どこで使っても“自分のスキャナー”に。ScanSnap新型『iX2500』に詰まっていた「細やかな気遣い」

PFUは、個人のスキャン体験をさらに進化させるフラッグシップモデル『ScanSnap iX2500』を、2025年6月24日に発売した。“紙とデジタルをつなぐ”というスキャナー本来の役割に加えて、次世代SoCの搭載や、ユーザーごとのパーソナライズ機能など、これからの時代に即した進化を遂げている。
次世代SoC「iiGA」搭載で、まるで業務用並み

『ScanSnap iX2500』は、業務用スキャナーで培われた技術を惜しみなく投入している。中核には自社開発の次世代SoC「iiGA(イーガ)」を搭載し、ScanSnap史上最速の毎分45枚スキャン(A4両面・300dpi)を実現。原稿のセット枚数も従来の2倍となる最大100枚に増加し、大量の書類でも一気に電子化できる。

さらに、起動時間は最短2.9秒、名刺やレシートもスムーズに読み取れる専用ガイド、傾き検知による原稿保護機能も備え、ユーザーのストレスを徹底的に排除した設計となっている。
個人的にとくに気に入ったのが、「傾き検知」機能だ。紙の傾きに気づかずスキャンを続けてしまい、原稿が途中で巻き込まれてグシャグシャに……という確実にテンションが下がる“あるあるトラブル”を、この機能がしっかり防いでくれる。大量にスキャンする場面では、こうした細やかな気遣いが効いてきそうだ。
タッチパネルと画像処理も進化し、より直感的な操作性に

5インチに拡大された静電容量式タッチパネルは、レスポンス性能も向上。スキャン先や設定項目をアイコンで簡単に呼び出せるなど、直感的な操作を可能にしている。加えて、業務用スキャナーにも採用される光学技術「クリアイメージキャプチャ」を搭載し、色ずれやモアレを抑制。写真やポスターのような精細な原稿でも美しくデジタル化できる。
スマートフォンやタブレットでも検索可能なPDF形式に対応し、NAS(ネットワークHDD)への保存機能も追加予定。デバイスの性能に依存せず、どこからでも高品質なスキャンが可能だ。
どこで使っても“自分のスキャナー”に

コンセプトは「時・場所・デバイス、自由自在」。PCやスマートフォンと接続するだけで、普段使っているスキャン設定がそのまま反映される仕様となっており、外出先のオフィスやコワーキングスペースでも、まるで“自分のScanSnap”を持ち運んでいるかのような感覚でスムーズに活用できる。
たとえば、在宅ワークと出社を行き来するフリーランスやハイブリッドワーカーにとって、『ScanSnap iX2500』の「設定の持ち運び機能」は、職場が変わっても“いつもの業務環境”がすぐに整う強い味方となってくれそうだ。
2025年夏には「ScanSnap Spot」という協力パートナーのもとに『iX2500』を設置し、タッチポイントを増やす新たなサービスも予定されているという。コワーキングスペースやカフェ、コンビニなど、まるで公衆電話のように街のあちこちに設置され、誰でも気軽に使える“スキャンのインフラ”になっていくーーそんな未来像を描いているように感じた。
コンビニでコーヒーを買うように、誰もが気軽にスキャン世界は、思っているよりもずっと近いのかもしれない。

さらに今後は、スマートフォンをかざすだけで接続から設定反映までが完了する新機能などの追加も予定されており、より簡単に活用できるようになりそうだ。加えて、クラウドストレージを介してPCとスマートフォン間でデータを同期できる「Data Sync」機能も今後搭載予定。
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この“専用化”された円滑なスキャン体験が、ただただ気持ちいい。細部の使い勝手も堅実にアップデートされており、「とりあえずこれを買っておけば間違いない」と感じるような、まさにフラッグシップにふさわしい一台に仕上がっていると感じた。
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