君はにじさんじ・魔使マオを知っているか 関西弁でまくし立てるツッコミマシーンの“隠れた才能”
現在のVTuberシーンにおけるトップランナーの一つであるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がっている。
メインとなる生配信に加え、事務所が主導する企画への参加や監修、主に一人ひとりのライバーが主導となって進む歌ってみたなどの動画のほか、ここ数年ほどはエンターテインメントのフィールドでアーティストとして日の目を見る者も増加してきた。
育成プロジェクトであるバーチャル・タレント・アカデミー(VTA)からも新規ライバーがデビューし始めており、現在約150名のメンバーが所属・活動しているにじさんじ。その層の厚さで今後も大きな影響を与えるだろう。
今回は、親しみやすいキャラクターと鋭いツッコミが魅力のにじさんじライバー、魔使マオを紹介しよう。
関西弁でまくし立てるツッコミマシーン・魔使マオの肖像
「緑仙先輩がデビューしたタイミングで、学校の友だちに『めっちゃ歌うまいんだよ!』って勧められた。その時はにじさんじまでたどり着かなくて、(緑仙の)歌を聴いているだけだったなぁ」
「ちゃんと自分で動画を発見したのは、剣持先輩の『バーチャルラップバトル』。ボク、その当時ラップの動画を見てて、ラップ関連の動画として見つけた。ちゃんみなさんとかの動画を見てたんだよね」
「あのバトルは、その人についてやキャラクター性についての内容が多いから、どういう意味なんだろうな? と思っていたものが、にじさんじのことを知っていくにつれて分かるようになった」
「オーディション受けてみたら? と言われて、『にじさんじ』をハッキリと意識するようになったかな」
どかーーーーん💥💥💥(爆誕音)
はじめまし︎て!!!😎
魔使マオ(まつかいまお)です‼️今日から頑張る!!
よろしくな!!!!!!!#にじさんじ pic.twitter.com/kaRMbd5L5w— 魔使マオ💥にじさんじ (@matsukai_mao) October 31, 2019
これは、魔使マオが「にじさんじ」を知るきっかけとなったエピソードだ。その後彼女は、2019年10月31日にTwitterにて初投稿、11月3日に初配信を迎え、えま★おうがすと・ルイス・キャミーらとともにデビューを果たした。
関西生まれ・関西育ちのライバーは数多くにじさんじに在籍しているが、魔使マオもまた関西弁をあやつるひとりである。普段は主に標準語を使いつつ、ところどころのイントネーションに関西訛りがまざったり、テンションが上がってくると自然と関西弁が表に出たりするような、ナチュラルな姿を見せてくれるのが彼女の特徴だ。
魔使マオといえば、褐色の肌、薄い銀髪のツインテール、へそ出しスタイルかつ黒と濃い目のピンクが特徴的な衣装で、全体的にあどけなさを感じさせる出で立ち。そこに先述した関西弁混じりのトークが入ることで、愛らしくも見るものに親しみやすさを感じさせ、そのキャラクターで多くのにじさんじ所属のメンバーやリスナーから愛されている。
彼女の特筆すべき魅力といえば、リスナーから送られてきたコメントやツイートやゲーム内で起こったアクションに対し、高速でツッコんだり即座にリアクション披露したりといった、頭の回転の速さと天性のお笑いセンスであろう。
お笑いのイロハが身体に染みついているのか、ゲーム配信で何かが起これば素であれなんであれリアクションをバチっと合わせ、にじさんじの公式番組にゲストとして呼ばれれば、司会者よりも速くツッコミをいれるというシーンもたびたび見られる。
そうした彼女の“天性のツッコミ気質”を分かった上で投げかけられるリスナーからのコメントは、「ツッコんでください」と言わんばかりの“ボケ意識”がありありと伝わってくるものばかり。
そうしたリスナーからのコメントに対し、全うにツッコむこともあれば、「いや、それおもんないわ」「しょうもないもんを読ませんな!」とバッサリ切り捨てることもあり、そのバランス感は流石の一言に尽きる。
一人で関西弁でキレ散らかすような「キレ芸」を披露したかと思えば、突然ボケ続ける茶番劇を始めてみたりと、日によってポンポンと話題やネタを変えてトークを続けていくような配信スタイルは、視聴者を飽きさせない。
彼女自身がトーク力に自信を持っているかは定かではないが、雑談力・漫才力に秀でた面々が揃うにじさんじにおいて、魔使マオのタレントが輝く瞬間が多いのはたしかだ。