世界一の携帯電話評論家・山根康宏のスマホ進化論(第9回)
日本初上陸が待ち遠しい! OPPOの折りたたみスマホを一足早くチェック

注目度は上がり続けているが、日本ではなかなか手にする機会がない折りたたみスマートフォン。本稿では、すでに海外で先行発売され、日本登場が待ち遠しい『Find N6』を一足早くレビューしよう。

閉じた状態の『Find N6』の大きさは、普通のスマートフォンと変わらない。厳密には、ディスプレイは6.62インチで解像度は2616 x 1140ピクセル、縦横比は約21:9となり、一般的なモデルよりやや縦長だ。ただしこの縦横比はソニーのXperiaシリーズが採用していた大きさでもあり、違和感なく使うことができるだろう。

折りたたみスマートフォンは本体の厚みが気になるところだが、『Find N6』の閉じたときの厚さは8.93mm。一般的なスマートフォンとほとんど変わらない。しかも重量は225gで、極端に重いという印象もない。閉じたまま普段使いのスマートフォンとしても十分使えるサイズ感だ。

またカメラは広角が2億画素と高画質であり、各社のフラッグシップ級スマートフォンと変わらない性能を持つ。超広角は5000万画素、3倍望遠も5000万画素で、『Find N6』はあらゆるシーンの撮影を得意とすると言っていい。さらにカラー補正するためにスペクトラムセンサーカメラも搭載しており、“映える”色合いの写真撮影も可能だ。

本体カラーはStellar Titanium、Deep Black、Blossom Orangeの3色。このうちBlackは中国のみの販売で、グローバル市場は他の2色となる。日本ではどの色が販売されるのか気になるところだ。

本体を開くと8.12インチ(2480 x 2248ピクセル)のほぼ正方形のディスプレイが現れる。2000万画素のフロントカメラは右上に配置され、全画面でコンテンツを表示したときに邪魔にならないようになっている。ちなみに本体を閉じたときのフロントカメラ画質も同じく2000万画素だ。

折りたたみスマートフォンを触ってみると、画面が折り曲がるヒンジ部分の画面に筋のようなものが見えることがある。使っている分には気にならないのだが、それでも購入を検討するときに気にしてしまう人も多いだろう。『Find N6』の画面の折り目はほとんど目立たないまでに提言されており、開いたときも違和感が一切ない。これは新型ヒンジと自己復元ガラスを組み合わせて実現しており、折りたたみスマートフォンのネガティブな印象を払拭してくれる。

開いたときの本体サイズは159.87 x 145.58 x 4.21mm。小型のタブレットと考えてもここまで薄いモデルはない。また日本で販売中のサムスン『Galaxy Z Fold7』が4.2mmなので、ほぼ変わらない薄さだ。

バッテリーは6000mAhと普通のスマートフォンと変わらぬ容量があるため、まる1日十分使い続けることができる。急速充電も80Wと高速だ。さらに無線充電速度も50Wと速い。折りたたみスマートフォンの実は急所であるバッテリー周りに関して『Find N6』は心配する必要はないだろう。

大画面を生かすユーザーインターフェース
OPPOのスマートフォンはAndroid OSをベースにした、独自のユーザーインターフェースを追加したColorOSを採用している。『Find N6』には最新のColorOS 16が搭載され、特に折りたたみディスプレイの活用やAI機能が強化されている。ちなみにチップセットは発表時点で最高性能を誇るクアルコムのSnapdragon 8 Elite Gen 5を搭載。メモリー構成はグローバルモデルで16GBとストレージ512GB、余裕ある性能だ。

8.12インチもある大きな画面は、複数のアプリの同時起動にも対応している。『Find N6』の複数アプリ起動時の表示が特徴的なのは「2+1」画面とでもいうのだろうか、一般的な縦長のスマートフォンサイズの画面を2つと、その横にもうひとつの画面の端だけを表示する。これにより2つのアプリを普通に使うことができるほか、3つ目のアプリは端の部分をタップすると表示が改めて「2+1」に切り替わる。3つのアプリを不自由なく自在に切り替えて表示できるのだ。

