38万円の価値はあるのか? 携帯評論家がサムスンの3つ折りスマホ『Galaxy Z TriFold』を実践レビュー

サムスンは2025年12月に韓国で本体を3つに折りたたむことのできるスマートフォン『Galaxy Z TriFold』を発売した。価格は約38万円と正直、ものすごく高い。現在はアメリカや台湾、シンガポールなどでも販売中だ。スマートフォンにもタブレットにもどちらにもなるこの製品を実際に使ってみた。
スマホとしてはちょっと重いが片手で使える
『Galaxy Z TriFold』は本体を完全に折りたたむと普通のスマートフォンのような画面サイズとなる。6.5インチ、縦横比21:9の画面はそのまま違和感なく使える形状だ。本体の横幅は75mm、長さは159.2mmなので大きさも変わったことはない。

ところが本体を横から見ると、最近のスマートフォンとは思えぬ厚さであることがわかる。厚みは12.9mmでかなり厚いのだ。しかも重量は309gで、軽量級のスマートフォンの約2台分だ。実際に手に持ってみるとずしりとした重量を感じる。ただし本体が細見なのでスペックの数値よりは軽く感じられる。なお上または下から見ると、本体が「G」の字のように折りたたまれていることがわかる。

スマートフォンとしてはもちろん厚くて重いのだが、これはただのスマートフォンではなく3つ折りスマートフォンであることに注意する必要がある。たしかに折りたたんだ状態ではやや扱いにくいとも感じるが、本体を開けば従来のスマートフォンでは体験できない世界が広がるのだ。なおカメラは広角が2億画素、超広角が1200万画素、望遠は3倍で1000万画素だ。

「G」型に開閉させる独特の折り曲げ機構
では『Galaxy Z TriFold』を開いてみよう。本体を裏向きにして、カメラのある部分を開く。すると内側の大型画面がちらりと見える。この状態では画面はボケた表示であり、使うことはできない。

そしてもう1段階開くと、10インチのタブレットに変形するのだ。この大きな画面をいつでもポケットから取り出して使うことができるのが『Galaxy Z TriFold』の特徴なのである。価格を考えれば「iPhoneとiPad miniの2台持ち」したほうが安いかもしれない。しかしタブレットはポケットに入る大きさではないし、2つの端末を持ち運ぶのも面倒だ。『Galaxy Z TriFold』は1台で2役をこなしてくれるわけだ。

開いたときの厚さはわずか3.9mmで、現在販売されているスマートフォンやタブレットの中でも最薄クラスとなる。またこの状態で見ると、先ほどまで重かった本体が「なんだか軽いな」と錯覚を覚えてしまう。スマートフォンとしては重量級の本体だが、10インチのタブレットならば軽量なのだ。

さて折りたたむときも正しい順番で行う必要がある。もしも間違った順番で行うと、画面に警告表示とバイブレーションでミスを知らせてくれる。

3つのアプリを同時に起動、動画も楽に表示できる
実際に開いた状態で使ってみよう。『Galaxy Z TriFold』は3つのアプリを同時に表示できる。つまりスマートフォン3台を表示しているような使い方ができるのだ。

もちろん2つのアプリだけの表示も可能だ。一般的にはこの使い方が多いだろう。

アプリのサイズも変えられる。このあたりの表示の自由度が『Galaxy Z TriFold』の利点でもある。

3つのアプリはこんな表示もできる。小さい画面は動画を流すのにも適している。

そしてもちろん縦向きでも分割表示は可能だ。

忘れてはいけないのが全画面表示での動画の再生サイズだ。YouTubeなどの動画も上下に多少余白はあるが、十分な大きさで視聴できる。こんな大きな画面を移動中は折りたたむだけでポケットに収納できるのだ。

値段は高いが「未来」を感じさせるスマホ
38万円という価格はパソコンが買えてしまうほど高価である。安いタブレットが1万円台で売っていることを考えても、多くの人は『Galaxy Z TriFold』の価格は高いと思うだろう。しかしタブレットを折りたたんでポケットに入れることができるという新しいハードウェアであるだけではなく、3つのアプリを同時に”見やすく”表示できる新たな分割画面というソフトウェアは、どちらも他のスマートフォンやタブレットでは味わえない斬新なものだ。日本では東京や大阪のサムスンのショールームで参考展示が行われる予定なので、気になる人はぜひ実物を触りに行ってみてはいかがだろうか。


























