よしなまプロデュースの育成シム『マモンキング』がヒット中 2500万円の私費を投じた力作が人気を集める理由

 『マモンキング』は、2025年12月に正式リリースされてから大きな注目を集めているモンスター育成シミュレーションゲームだ。発売直後にはSteamの売上ランキングで上位にランクインし、日本国内を中心に話題が拡散。人気ゲーム実況者のよしなまが本作のプロデュースに関わっており、開発のために貯金2,500万円を出資したことでも話題になった。配信者コミュニティを起点に関心が一気に高まり、リリース直後から多くの実況者・ストリーマーが本作の配信をスタート。視聴者数や関連動画が増加している。

 ゲーム内容は、いわゆるモンスター育成シミュレーションを軸とした構成だ。プレイヤーは異世界から召喚した「マモン」と呼ばれるモンスターを育て、大会での勝利を重ねながら最強の称号「マモンキング」を目指していく。マモンには複数の種類が存在し、それぞれ寿命や成長特性、得意分野が異なるため、育成方針は一様ではない。訓練や遠征、大会への出場など、どの行動を選ぶかによって能力の伸び方が変化し、プレイヤーの判断が結果に直結する設計となっている。

 バトルは1対1のターン制コマンド方式を採用。スキルの使用にはSPと呼ばれるリソース管理が求められ、単純な数値の強さだけでは勝てない戦略性が特徴だ。スキルは170種類以上用意されており、使い続けることで強化·派生するものもあるため、どのスキルを軸に育成するかという選択も重要になる。こうした要素が組み合わさることで、毎回異なる育成ドラマが生まれる点が、本作の大きな魅力と言える。

 このゲームがストリーマーに選ばれている理由もそうした構造にある。育成の試行錯誤や大会での勝敗は配信上の展開として分かりやすく、視聴者も一緒に戦略を考えながら楽しめることが魅力だ。また、マモンの成長や引退といった要素が物語性を生み、長期シリーズの配信企画にも向いている。さらに、制作者自身が配信文化に深く関わっている点も、実況との親和性を高めている要因だろう。

 よしなまは、配信にて開発で苦労した部分について聞かれた際「イベントの出現する確率とか」と回答。「ストレスよりも、楽しい・気持ちいいが勝つようなあれにしましたね」とこだわりについて話していた。また、よしなまは『マモンキング』が発売されるタイミングでも配信を実施。「1年以上かけて作ってきたんだよ。めっちゃ緊張するわ」と不安そうな様子だったが、結果的に順調に売り上げを伸ばしている。

 リリース直後から加藤純一やもこう、しんじさんなどが配信上で本作をプレイしており、直近では人気VTuberの赤見かるびが全ステータスカンストに至るまでのやり込みを見せている。

マモンキングをカンスト全クリしよしなまに感謝を伝えるかるび【赤見かるび切り抜き マモンキング】

 どのストリーマーも育成やバトルの奥深さにハマっており「神ゲー」「やめどきが分からない」と評価が高かった。総じて『マモンキング』は、育成シミュレーションとしての完成度と配信映えする構造を兼ね備えたタイトルだ。今後も実況・配信を中心にプレイされ続ける可能性は高く、制作者や主要ストリーマーの動向とあわせて注目していきたい作品である。

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