“Nothingらしさ”がさらに深化 洗練された個性派スマホ『Phone (3a)』が国内上陸

春の原宿に現れた、Nothing最新スマホの実像
4月8日、ロンドン発のテックブランド・Nothingが東京・原宿で開催した春の新製品発表会「NOTHING SPRING UPDATE」。ステージには、Nothing Japanのマネージングディレクターに就任した黒住 吉郎氏をはじめ、クアルコム ジャパン社長の中山 泰方氏、楽天モバイルでマネジメントディビジョンディレクターを務める大久保 公博氏も登壇し、国内展開への意気込みやコラボレーションの方向性が語られた。

そしてその中心にあったのが、新たに発表されたミッドレンジスマートフォン『Phone (3a)』。Nothingらしい“透明感”ある美学を受け継ぎながら、カメラもパフォーマンスも大幅に進化。そして国内では、ついに楽天モバイルからのキャリア販売もスタートする。
本稿では、手に取ったときの印象、触ってわかる進化のポイントを、会場でのタッチ&トライ体験を通じてレポートしていく。
個性と完成度の両立 背面デザインがより立体的に
Nothingといえばやはりこの背面デザイン。『Phone (3a)』でもおなじみの“見せる内部構造”は健在だが、今回はより立体感と精密さが増している。特にカメラ周りの構造美とライティングのバランスが良く、背面パネルを眺めるだけでも「所有する喜び」を感じさせる仕上がりになっている。

前モデルの『Phone (2a)』(写真右)と比較すると、ひと回りほどサイズが大きくなった。しかしながら、本体は0.2mm薄くなり、握り心地が以前より向上した印象がある。IP64の防塵・防滴性能に対応し、Nothingスマホ史上もっとも低いCO2排出量というサステナビリティへの配慮もポイントだ。
ディスプレイは6.77インチのフルHD+ AMOLEDで、HDR輝度は1300ニト。ピーク輝度はなんと3000ニトに達し、強い光の下でも視認性をしっかり確保している。
高性能なトリプルカメラが“寄りの絵”を変える
Nothingとしては初となる望遠カメラを含む、トリプルレンズ構成を採用。メインはSamsungとの共同開発による5000万画素センサー、超広角はSony製の8MPセンサー、そして望遠は高品質50MPセンサーを備える。

光学2倍+最大30倍のウルトラズームは、デジタルズームでもAI補正によって十分に使える仕上がり。展示パネルの小さな文字もクリアに写っており、これまでのNothingスマホとは一線を画す“撮れる感覚”がある。
撮影後の保存や画像編集時のレスポンスも非常にスムーズで、Snapdragon 7s Gen 3の処理性能とNothing OS 3.1の軽快な動作がしっかりと体感できた。
Essential Keyで“すぐに残せる”操作感を
本体の右側面に追加された新機能「Essential Key」もユニークなポイント。ワンタップでスクリーンショット、長押しでボイスメモ、そしてダブルタップで「Essential Space」を起動可能という構成で、何かを記録したいと思ったその瞬間にアクセスできるのが便利だった。
「Essential Space」では、メモや写真、音声データをAIが自動で整理・要約する。“第2の記憶”のような存在として、スマホが「ただの記録装置」から「思考のアシスタント」へ進化していくような感覚を与えてくれる。
初のキャリア展開 楽天モバイル限定カラー「ブルー」に注目
Nothingにとって大きな意味を持つのが、日本国内におけるキャリア販売の開始。『Phone (3a)』は、楽天モバイルから正式に取り扱われる初のモデルであり、「ホワイト」「ブラック」に加えて特別カラーの「ブルー」も展開される。
販売は楽天モバイル公式サイト/ショップ/楽天市場店にて予約受付中。発売は4月15日で、Nothing公式サイトでも同日より販売がスタートする。価格は以下のとおり。
<ホワイト/ブラック>
8GB+128GBモデル:54,890円(税込)
12GB+256GBモデル:59,900円(税込)<ブルー(楽天モバイル限定カラー)>
8GB+128GBモデル:56,900円(税込)
12GB+256GBモデル:61,900円(税込)
他社からの乗り換えで最大20,000円分の楽天ポイント還元を受けられるキャンペーンも実施されており、実質負担をさらに抑えることが可能だ。
デザイン・性能・機能のすべてを踏まえると、非常にコストパフォーマンスの高い一台と言えるだろう。なお、キャンペーン内容は変更される場合があるため、詳細は楽天モバイルの公式WEBページよりご確認いただきたい。
“似たり寄ったりのスマホ”に違和感がある人にこそすすめたい
『Phone (3a)』は、見た目の個性だけでなく、中身のバランス感覚に優れたスマートフォンだ。スペック重視のヘビーユーザーというよりは、「日々の記録やインスピレーションを、もっと楽しくスマートに扱いたい」という感覚派ユーザーにこそ刺さる仕上がりになっている。
なお、バッテリーは5,000mAhの大容量で、50Wの急速充電に対応。19分で50%、約56分でフル充電が可能だ。最大2日間使えるというスタミナ性能に加え、FeliCaやeSIMにも対応し、日本の利用シーンにしっかりフィットする作りになっている。
個性を持ちつつもクセが強すぎない、そんな“ちょうどいいNothing感”を持ったこの一台。最近のスマホがどれも似たり寄ったりに感じている人には、ぜひ手に取ってもらいたい。






























