M!LKが示す、“親しみやすい”令和のアイドル像 快進撃のウラにバラエティ能力の高さ

 M!LKを取り巻く環境は、この数年で大きく変わった。以前は「俳優の佐野勇斗がいるグループなんだけどね……」と説明をしていたのに、今はもうそんな前置きは必要ない。「M!LKが」と言えば、「あの明るい子たち!」と伝わるようになってきた。 

 彼らのブレイクのきっかけは、SNSでの総再生回数25億回を突破するほどの社会現象となった楽曲「イイじゃん」である。その後も、「爆裂愛してる」や「好きすぎて滅!」など、他のグループのファンだったら悔しくなるほどの話題曲を連発。どの楽曲も初めて聴いた時に「こりゃ、売れるわな」と思わずにはいられないものばかりだった。いい楽曲が回ってくるのは、アイドルとしてひとつの“運”なのかもしれない。しかし、ここまでの人気を得ることができたのは、紛れもなく本人たちの“実力”のおかげだと思う。

 7月4日に放送された音楽特番『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)を見ていたら、総勢8500人のファンに調査したM!LKの“推しポイント”の上位に「盛り上がる」「楽しい」「元気をもらえる」「面白い」といったワードが並んでいた。そのあとに登場したアイドルの多くは「かっこいい」などビジュアルやパフォーマンス面での魅力が挙げられていたことを考えると、やや異様にも思える。もちろん、“ビジュイイじゃん”なことは大前提として、彼らの空気感そのものに惹かれているファンが多いことを再確認した。

全員が笑いに全力! M!LKが示す“令和のアイドルらしさ”

 ここまでの人気を得る前から、M!LKのバラエティ能力には光るものがあった。塩﨑太智が特攻隊長として笑いに走り、最年少の曽野舜太が全力で乗っかる。最年長らしく彼らをたしなめながらも、結局は一緒に騒いでしまう佐野勇斗がいて、そんな姿をリーダーの吉田仁人が呆れながら(しかし、どこかうれしそうに)見守っている。いちばんクールに見られがちな山中柔太朗が、実は人一倍お笑いに全力なのも、このグループの面白さだ。

 “彼らのバラエティをもっと見たい!”という方は、ぜひ公式YouTubeチャンネルをチェックしてほしい。未視聴の方にまずオススメしたいのは、2022年3月に公開された「M!LK-合唱【旅立ちの日に】」。とりあえずこの4分42秒を見れば、彼らがどれだけ笑いに全力投球な人たちの集まりなのかが分かるはず。ハゲヅラのカツラを被るのもいとわないし、全力であてられたキャラになりきる。誰ひとりとして気取ったりするメンバーがいないのも、M!LKの強みだ。

M!LK- 合唱【旅立ちの日に】

 また、個人的にいちばん好きなのは、2023年6月公開の「無音空間」。この動画は、絶対に外では見たらいけないやつ(笑いが止まらなくなります)。「社長が隣で会議中のため今回は無音空間でお送りします」というテロップが入り、静寂のなか(?)メンバーたちがボックスから名前の書かれたボールを引き、出されたお題を無音で遂行していく。「社長が隣で会議中なのに、こんなことしててええんかい」と思いながらも、あまりのシュールさに笑いがこみあげてくるのだ。無音でもここまで面白くできるなんて、さすがM!LKである。

無音空間

 そのほかにも、「山中ダービーが面白すぎる。」(2023年5月)や「【結婚お祝いコメント】誰が一番上手いの!?」(2021年12月)には、山中によるオリジナルキャラ「谷岸ありさ」が登場。この谷岸ありさは、山中が複数の架空の人物になりきってさまざまな挑戦を行い、最終的にどのキャラクターが勝つかをほかのメンバーが予想する「山中ダービー」企画で生まれた、バックパッカーの女性キャラクターだ。2025年11月放送の『ラヴィット!』(TBS系)に登場して、SNSで話題になりまくっていたのが記憶に新しい。

 また、「【緊急アンケート/家族からのタレコミ】」(2022年5月)、「M!LKパパからのタレコミが恥ずかしすぎる!!」(2026年1月)などを見れば、家族だからこそ知るメンバーの素顔を知ることができる。飾らない姿をさらけ出している点も、令和のアイドルらしい親しみやすさにつながっている。

M!LKパパからのタレコミが恥ずかしすぎる!!

 7月7日には、待望のGP帯“初”冠バラエティ番組『M!LKの爆裂ミッション』(TBS系)が放送され、またまた大きな話題を集めたM!LK。これまでYouTubeチャンネルを通してバラエティ力を磨いてきた彼らだからこそ、届けられる笑いがたくさんあるはず。そう考えると、M!LKの快進撃はまだまだ序章に過ぎないのかもしれない。

佐野勇斗が語る、ゲームから得た“役柄への共感” 「架空のキャラクターを心の支えに」

ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や現在の活動とゲームの関連性などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今…

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる