるプラットフォームな気がします。なので、あえて「落ち着く時間」と「盛り上がる時間」のメリハリをつけた方が良いらしくて。それは後から教えてもらったので、今は意識的に間を作るようにしていますが、『IRIAM』で培った間を埋める力は、コラボ配信やラジオ出演の際にも、初めてとは思えないほど流暢に喋れるという強みとして今でも役立っています。
ーーリスナーさんとの距離感という観点ではいかがでしょうか?
シロ:距離感の近さは、圧倒的に『IRIAM』の方が上ですね。『IRIAM』は配信者が一方的に舞台の上から大勢に向けて喋るのではなく、入ってきたリスナーさん一人ひとりに「〇〇さん、いらっしゃい! 今日は何してたの?」と話しかけて、双方向でコミュニケーションを取る。リスナー同士もすごく仲良くなるので、コミュニティの結束が深いです。もちろん狭いコミュニティならではの難しさもありますが、そのぶん一人の人間として深く向き合って、固い絆を結ぶことができます。対してYouTubeは、配信者が一つの巨大なエンターテインメントコンテンツとして舞台の上に立ち、大衆に向けて発信する場所です。リスナーさんはそれぞれ個々に楽しんでいて、お互いにそこまで干渉しないんですよね。
ーーイベントや目標に向かって一体になることも『IRIAM』ならではの魅力かと思いますが、その点についてはどうでしょう?
シロ:間違いなくそうですね。象徴的だったのは私の地元・愛媛の駅に広告が掲載されるイベントでした。故郷の駅に自分の姿が大きく貼られるなんて、これ以上ない親孝行というか、目に見える形で「私、東京で、バーチャルでこんなに頑張ってるよ!」というのを母に見せられた瞬間でしたし、実際に母もその駅へ見に行って喜んでくれました。
その反面、イベント中はリスナーもライバーも全員がギリギリの精神状態で本気で挑むので、過酷でもあります。バナーイベント終了の2日前くらいに、リスナーさんから「どうせシロちゃんなら1位余裕でしょ、お風呂入ってくるわ」みたいな緊張を和らげるためのネタコメントが来たんです。それに対して、極限状態だった私は「本気でやってるのに、最後まで一緒に応援してくれないならそんなこと言わないで!」って、配信中に大激怒してしまって。あとからそれが身内の冗談ネタだと知って、顔から火が出るほど恥ずかしい思いをしました。それくらい、リスナーとライバーが本気でぶつかり合って、泥臭く一つの目標を耕していくのが『IRIAM』なんです。
ーーそうした距離感の近いリスナーさんは、シロさんが苦しい時にも支えになってくれたと思います。
シロ:メンタル的に少し疲れている時期があって、2週間くらい配信を完全にお休みしてしまったことがあったんです。当時は周りにもたくさん迷惑をかけてしまいましたし、「もう帰れないかもしれない」と悩んでいました。でも、2週間後に恐る恐る『IRIAM』で配信をつけてみたら、リスナーのみんなが誰も離れずに「おかえり! ずっと待ってたよ!」って温かく迎えてくれたんです。それを見た瞬間に、涙が止まらなくなって。「この人たちは、私が『柘榴シロ』として頑張ろうという意志を持ち続けている限り、絶対に裏切らないで待っていてくれるんだ」と確信しました。
YouTubeでの爆発的なバズは、いわば一瞬で世界が変わるアメリカンドリームのようなものだと思っています。そんな数字の増減に一喜一憂する厳しい世界で、私の心の防波堤になってくれているのは、間違いなく『IRIAM』時代から積み上げてきたこの「濃いファンとのコミュニティ」と「絶対に切れない絆」なんです。
ーー素敵なお話ですね。YouTubeで登録者数が伸び悩んでいたり、いつ跳ねるかわからないアルゴリズムに精神的に疲弊している配信者さんたちは少なくないと思います。両方のプラットフォームを経験したシロさんだからこそ語れる「自分に合った配信場所の選び方」を教えて欲しいのですが、いかがでしょうか。
シロ:そうですね……。まずは自分が「どういう形でリスナーさんと過ごしたいか」を一番に考えてほしいです。もし、機材の難しい設定や高度な企画を立てることに消耗していて、それよりも「純粋に人と話すのが好き」「一人ひとりの生活に寄り添って、深い関係を築いていきたい」と思うのであれば、絶対に『IRIAM』の方が幸せになれると思います。『IRIAM』はスマホ1台と立ち絵さえあれば、今日の夜からでも何の準備もなく手軽に配信を始められます。そこでリスナーさんとフラットに、心のままにお喋りを楽しむ。これは精神的な安定感もすごく高いですし、何より「自分がここにいていいんだ」という居場所を確実に作ることができます。
逆に「大勢の前に立って、エンタメショーとして自分というコンテンツを大衆に叩きつけたい」「企画や動画制作、ゲーム実況などの技術を駆使して、とにかく大きいステージで輝きたい」という覚悟とマインドがある人は、YouTubeが向いているでしょうね。でも、いきなりYouTubeという広すぎる荒野に飛び込んで手探りで疲弊するくらいなら、まずは『IRIAM』という温かい土壌で、配信者としての基礎体力や、どんな状況でも話題を繋ぎ続けられるトークの筋力を鍛えることを強くお勧めします!