この「2+1」表示はOPPOがこれまで海外で販売していた折りたたみスマートフォンでも利用できた。『Find N6』ではあらたにアプリのウィンドウ表示が可能になった。アプリを起動中に画面の右下から中央に素早くスワイプすることで、パソコンの画面のようにアプリが小さなウインドウとして表示できるのだ。『Find N6』ではこのウィンドウ表示を最大4つまで起動できる。

しかもこれらの表示はそれぞれを行き来できる。「2+1」表示の時に、画面上で指先4本をつまむようにスワイプさせると、アプリのウィンドウ表示に切り替わる。今度はそのウィンドウ表示から指先4本を開くようにスワイプすると、「2+1」の表示になるのだ。様々なサイズでアプリを活用できる、これこそが『Find N6』の最大の機能ともいえる。
AI機能については、本体横のショートカットボタン、Snap Keyを押すことで「Mind Space」を起動できる。これは「AI連携ノート、スクラップ機能」であり、表示中のページや画像、テキストを保存しておく機能だ。データはただ保存されるだけではなくAIが自動で要約・タグ付け・分類してくれる。あとから気になる情報、たとえば「渋谷でおいしいお店」で検索すると、AIが記事やスクショ、メモなどバラバラな情報をまとめて表示してくれる。なおSnap Keyにはカメラやマナーモードなど、あらかじめ登録されている機能のワンタッチ呼び出しにも対応する。

新登場の「OPPO AI Pen」で画像や表もワンタッチで作成
『Find N6』には手書き用の専用スタイラス『OPPO AI Pen』も用意されている。専用ケースとのセット販売であり、ケースにセットしている間にスタイラスも自動的に充電される。4096段階の筆圧検知対応であることから書き味も素晴らしく、細かい文字の書き込みや、書いた文字のテキスト変換も可能だ。またスタイラス側面にあるボタンを押すことでAI機能をワンタッチで呼び出すこともできる。

AI機能は手書き文字やラフな図をAI Chart機能で表や図表に自動整形したり、ペンのボタンを押しながら囲んだ範囲をキャプチャしてテキスト抽出やコピー、注釈、共有が行えるサークルキャプチャにも対応。WebやPDF上にそのまま書き込めるグローバル注釈機能など、指先では手書きしにくい作業も楽に行える。さらにAI Image機能を使えば簡単な落書きからイラストを生成するなど、会議メモ整理から資料レビュー、クリエイティブ用途まで幅広く活用できる。このあたりの機能は日本で製品が発売後にじっくり試す予定だ。
なお海外の一部の国では折りたたみ式のワイヤレスキーボードも販売される。スタイラスと併用することで『Find N6』をコンパクトなワーキングデバイスとして活用できるのである。

ハッセルブラッドカメラで美しい写真を撮影
カメラの画素数については前述のとおりだが、OPPOは老舗のカメラメーカー、ハッセルブラッドと提携しており、絵作りにその技術がしっかりと反映されている。アナログカメラ時代からのノウハウが、最新のデジタルデバイスで活用できるのだ。

「Hasselblad Portrait Mode」、「Hasselblad Master Mode」を使えばプロのカメラマンになった気分で撮影ができるし、ハッセルブラッドのパノラマカメラをシミュレーションする65:24のウルトラワイド撮影モード、XPANも搭載。カメラフォンとしての性能も『Find N6』は優れている。また本体をL字型に折り曲げれば、三脚が無くとも自在なアングルで撮影が可能だ。画面表示もプレビューが上側のみになるなど操作しやすいスタイルになる。

カメラに関しても改めて試してみたいと思うが、予想価格は20万円を超える高価なものになると予想されている。ただ、複数アプリを自在に使え、AI機能も強化、スタイラスで手書きすれば生産性もあがり、カメラ性能も十分高い製品となれば、その価格は妥当なものと言えるかもしれない。単純に「閉じればスマートフォン、開けばタブレット」というだけの製品ではない『Find N6』、日本での発売が待ち遠しい。


























