『今日好き。卒業編2024 in セブ島』5話ーー前回の“思い出の花火”を再現「待っててほしい」

『今日好き。卒業編2024 in セブ島』5話

そうた、きさきのために新種の鳥を発見「本当に好きで、たまらないんですよ」

 幸せな旅のゴールもあれば、悲しい恋の終わりも……。参加メンバーのうち3名、実に25%もの欠員が生じた、長すぎる2日目にもようやく終わりを告げ、『卒業編2024 in セブ島』メンバー9名は、3泊4日の残り2日間を過ごすボホール島に移動。

 この日のグループ行動のプログラムは、2日目終わり際の“花くじ”の結果が明暗を分けた通り。見事に当たりを引き当てたきさき(寺島季咲)が、そうた(米山颯太)を指名して、ふたりきりで“ジンベエザメに会いにいくツアー”に。そうたの親友で、同時にライバルであるえいじ(吉田叡史)は宿泊先のプールにて時間を持て余すほかない。告白前日に過ごす時間の大きさは、過去に幾度もの旅を経験してきたえいじ、そうた、そしてきさきをも含めた全員が、痛いくらいに知っているはずだ。

 さて、きさきがそうたを半日デートに誘った理由は、自身の気持ちを整理するため。状況はいまだ、そうたへの想いが日増しに膨らんでいるとのことだが、この重要局面で会話をリードし、彼の緊張をほぐそうとしているあたり、かつての『沖縄編』から始まった通算5回目の旅までの成長を感じざるを得ない。まだ高校2年生ながら、きさきは本当に、大人になったと思う。

 書き忘れていたが、ふたりが会話しているのはボートの上。先ほど登場した“沖縄繋がり”ではないが、ふたりの乗るボートの横に、この日のゲストが到着。人生でもう一度見られるか否かというくらいの至近距離で、大きなジンベエザメが姿を現した。そのまま、ふたりして海に飛び込み、ジンベエザメの真横を泳ぐひとときを過ごす。きさきの発した「いままでにない朝だ」が、この体験の貴重さを象徴していた。

 だが、本番はここから。海から上がり、ベンチで2ショットに。「前回、覚えてます?」と、そうたが切り出す。取り出したのは、きさきとお揃いにしたフラミンゴのキーホルダーと、彼女のために勉強すると宣誓した、初心者向けの鳥類図鑑。どうやら今回の旅のなかで、“幻の鳥”を発見したらしい。

 “幻”という言葉を聞いて、この後の流れをなんとなく読めた読者は総じて『今日好き』ヘビー視聴者かと思われるが、ページをめくった先に待っていたのは、“ソタ鳥”。そうたがきさきとともに、前回のプーケットで乗車したセスナの翼と同じ羽の色と、通常は2本程度ながら、今回はジンベエザメを見つけるため、クロールをするために5本の指を持つ、オリジナルの鳥。おなかの“S”印(=Souta)が、あまりにスーパーマンすぎる(笑)。

 そうた曰く、この鳥を見つけた人は、絶対に幸せになれるとのこと。「しんどいことも多かったと思うのよ」「で、いま(ソタ鳥を)見た。だから、この旅を笑顔で帰ってほしい」と、きさきが旅してきた過去5回、合計12泊の17日間に優しく寄り添うそうた。さらに、図鑑の表紙をめくると「大好きです。出逢ってくれてありがとう」のメッセージも。最後には「自分でも気持ちが落ち着かないくらい、本当に好きで、たまらないんですよ」「きさきちゃんのいままでの長い今日好きの旅と、僕の高校最後の恋で、一緒にこの今日好きの旅を卒業したいです」と、精一杯の想いを伝えた。

 辛いことはあれど、ここまでの旅は思い出だらけだし、これからも人生は夢だらけ。まさか旅の当初は、あの鳥類図鑑がここまで使い倒されるとは思っていなかったが、その点も含めて、不器用ながらも心温まるシーンの連続だった、きさきとの2ショット。ときには、あからさますぎる仕掛けもあったかもしれない。でも、それもすべて、そうたのピュアな心が映し出されたものである。きさきが旅の途中から、そうたを気になって仕方がない理由が、本当の意味でわかった気がした。

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