サックス奏者・canaはなぜライブ配信を続けるのか 「その曲がありたいように」より良い音を追求する想い

――canaさんは、どんな表現をしていきたいと考えていますか。

cana:映画音楽でイメージすると分かりやすいのですが、その曲が持つ世界観をしっかり演奏で表現したいと思っています。「カメレオンみたいな演奏家になりたい」と、よく言っていますが、「その曲がありたいようにありたい」という想いですね。だから演奏会ごとに全然違う自分でありたいし、そのなかでもブレない私の音というものがあるので、その“残ったもの”こそが自分らしさなのだという気持ちでいます。どちらかというと私はフィルターでいいので、己の表現でなく曲の表現を追求しています。クラシック奏者には割とそういう方が多いような気がしますね。

――改めて、今後の演奏家としての目標を教えてください。

cana:クラシックを身近にしたいと思っています。この間の演奏会では映像とのコラボレーションをしました。曲目解説もそうなのですが、曲の受け取り方というのは、その人の気持ちや経験によってまったく変わると思うんですよ。それを演奏会のなかでより豊かなものにできるようにしたいです。リサイタルよりも親しみやすいクラシックの楽しみ方を提案できたらと思っています。

――「Pococha」を始めてcanaさんの人生にも変化があったのではないでしょうか。

cana:常に応援団がいるような気持ちです。コンクールを受けに行ったりコンサートをやるときに、ライブ配信をつけなくても、特に近いリスナーさんである「ファミリー」のみんなは「今日が本番だ」と思ってくれていると感じられて。常に私のなかにそういう存在がいてくれるのは心強いですね。大学の卒業試験の時には、神社に行ってくれた方までいたんですよ。本当に感動しました。

――今後も「Pococha」は続けていきたいと思っていますか。

cana:できる限り続けていきたいですね。練習や本番との兼ね合いもあるのですが、続けられる方法を模索して頑張っていけたらと思っています。

――最後に、あなたにとっての「Pococha」とは?

cana:ホームの一つですかね。“帰ってくる場所”だと思っています。リスナーのみなさんにとっても、この枠が“帰ってくる場所”でありたいと思っています。

■cana
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コンサート情報:
9月 23日(土)
「ドビュッシーに恋して」
18:00 開場 18:30 開演
@LOVERSION音楽サロン 東京都台東区東上野5-15-3(上野徒歩5分)
サクソフォン 菅野可南子
ピアノ 安保美希
事前予約 3000円 当日 3500円
アフターパーティー 2500円(限定10名・飲み物軽食付き)

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