“俺ガンダム”を愛し、絶望したシリーズの大ファンが最新作『ガンダムブレイカー4』に期待するワケ

歴代ファンが『ガンブレ4』に期待するコト

『Newガンダムブレイカー』の悲しみと『ガンブレ4』への期待

 そしてシリーズ4作目、『Newガンダムブレイカー』が発売。これまでのシリーズに追加要素を加えて、よりパワーアップした作品となる……はずだった。結論を先に述べると、『Newガンダムブレイカー』はおよそ成功とはいえない作品になってしまったのだ。

 その要因は数えきれないが、しいて挙げるなら「カスタマイズ要素の否定」に集約されるだろう。

 「ガンダムブレイカー」シリーズでは、バトル中に攻撃を受けると、自分のパーツが外れてしまうという仕様が存在するのだが、従来のシリーズではパーツを引き寄せるか、取りに行くかして回収することで、外れたパーツを取り戻せた。

 しかし、『Newガンダムブレイカー』では、外れたパーツの代わりに、敵から手に入れたパーツをセットする仕様に変更された。一見、斬新なシステムに思えるが、こと「ガンダムブレイカー」とは相性が悪かった。なぜなら、自分が手塩に掛けて改造したガンプラが、だんだん別モノになってしまうためである。

リアルタイムカスタマイズで、下半身を換装したガンダム。ちょっとアンバランスかも……

 せっかく改造したガンプラなのに、バトルが終わるころには寄せ集めパーツだらけ。これでは、カスタマイズする甲斐がないというものだ。このほかにも、従来のファンが納得しない要素が多数盛り込まれており、人気がなくなってしまったのである。

 その結果、『Newガンダムブレイカー』の売値は、発売から1週間足らずで1,000円を下回るという投げ売り状態になってしまった。筆者の観測範囲の話ではあるが、おそらく多くのファンたちが売りに走ったのだろう。さらに、かの有名な『クソゲーオブザイヤー2018』にノミネートされるという、不名誉な称号も獲得してしまった。

 余談だが、筆者はこのゲームをDL版で購入しており、売ろうにも売れないうえ、根を詰めてプレイする気も起きず、今も放置したままになってしまっている。

 こうして、大人気だった「ガンダムブレイカー」シリーズの盛り上がりはあっという間に落ち着いてしまったのだ。

 もう、ガンダムブレイカーは遊べないのだろうか。自分の手でガンプラを作って、動かせる感動は味わえないのだろうか……。諦めかけたその時だった。

『ガンダムブレイカー4』ロゴ

 『ガンダムブレイカー4』、発売決定。前作が発売された2018年から実に6年越しの新作発表に、ファンは驚愕し、同時に歓喜したことだろう。ナンバリングへの回帰にくわえて、発表済みの情報を見ていくと「これは期待していいのでは?」と思わされる内容だったのだ。

 まず、『ガンダムブレイカー4』には、『機動戦士ガンダム』から『機動戦士ガンダム 水星の魔女』まで、250以上のガンプラが参戦する。いちガンダムファンとしては、機体数の多さだけでワクワクしてしまう。ただし、公式発表によれば最新作『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』については、今のところ参戦なしとのこと。DLCでの追加に期待したいところだ。

公式配信では、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』からの参戦はないと言及されていた。もしDLCが配信されたら、他シリーズに先駆けて『マイティーストライクフリーダムガンダム』や『ズゴック』が使えるかも……?

 さらに『ガンダムブレイカー4』では、カスタマイズ要素も強化されているようだ。たとえば、これまでのシリーズでは不可能だった、両腕別々のカスタマイズが可能になった。両手で別々の武器を持たせることもできるため、左右非対称のガンプラを作りやすくなっている。

 持つ武器の組み合わせによって、アクションが大幅に変化するのも大きな特徴だ。両手に持つ武器の組み合わせによって攻撃方法が細かく変わるため、自分だけのコンボを作って楽しむことができそうだ。ビジュアル重視で同じ武器の2刀流にしたり、あえて武器を減らしたり、今からどんな機体を作ろうか楽しみで仕方が無い。

 そして、極めつけはジオラマを作れるモードの追加。従来は1機分の写真しか撮れなかったのだが、『ガンダムブレイカー4』では複数のガンプラを配置したジオラマを作れるモードが追加される。ジオラマ作りはガンプラの代表的な楽しみ方であるし、作ったジオラマをインターネットに公開して「いいね」を送り合ったりすることもできるという。

ジオラマには、エフェクトも追加できる。劇中の名シーンを再現するか、オリジナルシーンを作るか、今からアイデアが止まらない

 一度は終わってしまったシリーズが、再始動してくれた。好評だった『3』までのシステムに戻され、さらなる要素を引っ提げて、帰ってきてくれた。

 だからこそ、『ガンダムブレイカー4』には特別な期待を抱かざるをえない。

 言い過ぎだと突っ込まれてしまうかもしれない。しかし、それでも『ガンダムブレイカー4』の発売は奇跡だと、あえて声を大にして言いたい。叶うならば、『ガンダムブレイカー4』が従来のファンに、そして新しいファンにも受け入れられることを願うばかりだ。

 ちなみに『ガンダムブレイカー4』は、クローズドβテストも実施していたのだが、残念ながら筆者は抽選に外れてしまった。8月29日の発売まで、家に積んであるガンプラを作りながら待ちたいと思う。もう一度、“俺ガンダム”を手にして、戦場に舞い戻るために……。

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