タケヤキ翔が作り上げた“忘れられない景色” チャンネル開設10周年記念ライブレポート

タケヤキ翔、10周年記念ライブレポート

 「久々のバンドを引き連れてのライブなのでめちゃくちゃ楽しみにしてました。みんなに会えるのも楽しみにしてたよ! 最高に気持ちいいです!」と笑顔で伝えたあとは、「クリスマスガール」を初披露。ラトゥラトゥの音楽は激しめのロックが軸だが、10周年を記念して開催している全国ショッピングモールツアーを回るなかで、子どもから大人まで落ち着いて楽しめるバラードソングを欲しいという気持ちが芽生え、制作に至ったという。

 「いまからの5分間、この会場はクリスマスでいいんじゃないかな?」と前置きして曲へ。ミラーボールの細かな光が降り注ぐなか、繊細なピアノとアコースティックギターの音色と甘い歌声が響き渡る。彼らの作り上げる神聖な雰囲気は、季節外れのクリスマスを完璧に彩っていた。

 続く「Hello Hello」は、タケヤキ翔が初めて作曲したという思い出の歌。「どうやったら感動するメロディーを作れるのか。どうやって歌詞を乗せればいいのか。試行錯誤して、長い時間を使って作ったけど、そこで0から1を作ることの大切さを学ばせてもらいました」と当時を思い出しながら語り、心を込めて歌い始める。自身の原点とも言える音楽を、10周年まで支えてくれたファンに直接届けるというエモーショナルな光景に、会場には大きな感動が溢れていた。

 ここで突如鳴り響く雷鳴。一気に不穏な空気が満ち溢れるなか、深い青色の光がステージを怪しく照らし出すと、衣装を変えたタケヤキ翔が登場し、「百火繚乱船」を披露。激しく光る稲妻をバックに、迫力満点のサウンドと凛々しい歌声でエネルギッシュなパフォーマンスを届け、火力の高いライブ後半戦の開幕を堂々と宣言する。

 強烈なアッパーチューンの「Yellow Voice」が投下されると、熱量の高まった観客が一斉に飛び跳ね、激しく会場を揺らす。タオルを回す人や、ペンライトを降る人、拳を突き上げる人など、思い思いのやり方で自己を開放していく。生ライブならではの高揚感と一体感で、上昇し続けるボルテージは留まることを知らない。

 「このままラストスパートいこうか!」とタケヤキ翔が煽ると、「うぉー!」と力強いレスポンスを観客が返し、フィナーレへと駆け上がっていく。疾走感溢れる「窓を染める黒い空」でさらに勢いをつけると、フロア全員によるハンドクラップから始まった「アシメゴースト」で、この日一番の熱狂を生み出した。全身全霊のパフォーマンスで、全てを出し尽くしたタケヤキ翔は、最後に「ありがとう!」と叫び、止まない大歓声の中、ステージを後にした。

 YouTubeクリエイターとして長年トップを走りながら、音楽に対しても本気で取り組み続けるタケヤキ翔。ファンと共に最高の熱量で作り上げた今回のライブは、音楽アーティスト・タケヤキ翔/ラトゥラトゥの未来へ繋がる大きな一歩だったに違いない。

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