発売が待ち遠しい! 「HIFIMAN」の最新ヘッドホンをオーディオ評論家・野村ケンジが直撃レビュー

HIFIMAN新作ヘッドホンレビュー

HIFIMAN

 続いて『SUSVARA Unveiled』を視聴した野村ケンジ氏は「これはHIFIMANの新しいアイデンティティを表現している製品だなと。いろいろと大きく変わりました。まずデザインがさらに洗練されてとても上質な印象になりましたし、その振動板部分の保護用金属のプレートが付属するなどユニークなギミックが盛り込まれています。

HIFIMAN
 高級ヘッドホンといえばどうしても音質最優先で、装着感が犠牲になるアイテムが多かったですが、この製品に関しても音もデザインも完璧といえる完成度でした。そして肝心の音なのですが、 ハイスピード、かつ丁寧という深い表現力を持ち合わせています。

HIFIMAN
 端的に言えば、リアリティ追求派のようなコンセプトを感じました。というのも、いわゆる音と空間表現のどちらも録音されたモノを忠実に再現している印象がありました。すべてのディティールを取りこぼしなくストレートに伝えてようとしてくれるので、どんな音楽でも最良のサウンドで楽しめます。結果として音楽ジャンルを選ばず、楽曲それぞれの魅力を存分に感じることができます。

HIFIMAN
『SUSVARA UNVEILED』

 もともと低域の強調はないんですが、低域がないわけじゃなくて、きれいに、ローからミッドまで、解像感が変わることなく、ピークディップを感じないナチュラルなサウンドに仕上がっております。それが高域までスーッと伸びていって、高域も耳障りにならずとんがることもあまり感じず、でもクリアではある。HIFIMANの次世代の音作りを知る指標となったモデルかと思います。他社さんのフラッグシップ機と比べて聴いてみるのも面白いのではないでしょうか」

 「HIFIMAN」のニュースタンダード、そしてニューフラッグシップともなる上質のヘッドホンは、同社の技術をいかんなく発揮、音楽鑑賞の楽しみを広げてくれるアイテムだった。現在、日本での発売は7月上旬を予定しているので、店頭で見かけた際は是非手にとってその実力を試してもらいたい。

●製品情報
・『MINI Shangri-La』
周波数特性 7Hz-90kHz、感度 100dB、ヘッドホン重量 320.2g
2024年7月上旬発売予定

・『SUSVARA UNVEILED』
周波数特性 6Hz-75kHz、感度 86dB、重量 430g
2024年7月上旬発売予定

HIFIMAN、ステルスマグネットやナノメーター厚の極薄振動版を採用した新ヘッドホン『ANANDA NANO』を販売開始

HIFIMAN JAPAN は、2023年8月25日に新たな平面磁界型ヘッドフォン『ANANDA NANO』を発売する。  『…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる