絵文字って自作できるの!? 『Emojikitchen』が示す、アイコンとしての“絵文字の可能性”

 日々エンタメ×テクノロジーについて発信するリアルサウンドテック編集部。腕利きの執筆陣による読み物も好評ですが、一方で若年層の読者も多い媒体として、参考にしているのは現役大学生たちの声。連載「Z世代のリアルレビュー」では、編集部にインターンスタッフとして勤務する現役大学生ライターの視点から、毎週さまざまなトピックをお届け。第20週はAudibleで自己啓発本を聴くのにハマっている田中がお送りします。

 メールでのやりとりで、「今の感情にピッタリの絵文字がない…!」と感じたことはありませんか。そんな人に一度使用してほしいのが絵文字を自分でカスタムできるとXでも話題となった『Emoji kitchen』です。

 筆者も体験してみると想像を上回る斬新な絵文字を生成できました!今回は『Emoji kitchen』で生成した絵文字の便利な用途を紹介していくとともに、今後絵文字はどのような進化を遂げるのかについて筆者の視点から考えていきます。

『Emoji kitchen』の使い方

 2023年9月15日よりGoogle検索画面でも使えるようになったという『Emoji kitchen』。アプリも不要で、誰でも簡単に楽しむことができる本サービスでは、画面上の左右に表示されている従来の絵文字から2種類の絵文字を選択するだけで新しい絵文字を生成してくれます。

まずは左のコーナーから好きな絵文字を選択

組み合わせたい絵文字を選択すると、絵文字をカスタムしてくれる

 なかには数種類の組み合わせパターンが表示されることもあるので色々試してみてください。なお、作成したオリジナル絵文字は、画像形式で添付・送信することができます。

絵文字は若者のコミュニケーションツールに?

 iOSがアップデートされると度々話題になるのが新しく追加される絵文字です。筆者は新しく追加される絵文字を楽しみにアップデートを適用するユーザの一人。メッセージでは相手の表情が見えないからこそ絵文字は大切なコミュニケーションツールにもなっていますが、特に若い世代に支持されている絵文字と言えば「ぴえん」です。

 iOS15.4では「ぴえん」が涙を貯めている絵文字も新たに追加されました。文末に付けるだけで文に感情を相乗させることができる便利な絵文字で、筆者もよく使用しています。例えば「ありがとう」という言葉でも、この絵文字を着けるだけで感謝の度合いが増したように感じます。相手に頼みごとをする時も「ぴえん」を用いれば受け入れられやすいということも。というわけで「ぴえん」『Emoji kitchen』でカスタムしてみました。

ぴえん+ハート

 普段使いができるかはともかく可愛らしい絵文字が生成されました。想像を超えたユニークな絵文字が完成する時もあるので、是非様々な組み合わせを試してみてください。

最近の絵文字用途から見る『Emoji kitchen』の可能性

 ここからはZ世代の間で多様化する絵文字の用途をいくつか紹介しつつ『Emoji kitchen』の使い道を考えていきます。

・絵文字を拡大しフィルター代わりにも

 Instagramのストーリー機能を中心に用いられるテクニックとして、絵文字を拡大させフィルターとして用いる方法があります。この方法は、Instagramに搭載されているフィルターよりも自分好みに色味やぼかし具合を調整できるという点で人気です。ちなみに筆者のおすすめは「シャボン玉」の拡大です。絵文字がフィルターにはない絶妙な色合いを出してくれるということで、写真を一気にオシャレな印象に仕上げてくれます。

・絵文字との相性◎ Instagramの機能や系統

 Instagramで24時間が経過したストーリーもプロフィール上で公開できる機能「ハイライト」機能。「ハイライト」のアイコンは小さいため絵文字との相性が良く、絵文字から連想される中身を覗きたくなります。

 筆者のInstagramリールのアイコンも『Emoji kitchen』で生成した絵文字にしてみた。

リールの内容を絵文字で分類、絵日記感覚のリールアイコンが完成

 また、Instagramに投稿する写真に絵文字を加えると一気に流行りの「Y2K」風に仕上げてくれます。絵文字を用いてInstagramをポップな系統にしてみるのもいいかもしれません。Z世代は、絵文字を写真の顔隠しアイテムとして利用したり、写真から連想する思い出をあえて文字ではなく絵文字で表現し写真に追加するなど様々な絵文字の用途を楽しんでいます。

筆者お気に入りの愛犬の写真に『Emoji kitchen』で生成した絵文字を加えてみました

 以上で挙げたように様々なシーンで絵文字を使用する若者にとって『Emoji kitchen』は絵文字の用途をさらに広げてくれる便利なツールになるのではないでしょうか。例えばTikTokerが絵文字を組み合わせファンマーク(特定のインフルエンサーのファンであることを示す絵文字の組み合わせ)を決めるなど、絵文字は自分を象徴する、いわゆる″アイコン″のような役割も持っています。だからこそオリジナルの絵文字を生成できる『Emoji kitchen』はZ世代に刺さると思います。

 現時点では『Emoji kitchen』で生成した絵文字は画像として利用することしかできません。ですが、生成した絵文字のみで会話ができるようになったら面白いなと今後の絵文字の進化に期待が高まります。

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