JBLのポータブルBluetoothスピーカー『Grip』はコンパクトなのに大迫力で遊び心も満点!

JBLの小型スピーカー『Grip』レビュー

 ハーマンインターナショナルは、同社が手掛けているアメリカ発のJBLブランドから秋の新製品を揃えた展示会「HARMAN ExPLORE TOKYO 2025」を開催。そこでは、近年人気の高い完全ワイヤレスイヤホン/ヘッドホン、オーディオファンに向けた超高級スピーカー、カーオーディオシステムなど様々な製品が並べられていた。

 中でも注目は、ポータブルBluetoothスピーカーだろう。というのもJBLのBluetoothスピーカーは世界中で人気が高く、『Charge』『Flip』『Clip』『Go』といった様々な製品をラインナップしている。ハーマンインターナショナルの担当者によると、このカテゴリーの製品を“JBL”と呼ぶ地域もあるほどだという。

JBLスピーカー
『Grip』の本体カラーは5色用意されている

家の中でも、アウトドアでも、様々な場所で活躍する

 実際、近年の音楽ストリーミングサービスの普及に伴い、音楽鑑賞のスタイルも大きく変化している。JBLの調査によると、20代の男女を中心にポータブルBluetoothスピーカーをキッチンや車の中、浴室などで使うケースも増えているそう。

 そんな使用スタイルの変化に応えるために追加されたのが『JBL Grip(グリップ)』だ。『Grip』は縦型スリム形状のBluetoothスピーカーで、スリム缶と同じくらいのコンパクトな本体サイズ(W64×H152.5×D65.2mm)を採用している。重さも約390gと軽量なので、家の中はもちろん、屋外に持ち出す時にも便利だろう。

ホームパーティのワンシーンをイメージした展示
ホームパーティのワンシーンをイメージした展示。十数畳のリビングなら『Grip』一台で十分カバーできる能力を持つ

フルレンジユニット+パッシブラジエータで、迫力あるサウンドを再生

 このコンパクトサイズに43×80mmの長円形(レーストラック型)フルレンジユニット1個とパッシブラジエーターを2個内蔵し、コンパクトサイズながら迫力のある低音再生を実現している。『Grip』を2台使ったステレオ再生も可能なので、在宅時はステレオで楽しみ、外出時はモノラルで鳴らしてもいい(どちらで使うかは『JBL PORTABLE』アプリで設定する)。

 BluetoothコーデックはSBCとAAC、さらにLC3オーディオにも対応。複数台のBluetoothスピーカーやイヤホンで同時に音を鳴らすAuracastの再生機としても使えるそうだ。

 本体仕上げはブラック、ホワイト、パープル、ブルー、レッドの5色から選べる。IP68準拠の防水・防塵性能の他、耐衝撃性も備えているのでアウトドアでの使用時にも安心だ。本体上部にはフックも備わっているので、カラビナなどで簡単に取り付けられるのも嬉しい。

簡易ライトとしても使用可能
本体裏側にはアンビエントライトを備えているので、簡易ライトとしても使用可能。各種スイッチは本体上側に配置されている

アンビエントライトも内蔵し、インテリア用アイテムとしても活躍

 ユニークな機能として、本体背面にアンビエントライトを内蔵しており、音楽に合わせて照明色をカスタマイズしてインテリア的に楽しんだり、屋外での照明代わりにも活用できる(こちらもアプリで設定)。

 内蔵バッテリーでは最大約12時間の連続再生が可能で、「Playtime Boost」機能をオンにすれば最大2時間延長できる。

 会場では、リビングキッチンや屋外での使い方を想定した様々な展示が行われていた。缶ジュースと並べたり、キッチンの壁のフックにぶら下げたりといったもので、さらにAuracast機能を使っているらしく、全ての『Grip』から同じ音楽が再生されていた。

 このスタイルであれば、家のどこにいてもお気に入りの曲を楽しめるわけで、ホームパーティなどで複数台の『Grip』を使った手軽なマルチルームシステムを組むといったこともできそうだ。

キッチンでの使用イメージ
キッチンでの使用イメージ。『Grip』はフックに引っ掛けての使用も可能

伸びやかなボーカルを再現。いつでも音楽と一緒に過ごしたくなる

 肝心の音質については、スマホをつないで確認。CD音源からの山下達郎「フェニックス」「LOVE’S ON FIRE」では伸びやかなボーカルが前に出てきて、コーラスとの混濁感もない。ギターやドラムも自然な再現で楽しめた。

 イーグルス「ホテル・カリフォルニア」では、ドン・ヘンリーの声やギターのニュアンスは心地よいが、低音感はもう少し欲しい。試しに本体を棚から持ち上げてみると、こちらの方がゆとりも出てきて、“楽しい音”として聴くことができた。

 『Grip』はモノラルスピーカーなので、1台で使っている場合はさすがに音の広がりは物足りないところもある。しかし、このサイズ感とクオリティでこのサウンドが楽しめるのであれば、常時音楽を連れて歩けるアイテムとして愛用したいという人は多いだろう。

カラオケもできるパーティスピーカー『JBL PartyBox On-the-Go 2』

JBLスピーカー
『PartyBox On-the-Go 2』は実際にワゴン車に積んで、カラオケを楽しむというデモもあり。モデルさんも普通に楽しそうでノリノリ

 また今回、参考出品されていたパーティスピーカーの『JBL PartyBox On-the-Go 2』も面白い製品だったので紹介しておきたい。

 『PartyBox』は、Bluetoothでスマホ等とつないで音楽を再生できる、可搬式アクティブスピーカーだ。最近はダンスレッスンなどでも使われているそうで、インパクトのある低音も人気の秘密だろう。

 今回の『PartyBox On-the-Go 2』は大型ラジカセほどのサイズで、肩掛けで持ち運べるほどの重さ。さらにマイクが2本同梱されているので、みんなでカラオケを楽しむといった用途にもぴったりだ。

 『PartyBox』はキャンプに持っていくといった使われ方をすることも多いようで、担当者は「行きの車の中では『PartyBox On-the-Go 2』で音楽を楽しみ、キャンプ場に着いたら、みんなでカラオケで盛り上がるといった使い方をしていただきたいと思います」と話していた。

 『PartyBox On-the-Go 2』の発売時期や価格は未定だが、そう遠くない時期に5〜6万円前後で登場するのではないかとのことだった。

●参考情報
商品名:ポータブルBluetoothスピーカー
型名:『JBL Grip』
価格:JBLオンラインストア販売価格1万3,970円(税込)
https://jp.jbl.com/speakers-bluetooth

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