2024年のゲーム業界はどうなる? 『TGA2023』での発表からトレンドを予測する
2024年も既存IPの影響力が強い1年に。望むべくは「新作タイトルの躍進」か
2024年のゲーム業界では、どのようなトレンドが生まれるだろうか。『TGA2023』で目白押しとなった新作に関連する発表から予測したい。
まず感じたのは、リメイク/リマスターを含め、引き続き、既存のIPの影響力が強い1年になりそうだということ。紹介したなかでは、『MHWs』『FINAL FANTASY VII REBIRTH』『メタファー:リファンタジオ』『聖剣伝説 VISIONS of MANA』がこれに該当する。うち『MHWs』は2025年発売予定とされているため、厳密には2024年のトレンドではないが、関連するトピックが同年にも話題を集めるのは間違いないだろう。
このほかにも『ペルソナ3 リロード』や『Grand Theft Auto 6』、『The Last of Us Part II Remastered』、『ルイージマンション2』リマスター、ピーチ姫を主人公に据えた「スーパーマリオ」シリーズの新作タイトル『プリンセスピーチ Showtime!』が2024年(もしくは2025年)の発売を予定している。既存IPからのシリーズ作品、特に往年の名作を懐古する流れは、2024年も続いていきそうだ。
だからこそ、『OD』のような挑戦的なタイトルに期待したい面もある。コロナ禍以降、盛り上がりを見せるゲーム市場だけに、その先の10年でカルチャーの中心を担っていくような新規タイトル/シリーズが2024年に生まれることを、いちフリークとして強く望んでいる。
カテゴリでは、アクションRPGやシミュレーションRPG、ローグライトのトレンドが続く一方で、シューターやバトルロイヤルの流行は、ある程度落ち着くのではないかと見ている。一時は『Fortnite』や『Apex Legends』などが界隈の注目を集めてきた同ジャンルだが、近年になり、そうした動向も少しずつ落ち着きを見せてきた。2023年には『Call of Duty: Modern Warfare III』がリリースを迎えたものの、発売前の期待値を考えると、不発感が否めない現状の評判となっている。
そうしたなかにあって躍進の気配を見せるのが、2023年10月実施のオープンβテストが好評だった『THE FINALS』だ。『TGA2023』では、12月8日に正式サービスを開始すると発表。既存のシューター/バトルロイヤルに食傷するプレイヤーの受け皿になるのではないかと見る向きもある。ジャンル復権への急先鋒として、同タイトルには躍進を期待したい。
私個人としては、ADV/ノベルジャンルの盛り上がりにも注目している。2023年には『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』や『ヒラヒラヒヒル』といった作品が同分野を好むファンの間で話題を呼んだ。前者に至っては、新規IP、かつ低予算で制作されたと考えられるタイトルでありながら、「日本ゲーム大賞 2023」優秀賞にも輝いている。
ほかと比べると、小規模なチームでも一定のクオリティを担保しやすい点が特徴であるADV/ノベルジャンル。メインストリームでは、既存のIPから登場する話題作に注目が集まりそうな2024年だけに、2023年の『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』『ヒラヒラヒヒル』に匹敵、もしくはそれらを凌駕するようなタイトルの登場を切望している。
読者のみなさんの予測はいかがだろうか。1年の締めくくりとして、このような話題で盛り上がってみるのも一興かもしれない。
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