著名な女性タレントたちが見せた“苦悩の裏側”  彼女たちの「自分らしい生き方」に思うこと

 幸せな人生とは、いったい何を指すのだろう。正社員として安定した道を歩むこと、愛する人と家庭を築くこと、母になること――私たちは知らず知らずのうちに、こうした「幸せのテンプレート」に自分を当てはめようとしてしまう。

 でも、本当にそれだけが正解なのだろうか。SNSを開けば、誰かの結婚報告、出産報告、仕事での成功……そんなキラキラした投稿が並ぶ。特に人生の岐路に立たされることが多い20代後半から40代にかけては、頭では「人それぞれ」と分かっていても、心のどこかで「私はこのままでいいの?」という不安が顔を出すことも多い。

 筆者も30歳を目前に控えたアラサー世代として、まさにその渦中にいる。友人たちの結婚式ラッシュ、出産報告のLINE、一方で仕事でバリバリ活躍する同期の姿。「このままでいいのか」「何かを選び損ねているのではないか」。そんな焦燥感に駆られることも、しばしばある。

 そんな私たちの心にそっと寄り添ってくれるのが、ABEMAで配信中の『ダマってられない女たち2』だ。

 MCを務めるMEGUMI、剛力彩芽、ヒコロヒーの3人と一緒に、華やかな芸能界で活躍する女性たちの波瀾万丈な人生に迫っていく本番組。映像を観ていて気づくのは、スポットライトを浴びる彼女たちも、実は私たちと同じように悩み、もがき、自分なりの答えを探しているということだ。

 特に同世代として心を掴まれたのが、元HKT48の「ゆうこす」こと、菅本裕子の回だった。アイドルからインフルエンサー、そして実業家へと華麗な転身を遂げた彼女は、わずか5年で所属ライバー1万3000人、年商20億円という日本トップクラスのライバー事務所を築き上げながらも、一児の母としての顔を持つ。仕事に育児にと想像を絶する忙しさのはずなのに、画面越しに伝わってくるのは純粋な「楽しさ」だった。

 そんなゆうこすが大切にしているのは、「チームで子育てをする」という考え方。仕事と子育ての「どちらかを諦める」のではなく「チームで全部を実現する」。周りの手も借りながら、自分らしい子育ての形を模索する姿勢は、新鮮な驚きとともに勇気を与えてくれた。

 出産や育休に関して、さまざまな制度が整い始めた現代でも、多くの職場では「女性は出産したら、キャリアは一旦お休み」という空気を感じることもあるのではないだろうか。実際、筆者の周りでも、出産を機に仕事をセーブする女性もいれば、リモートワークを活用しながら両立に奮闘する女性もいる。大前提として、そのどちらの選択も、その人なりの幸せの形であることには間違いない。

 ゆうこすの「チームで子育て」という考え方が新鮮だったのは、「仕事か家庭か」という二択ではなく、「どちらも大切にする方法を探す」という発想を、実際に体現して見せてくれたところだ。夫や幼馴染のマネージャーと役割分担をしながら、仕事も子育ても全力で楽しむ。その姿は、まさに「自分で選択肢を作り出す」強さだった。

 もちろん、彼女のような環境やサポート体制を誰もが持てるわけではないし、それが唯一の正解というわけでもない。ただ、従来の「母親はこうあるべき」という枠にとらわれず、パートナーや周りの人たちと協力しながら「自分なりの人生の形」を模索する姿は、ひとつの可能性として心に響いた。完璧じゃなくていい、助けを求めていい、自分らしくていい。そんなメッセージが、気持ちを前向きにしてくれた。

【チームで行う子育て】"ゆうこす"こと菅本裕子に密着|「ダマってられない女たち」毎週金曜よる10時〜ABEMAで無料放送中 #MEGUMI #剛力彩芽 #ヒコロヒー

 番組では他にも、年の差婚から起業ヒストリー、さらには闘病体験まで、様々な女性たちの人生が赤裸々に語られる。

 土屋アンナのマネージャーである67歳の母が、すい臓がんで余命1年半の宣告を受けながらも、娘を支え続ける姿。元AKB48一期生・浦野一美が語った、第一子出産直後の「直腸膣ろう」との闘病生活も衝撃的だった。

 そしてIMALUの鹿児島県・奄美大島での移住生活。東京での忙しい日々、満員電車、終わらない仕事――「本当にこの生活を続けたいのか」と自問自答した経験は、きっと誰にでもあるはずだ。

 会社を辞める勇気が出ない、でも現状に満足できない。そんなモヤモヤを抱えながら日々を過ごす人にとって、思い切って環境を変え、自分らしい生活を手に入れたIMALUの姿は眩しく映るかもしれない。でも同時に、「生活を変えることもできる」という小さな希望の光も見せてくれる。DIYで建てた自宅、島の人たちとの温かい交流。ひとつの選択肢として、都会の喧騒から離れ「好きな場所で、新しい人生を歩むこともできる」と感じさせてくれた。

#2:IMALU 奄美大島へ移住生活&同級生の母と結婚…21歳差の夫婦

 番組を観ていて気づくのは、登場する女性たちは決して「完璧」ではないということ。むしろ、迷い、悩み、時には涙も流している。芸能界という華やかな世界にいながらも、彼女たちが直面する問題は驚くほど身近だ。仕事と家庭のバランス、親との関係、健康への不安、将来の悩み。これらは誰もが一度は抱える、普遍的なテーマばかりともいえる。

 スポットライトを浴びる彼女たちも、私たちと同じように悩み、答えを探している。その事実が、不思議な安心感と「私も頑張ろう」という勇気を与えてくれるのだ。この番組が伝えてくれるのは、「正解なんてない」ということ。そして何より、「あなたの選択も、私の選択も、どちらも素晴らしい」というメッセージだ。

 いままさに人生の岐路に立っているアラサー・アラフォー世代。結婚するのか、しないのか。子どもを持つのか、持たないのか。キャリアを優先するのか、プライベートを大切にするのか――そんな正解のない二択に囚われがちな私たち。

 でも本当は、全部選んでもいいし、どれも選ばなくてもいい。自分のペースで、自分らしく生きていい。そんな当たり前だけど忘れがちな自由を、この番組は優しく思い出させてくれる。

 人生に迷った時、自分の選択に自信が持てない時、ぜひこの番組を観てみてほしい。きっと、ほんの少し心が軽くなるようなヒントが見つかるはずだ。そして何より、同じように悩み、前に進もうとする女性たちの姿に、「一人じゃない」という心強さを感じられるはずだ。

ABEMA『ダマってられない女たち season2』

「マダムブリュレ」の生みの親・マダム信子の現在とは 年間20億円の豪邸に潜入

ABEMAにて放送中の、今を生きる女性の“幸せ”を、MEGUMI・剛力彩芽・ヒコロヒーが本音で語り尽くす番組『ダマってられない女…

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