SFC時代の名作が現行機で復刻 『CLOCK TOWER』はなぜ熱狂的な支持を集めるのか
7月13日、サバイバルホラーの金字塔『CLOCK TOWER』(以下、『クロックタワー』)が現行のさまざまなプラットフォームへと移植されることが発表された。
同作はなぜこれほどまでに支持されるのだろうか。面白さの根源と、復刻版に期待するポイントについて考える。
熱狂的な支持を集めるサバイバルホラーの金字塔『クロックタワー』
『クロックタワー』は、1995年にスーパーファミコンで発売されたアクションアドベンチャーゲームだ。舞台となるのは、北欧の山間にひっそりとたたずむ、時計塔のある屋敷。父・母を失った少女・ジェニファーは、孤児院の教師・メアリーと友人3人の5人で、新たに見つかった養育先へと向かっていた。しかしその先にあったのは、古びた不気味な館――CLOCK TOWERだった。
ゲームの目的は、ジェニファーを操作し、殺人鬼の徘徊する屋敷から脱出すること。ゲームシステムには、画面上の各部をクリックすることでキャラクターに指示を与える特徴的な仕組みを採用している。当初は、おなじく株式会社ヒューマンが開発・発売を手掛けた『セプテントリオン』(1993年)、『ザ・ファイヤーメン』(1994年)に続く、「シネマティックライブ」シリーズの1作品という位置づけだったが、単体として一定の成功を収めたため、以後、『クロックタワー2』(1996年)、『クロックタワーゴーストヘッド』(1998年)、『クロックタワー3』(2002年)と、複数のナンバリング作品が「クロックタワー」シリーズとして発表された。
90年代、Windows 95やPlayStation、ワンダースワンに移植されたのち、2010年代には、バーチャルコンソール、ゲームアーカイブスとして復刻も果たしている。なお、海外においては、第1作『クロックタワー』は発売されず、『クロックタワー2』『クロックタワーゴーストヘッド』『クロックタワー3』がそれぞれナンバリングの1~3として発表されている。今回の移植によって初めて、シリーズの原点が家庭用ゲームソフトとして海外の市場に出ることになる。
発売時期は2023年内を予定。現行のさまざまなプラットフォーム(Nintendo Switch、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox One、Xbox Series X|S、Steam)に対応する。