機能とデザインの両面からクリエイターを支える製品群に魅了される 『TGS2025』Elgatoブースを振り返る

9月25日~28日にかけて開催された東京ゲームショウ2025では、ゲーム本体だけでなく、関連機器のメーカーなども数多く出展していた。とりわけ、PC関連デバイスコーナーは、大きな1コーナーを形成していた。
機材ブランド・Elgatoの出展ブースもその1つ。今回のElgatoの出展ブースコンセプトは「クリエイターをサポートをするデバイス」。配信者を中心に、様々なクリエイターの活動を支えるElgato製デバイスをアピールしていた。
今回、筆者はElgatoブースを取材。クリエイターの活動を支えるElgatoの様々なデバイスを、展示・体験ブースで実際に触れてみた。
シーン制御もLive2Dも思いのまま VTuber活動を快適にするデバイスたち
今回のElgatoブースで、特に目を引いたのはVTuber体験コーナーだった。Webカメラの前に立てば、誰でもLive2Dで動くVTuberになることができるユニークな展示だ。
用意された環境は、配信ソフト「OBS Studio」に、Live2Dモデルを動かす「VTube Studio」、配信画面を制作する「Alive Studio」などが読み込まれ、配信画面だけでなくオープニング/エンディング画面など、複数のシーンが設定されたもの。定番の環境だが、同時に複雑な環境でもある。
この環境を支えるデバイスが「Stream Deck」だ。15個のLCDキーを搭載したショートカットキーボードで、PCの様々な操作を割り当てることができる。VTuber体験コーナーでは、「OBS Studio」のシーン切り替えや、Live2Dモデルの差分切り替えが割り当てられており、配信中の様々な画面制御を1ボタンで切り替えられるようになっていた。
筆者もいろいろと触ってみたが、単純に操作が簡単な上、想定外の操作をしてしまう事故を防ぎやすく、非常に手触りがよいと感じた。コメント対応も必要なVTuberの配信では、こうした環境は魅力的に映るだろう。
また、コンパクトだが光量が強いLEDパネル『Key Light Neo』や、とても快適に動くマイクアーム『Wave Mic Arm Pro』など、細かなところも快適な環境が用意されていた。また、直近のトレンドを反映し、明るい木目のデスクと白いPCが設置されていたのも印象的で、率直に言えば女性向けもしやすそうな配信環境だ。
ハードウェアだけでなくソフトウェアも手掛ける 発売後も進化するElgato製品
VTuber体験ブースの隣にはマルチモニターの配信環境が用意されていた。黒を基調としたデスク環境は、コメント等を映すことができるディスプレイ内蔵型の『Prompter』や、タッチパネルモニターに表示された「Virtual Stream Deck」など、配信や制作をサポートする土台が整っている。
またElgatoの担当者からElgato製品の専用ソフトウェアについても紹介を請けることができた。Elgatoはハードウェアメーカーであると同時に、ハードウェアを制御するソフトウェアメーカーでもある。デバイスは購入後もソフトウェアアップデートによって、機能的には進化を続けているのだという。
一例として、WEBカメラは輝度や色調、ISO感度やシャッタースピードなどを専用ソフト側から自在に調整でき、その調整機能はアップデートごとに増えているとのことだ。PC関連デバイスは、一度買ってしまうとなかなか更新に踏み切れない人が多いもの。専用ソフトの更新による機能進化は、デバイスを長く使い続けることができる点で、ユーザーフレンドリーと言えるだろう。
ストリーマーの憧れ? コラボ仕様の「Stream Deck」はとってもポップ
またブースの一角には、ストリーマーなどとのコラボ仕様デバイスが展示されていた。
特に目を引くのは、ゲームコミュニティ・vaultroomとのコラボデバイス。キーボード、マイク&マイクアーム、「Stream Deck」などのElgato製品群が、vaultroomらしいビビッドな配色とキャラクターに彩られている。全部設置できれば、デスクはかなりポップになるだろう。
初音ミクコラボのマイク&マイクスタンドと「Stream Deck」も見られた。こちらもファンに嬉しいおなじみのカラーリングだ。
また、プロeスポーツチームの「ZETA DIVISION」や、宙星ぱる、Nachoneko(甘城なつき)、猫麦とろろ、夜よいちといったストリーマーとコラボした「Stream Deck」もいくつか見られた。曰く、これらのコラボ仕様「Stream Deck」は、表面のパネルだけを差し替えれば実現できるものらしく、コラボのフットワークは意外と軽いという。
かつ、「Stream Deck」はその見た目も相まって、ストリーマーの間でも憧れのデバイスらしく、コラボの打診も二つ返事でOKが返ってくることが多いのだそう。実際、自分のデザインがあしらわれた「ストリーマー向けデバイス」は、あればほしくなるものだろう。
機能で活動を支え、デザインでテンションを上げる。クリエイターに寄り添ったデバイス作りを志向する、Elgatoの社風がよく感じられた出展だった。






