「シロちゃんをきっかけに『IRIAM』で新しい推しが見つかった!」という人を増やしたい
ーーシロさん自身、『IRIAM』でその強固な基礎とアイデンティティを築き上げ、それをリセットせずに地続きのままYouTubeへと持っていったからこそ、厚みのあるキャラクターとしてバズを起こしたようにも見えるので、説得力が違いますね。
シロ:そうですね。最初から完璧なアイドルを目指したり、一本の方針だけでガチガチに固まったVTuberになろうとしていたら、今の私はなかったと思います。ラジオに出ればラジオ向けの私、歌を歌えば本気の私、フィリピンの話をすれば片言な私。リスナーのみんなは「一体どれが本当の柘榴シロなんだ?」と思いながらも、その多面性そのものを、変幻自在で見ていて飽きない珍しい存在として愛してくれている。これは、私の歴史が地続きで、すべてをさらけ出して活動してきたからこそ得られた最高のキャラクター性だと思っています。
ーー直近では9月19日に“リアルライブ”の開催を発表していたり、3D化をしたりとワクワクするような出来事が待っていますね。
シロ:私は音楽が生きがいで、音楽に救われて生きてきた人間なんです。私の母はかつて海外で歌手として活動していた人で、幼い頃から寝る前に歌を歌ってくれたり、家の中では常にうるさいくらいに音楽が流れている環境で育ちました。私自身、日食なつこさんや倉橋ヨエコさんのような、ちょっと暗いけれど人生にそっと寄り添ってくれる等身大な音楽が大好きで、何より小学生の頃から浴びるように聴いてきたボカロ曲が私の青春であり、表現のルーツなんです。
実は昔、小学生のときにニコニコ動画に「歌ってみた」を初投稿して、とんでもない誹謗中傷を浴びてアカウントを速攻で消したという黒歴史もありますが……(笑)。それでも音楽を嫌いになることはありませんでした。これからはオリジナル楽曲を通して、「柘榴シロとはどういう人物なのか、どういう世界観を持って生きているのか」を全力で表現して、誰かの心を動かしたり、救ったりできる存在になりたいです。
ーーちなみに3Dの体では、今後どのような活動を展開していきたいですか?
シロ:「柘榴シロは本当にこの現実に存在して、一緒に遊んでいるんだ!」とリスナーさんに感じてもらえるような、身近で遠くないVTuberでありたいんです。だから、3Dになったらスタジオの中だけで大人しく歌って踊るだけじゃなくて、マネージャーを無理やり巻き込んで一緒に魚釣りに行ったり、スカイダイビングをしたり、現実世界を飛び回るような型破りな企画をたくさんやっていきたいですね!
ーーリスナーとしては今から楽しみで仕方がありません。これからどれだけYouTubeでスターダムを駆け上がっていったとしても、『IRIAM』という「実家」は、シロさんにとってこれからも変わらない意味を持ち続けるのでしょうか。
シロ:もちろんです! 私にとって『IRIAM』は、どんなに大きくなっても絶対に捨てないし、切りたくない大切な故郷ですから。むしろ、私がこうしてYouTubeで大暴れして活躍することで「柘榴シロって、元々は『IRIAM』っていうアプリで育ったんだ!」ということをもっとたくさんの人に知ってもらいたいです。
『IRIAM』には、オペラがものすごく上手だったり、ロックの才能があったり、信じられないような実力を持ったライバーさんが、まだまだたくさん埋もれているので、私の活動を通じてYouTubeから『IRIAM』に人が流れて、「シロちゃんをきっかけに『IRIAM』をダウンロードして、新しい推しが見つかったよ!」と言ってくれる人を一人でも増やしたい。それこそが、私を育ててくれた故郷への一番の恩返しだと思っています。
ーー最後に、今後『IRIAM』と一緒にやってみたいことはありますか?
シロ:いつかは『IRIAM』の全体を巻き込んだ団体戦イベントや、審査制の作曲オーディション企画、あるいはYouTube出演権を賭けたドリーム企画なんかも、私に協力できることがあれば何でもお手伝いしたいですし、公式を巻き込んで一緒に盛り上げていけたら最高にハッピーです!
■関連リンク
IRIAM公式サイト:https://iriam.com/
IRIAM公式X:https://x.com/iriam_official
IRIAM公式YouTube:https://www.youtube.com/@iriam_official
IRIAMダウンロード:https://app.iriam.com/7oGF/3ac7af2


























