『Ghost of Yōtei』試遊レポート:家族との思い出に触れ、復讐の怒りを呼び覚ます……サッカーパンチ×SIE最新作
『東京ゲームショウ2025』にて『Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)』を試遊させていただいた。
20分間という限られた時間ではあったが、家族を殺され、復讐に燃える篤の闘志を感じるストーリーと、前作『Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)』から続くレスポンスのよいアクションが楽しめる試遊だった。
試遊の前に、1分ほどのデモシーンを観た。
本作の主人公は篤。幼い頃に羊蹄六人衆という連中によって家族を殺され、復讐を誓い、本土で16年もの修行を経験した。
蝦夷地に帰ってきた篤は、生家に戻り、子ども時代を回想する。本作の回想シーンはゲーム中に強制で観させられるものではなく、生家に帰ってきた時にプレイヤーがインタラクトすることで観ることができるものだ。
カットシーンがあまり好きではないプレイヤーもこれなら納得できる作りだろう。
とはいえ、回想シーンは決して手抜かりではない。
鎧を買うために小銭を貯めている兄や、若かりし頃に羊蹄山に登った両親の話を思い出していると、プレイヤーの中にもふつふつと「こんな幼気な人々を守り切れなかったのか……!」と復讐心が沸き起こってくる。両親は登った際に羊蹄山の社に護符を預けたとも言っていたので、恐らくクエストの示唆にもなっているのだろう。なかなか考えられた仕様である。「帰ってくるら」といった方言も耳心地がよかった。
さて、いよいよオープンワールドを自由に歩き回れるフェイズとなった。
マップを開くと、早速翠ヶ森西部に賞金首の「鴉の源蔵」がいるという噂が表示された。今の篤は賞金稼ぎでもあるので、これは聞き捨てならない情報だ。
馬に乗り、翠ヶ森を目指す。相変わらずグラフィックは目を見張るほど美しい。風に揺れる木々や花々はダイナミックに誇張されており、時代劇の中の日本を彷彿とさせる。しばし復讐を忘れ、景色に酔いしれていた。
翠ヶ森の墓場では、案の定鴉の源蔵が待ち構えていた。
どうやら彼は津軽家と江口家という家同士の争いに巻き込まれており、篤と同じように復讐心に駆られていた。
境遇は似ていようと、立場は異なるふたり。切り結ぶ以外に答えはなかった。ベンベンッと津軽三味線が鳴り、両者が刀の柄に手をかける……。
鋭い太刀筋に加えて、周囲の砂を撒き散らす目潰し粉まで使ってくる源蔵。筆者は何度かやられてしまったが、操作も思い出してきて、なんとか倒すことに成功した。
すぐさま、同じように噂を聞きつけてきた浪人たちに囲まれた。
そこで早速、先程見た目潰し粉の技を使ってみる。 面白いように浪人たちが怯み、そこをバッサバッサと斬り伏せてやった。
卑怯な気もするが、こちとら復讐を誓った怨霊である。こんなところで浪人に倒される訳にはいかない。
といったところで試遊が終了した。前作同様に手段を選ばない戦術や、ダイナミックな美術、さらに奥深くなったストーリーを感じさせる素敵なデモだった。
『Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)』は2025年10月2日発売予定。