君はにじさんじ・魔使マオを知っているか 関西弁でまくし立てるツッコミマシーンの“隠れた才能”

にじさんじ・魔使マオの魅力と“隠れた才能”

ツッコミ役だからこそ抜け目ない……わけではない? 天然な一面も垣間見える魔使マオ

 にじさんじでも指折りのツッコミ力を備えている魔使マオではあるが、ビシバシとツッコむ姿とは裏腹に、油断していると天然ボケやうっかり屋な一面を見せることもある。

 配信中で見せる姿からもオンオフの激しさがとても見えやすく、スイッチが入っている時は要領よく・テンポ良く動いているのが、切れた時はうっかりミスをしてしまったり天然ボケをみせたりと落差が激しい。しかし、そうしたギャップも彼女の大きな魅力だといえよう。

 常識人ポジションかつツッコミ役としては十二分に振る舞えるのだが、ポジション上必要とされるはずの“抜け目の無さ”は持ち合わせていない。人によってはどこか中途半端にも思えるかもしれないが、きっとそれすらも可愛らしく見えてくるはず。このなんとも憎めないところが、彼女の良いところなのだ。

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 魔使は友人でもある天宮こころ・夜見れならとにじさんじ公式番組『ゲームる?ゲームる!』で共演しており、3人でMC役を務めているのだが、彼女らの仲睦まじさと声色の影響もあってか、ところどころでふわふわとした会話になりがち。

 そんなとき、魔使がビシっとツッコミを入れたり、とぼけたスキをみせれば視聴者の声を代弁するかのごとくツッコミをいれたりと、持ち前の魅力を発揮して仲睦まじい光景とエンターテインメントの両方で見せてくれている。

 そんな彼女であるが、とある公式番組の収録でははやくに到着した結果、あまり喋ったことのないメンバーと居合わせてしまい、どのように喋っていいか分からず、一人ポツンとしてしまったことがある。

 ここまで紹介してきた彼女の性格を考えると意外に思うかもしれない。じつのところ、彼女はかなりの人見知りで、どちらかといえば馴れてくるとおしゃべりになるという内弁慶気質なのだ。このことは、彼女を追いかけているファンであれば知っている方も多いだろう。

 ちなみに、にじさんじのメンバーだけでなく、自分の友人との間柄でもなぜか置いてけぼりを食らってしまうという不運も経験したことがあるようだ。

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 とはいえ、先述した夜見、天宮にくわえ、同期であるルイス、えまとも良好な関係をつづけており、ほかにも葉山舞鈴、アンジュ・カトリーナ、フレン・E・ルスタリオ、花畑チャイカらともコラボ配信をキッカケに仲良くなるなど、先輩・後輩の差をあまり感じさせずハイテンションな配信を見せてくれることも多いので、決して人間嫌いであったりコミュニケーションが苦手というわけでもないようだ。

永らくお披露目されることの無かった、魔使マオの“隠れた才能”

 魔使マオが持つもうひとつの意外な一面、いや、隠れた才能とも呼べる部分は、その歌声であろう。バーチャルYouTuberとして活動するにあたって「自分の歌を聴いてほしい」という志をもつライバーは多く、にじさんじの中にも音楽活動に力を注ぐタイプのメンバーは多い。

 逆に、「歌はいっさい歌わない」というタイプももちろんいる。たとえば以前にも本連載で触れたレヴィ・エリファとエクス・アルビオはその点において見事に真逆の活動スタイルであり、前者は持ち前の歌唱力を活かしたなシンガーとしての一面を持ち、後者はこれまでの活動において一度も「歌ってみた」動画を投稿したことがないという、両者ともに徹底した活動をしている。

 では魔使マオはといえば、デビュー当初からとある時期まで、まったく歌を唄うことをしておらず、彼女の歌声を知れるのは、2020年11月13日にデビュー1周年を記念して同期とコラボレーションした「Happy Halloween」のみ。「歌ってみた」動画を作るどころか、配信上で歌を披露することもなかった。

 そんな彼女の初めての歌動画となったのが、2021年5月29日に公開されたDECO*27「ヴァンパイア」のカバーである。

 自身にとって初めての新衣装(メイド服・軍服・ワンピース姿)お披露目に合わせて公開されたこのカバー動画は、それまでの彼女のイメージを一新するような衣装のインパクトにくわえ、その魅力的な歌声に多くのにじさんじファンは心を奪われることになった。

ヴァンパイア /魔使マオ(Cover)【オリジナルMV】

 どちらかといえば「愛らしい」というイメージが先立つ魔使だが、歌声は芯の通った声色を温度感を変えながら使い分けており、それまで彼女についてノーマークだったにじさんじファンの心を、そのギャップでもって撃ち抜いたのだ。

 その後、自身の新衣装をお披露目する際や誕生日を迎えたタイミングで「酔いどれ知らず」「ちゅ、多様性。」の2曲を公開している。

 3Dお披露目でアンジュ・カトリーナと披露したいきものがかり「じょいふる」のカバーなど、他のメンバーとともに唄うことこそあれど、ソロではいまだに3曲しか公開されておらず、彼女の場合、大型イベントなどで歌を披露する機会の方が多いのではないか、と思わされるほど。もしも次に「歌ってみた」が投稿されるのなら、どんな曲を歌ってくれるのだろうか? と気になっているファンも多いはずだ。

 お笑い気質で愛嬌にあふれる性格、たまに見せる素の仕草や少しばかり不憫属性な一面など多彩な魅力を持ちながら、それらのイメージを覆してしまいそうなほどの歌のうまさ。今年10月末にはデビュー5年目を迎え、にじさんじライバーの中でも中堅ポジションに入る魔使マオだが、本人すらも気づいていない魅力がほかにもまだまだありそうだ。

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