「シフトに取り憑かれた男」は存在する? 飲食店オーナーが演じる“あるある”に共感の嵐

飲食店オーナーが演じる“あるある”に共感の嵐

 この記事を見ている方のなかには、飲食店で勤務している、または過去に勤務していたという方もいるだろう。このような方におすすめしたいYouTubeチャンネルがある。それが「焼鳥どんの飲食店あるあるチャンネル」だ。動画投稿開始以降、コンスタントに人気を伸ばしているチャンネルのひとつである。

 焼鳥どんの飲食店あるあるチャンネルは、焼き鳥店『焼鳥どん』のオーナーである日垣氏が投稿しており、自身の焼き鳥店も荻窪・駒込・西巣鴨の3ヶ所で店舗を展開している。SNSでも人気を誇っており、YouTubeでは31.8万人のチャンネル登録者数、TikTokは24.3万人のフォロワーとなっている(2023年11月10日時点)。

 当チャンネルは飲食店のあるある動画を投稿しており、ショート動画が人気だ。たとえば「【飲食店あるある】ラストオーダー直前に入店して大量注文」では、飲食店でありがちな、ラストオーダー直前に入店する客と、ラストオーダー直前で大量に注文されて困る店員の様子を、ユーモラスに演じている。

【飲食店あるある】ラストオーダー直前に入店して大量注文

 内心やめてほしいと感じつつも接客する店員の態度や会話、閉店直前で大量に注文する客に対して困り果てている心情が読み取ることができ、飲食店経験者は思わず共感してしまう動画である。実際にコメント欄でも「こんなお客様いたわ~」「暇なときに限って来るよね」といった、飲食店を経験している視聴者からは共感の嵐であった。だが当チャンネルの動画は、客の悪口を言うようなネガティブな内容ではなく、ユーモラスさに徹したコンテンツを一貫して投稿している。そして、実際に飲食店を経営しているオーナーだからこそつくることができる、共感力が高いコンテンツで人気を誇っているのだろう。

 また“有能なスタッフ”を演じる動画も、当チャンネルでの人気の要因のひとつだ。たとえば「【飲食店あるある】出来るスタッフはこれをやってる!!」という動画では、異次元に能力が高い飲食店スタッフを演じ、視聴者の笑いを誘う。

 当動画では飲食店で積極的に働く男性スタッフを演じており、彼は“シフトに取り憑かれた男”と呼ばれているが、これがユーモラスでおもしろい。この男はほかのショート動画にも出現しているのだが、現実にいるとは考えられないくらい働き過ぎる様子がかえって笑いを誘う。ショート動画のテンポのよさと合わさって、当チャンネルのユーモラスさが際立っているのだ。

 飲食店あるあるはポップなテーマだけに数字を取るのは難しいはずなのだが、“シフトに取り憑かれた男”といったオリジナリティが光るキャラクターを生み出すなど、ほかのあるある動画との差別化を図り人気を上げている。またこれからも、独自の視点で笑える飲食店あるあるを見せてくれることを期待したい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる