二宮和也がバーチャル化を果たし、元・四天王は再起を図る VRChatには経済圏が芽吹くか

二宮和也のV化にVRの新経済圏 一週間を振り返る

有料サブスク制度の導入で『VRChat』に経済圏が芽吹くか

Introducing Paid Subscriptions | Dev Update

 『VRChat』には、いよいよ経済圏の萌芽が起こりそうだ。収益化機能「有料サブスクリプション(Paid Subscriptions)」のオープンベータがスタートしたのである。

 前段をお伝えしておくと、これまでの『VRChat』は決裁能力を持たなかった。クリエイターやパフォーマーなどを支援するには、基本的には外部サイト頼りだった。「Patreon」で支援すれば、特典解禁用のパスワードが提供される……という具合に。もちろん、収益の分配に『VRChat』は関与しない。

 

 「有料サブスクリプション」は、この回り道を解消する。具体的には、『VRChat』内で「VRChat Credit」と呼ばれるサービス内通貨を購入し、様々な特典の購入に充てることができる。専用アセットを適用することで「特典の解禁」を実装できるようで、準備の容易さもウリになっている。

 発生した収益は、クリエイターに50%、「Steam」などのプラットフォーマーへ30%、『VRChat』本体とパートナーへ20%、という比率で分配される。なお「VRChat Credit」と特典購入は全ユーザーに解禁されているが、クリエイター側の特典設定は順次解禁となっている。とはいえ、ゆくゆくは全ユーザーに解禁予定だ。

 「VRChat内で直接お金を投げる」という行為が解禁されることで、『VRChat』に新たなクリエイターエコノミーの形が生まれることが期待される。もちろん、完全に『VRChat』だけで食べていくだけの収益を上げるのは容易ではないだろうし、そもそも「収益の発生」を是とするかどうかは、各人の信念に左右されるだろう。クリエイター文化の強い『VRChat』では、しばらくこの機能をめぐった議論が紛糾する予感がある。

 とはいえ、「選択肢がない」という状態から一歩進んだのはたしかだろう。そして、来年1月にはさらなる機能などの告知があるらしく、『VRChat』のクリエイターエコノミー構築に向けた取り組みは、まだまだ始まったばかりと言える。経済圏の第一歩となる「有料サブスクリプション」は、2週間のオープンベータ期間をはさみ、正式リリースを目指す。

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