搬送されるバレットたち、“俺”と言ったセフィロス……『FF7』リメイク第2弾の新トレイラーから考察する「ストーリーの片鱗」

『FF7』リメイク第2弾考察

「ティファは“俺”が殺したはずだ。ならばあれは誰だ」 台詞に込められた謎に注目

 ここからの映像はバトルが中心に。大剣を振るうクラウドや接近戦を仕掛けるレッドXIIIのほか、ティファとエアリスによる連携技らしきものも。さらに一連の流れのなかには、船倉のような場所でセフィロスの変異した姿をとる敵と戦う場面もあった。オリジナル版になぞらえるなら、おそらく「ジェノバ・BIRTH」とのボス戦だろう。

 

連携技らしきもの

 さまざまなシチュエーションのバトルには見ごたえがあったが、それぞれの画面上に表示された目的地への距離にも注目したい。400メートルや1キロに始まり、さらに11キロという途方もない距離も示されていた。フィールドの規模を踏まえると、本作はオープンワールドになっている可能性もありそうだ。

 オープンワールドと一口に言っても、どれほどの自由度があるかは作品による。しかし、ストーリーを重視している本作であれば、『DEATH STRANDING』や『Ghost of Tsushima』のような、「ストーリーの順序は固定でそれ以外は自由」というタイプのほうがふさわしい気はする。

 映像の最後には、ニブルヘイムの魔晄炉でセフィロスと対峙するティファの姿も。ティファがセフィロスの刀を使って斬りかかるが、あえなく返り討ちにされる。本編の7年前の出来事なので、おそらく回想シーンとして挿入されているのだろう。オリジナル版にも同様のシーンがある。だがここでセフィロスは、「ティファは俺が殺したはずだ。ならばあれは誰だ」と言う。

 リメイク第1作の時点でティファは生きている。オリジナル版をなぞる形でクラウドと再会し、ミッドガルを牛耳る神羅カンパニーと戦った。つまり、セフィロスが嘘をついているのか勘違いしているのか。あるいはセフィロスが本当のことを言っているのなら、本作のティファは“別人”ということになる。

 個人的な見立てでは、セフィロスが嘘をついている可能性は低いように思う。さきほどのセリフで、彼は自分のことを“俺”と言ったからだ。セフィロスは『FF7』本編でこそ自分を“私”と言っているが、それは自身の出生を知り、ジェノバと星に執着するようになって以降の話。その前の一人称は“俺”で、『クライシスコア ファイナルファンタジーVII』では親友のアンジールやジェネシスと普通に話していたし、後輩のザックスにも気を使えるいい先輩だった。“俺”と言うセフィロスは、正気だったころの自分を取り戻している可能性がある。

 記事の冒頭でも書いたように、前作『FF7R』では少なくともふたつの世界線があることが示唆されていたため、ティファの生死についてもその影響なのかもしれない。

 『FF7リバース』の発売は2024年の初頭。現時点で原作のどこまでが描かれるのかは不明だが、ディスク2枚組であること、『FF7』自体のリメイクシリーズ自体が3部作を予定していることなどから、今回も相当なボリュームになるだろう。オリジナルと違う展開を示唆した前作を踏まえて、今後どのようなストーリーになっていくのか、いまから楽しみだ。

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