入籍延期中の30歳男性、“ある発言”がSNS上で物議を醸す　『さよならプロポーズ』1～5話を振り返る

　付き合いながらも、結婚に踏み出せない2組のカップルが、旅の終わりで「結婚するか」「別れるか」を決断する“恋人としての最後”の旅行へ。それぞれが選ぶのは、涙の結婚か？　それとも、涙の別れか。最も切なく愛に溢れた結婚決断リアリティ番組『さよならプロポーズ via ギリシャ』が、いよいよ後半戦に突入した。本稿では、第1話から第5話までの印象的な部分を振り返りつつ、2組のカップルが抱える問題をひも解いていきたいと思う。

　まずは、ラグビー選手のアオイと、モデルのモナ。（二人は人気カップルYouTuberとしても活躍している）このカップルは、男女間のすれ違いにおける“あるある”が、すべて詰め込まれている気がする。同棲をきっかけにスキンシップなどの愛情表現が減ったことに“不安”になるモナと、それを“安定”だと感じるアオイ。アオイにとっては、一緒に暮らしているだけで時間を共有しているつもりなのかもしれないが、モナからしたら自分に向き合ってくれる時間がなければ、ただルームシェアをしているのと同じだと思ってしまうのだろう。

　どちらかといえば、わがままで気が強い彼女と、尻に敷かれている優しい彼氏……というように見えがちな2人。SNS上でも、「アオイが優しすぎる」などという声が多く上がっているが、個人的にはモナの気持ちも分からなくはない。愛情表現というのは、一方的だとただただ虚しいだけのものになってしまう。また、2人の間にはセックスレスというセンシティブな問題もあるため、なかなか解決するのが難しいのだろう。アオイは、「（スキンシップをしたいなら）したいって言えばいい」と言うが、「どうして来てくれないの？」と誘い続けるのも、なんだか切ない。

　そもそも、愛情表現に対する価値観がちがうのでは？　とも思ったが、この状況がレスを招いている可能性もある。お互いに好きな気持ちはある2人だからこそ、歩み寄る努力をすれば、いい夫婦になれる気がするが、果たして。序盤は、冷め切っているモナの気持ちを取り戻すために頑張るアオイ……という構図だったが、だんだんと逆転しつつある気が。最終的には、お互いに納得いく決断をしてほしい。

　続いて、会社員のシュウヘイと、エスティシャンのカホ。この2人も、アオイ＆モナと同じく、婚約は済ませているものの、入籍に進めずにいる。SNSでも、議論になっていたのが、シュウヘイの「（カホが）なんで結婚したいのか分からないですね」という発言。「子どもができたら（結婚する）」などと言い、入籍を避けていたようだが、旅のなかで「子供ができたら結婚するかって言われると、子どもができてもしない。いまの自分だったら」と言い出し……。「じゃあ、なんでプロポーズしたの？」と疑問を抱く声が多く上がっている。

　その一方、過去の交際相手に浮気をされた経験から、カホが男性に対してトラウマを抱いていることも明らかになる。「男は浮気するもの」と思っていないと、もしもされたときに耐えられないから……と予防線をはってしまうのも分からなくはないが、夫婦になる相手に信頼してもらえていないと不安になってしまうシュウヘイの気持ちにも共感してしまう。

　“なんで結婚したいのか”。この問いに、的確な答えを出せる人っているのだろうか。

　理由がないと、結婚してはいけないのか。カホが言うように、「シュウヘイくんのことが好きだから、家族になりたいって思う」というだけでは、ダメなのだろうか。お互いに、好きだからこそ意見をぶつけることに臆病になってしまっている2人。旅の後半戦では、アオイ＆モナのように……とまでは言わないが、ちょっとでも感情をさらけ出して本音を吐露できるようになってほしい。

■『さよならプロポーズ via ギリシャ』最新話（5話）
https://abema.tv/video/episode/90-1303_s3_p5