「サソリでカクテルを作る?」狂気的な科学系YouTuberが人気に 教育系コンテンツとしての側面も

 ひと味違った理科を解説するYouTube動画が、いま人気を集めていることをご存じだろうか。チャンネル名は「科学はすべてを解決する! [くられ with 薬理凶室]」で、チャンネル登録者数26.8万人を誇る。当チャンネルの人気の秘密を紐解いていきたい。

 「科学はすべてを解決する! [くられ with 薬理凶室]」は、作家・科学監修のくられ先生を筆頭に「薬理凶室」というメンバーで構成される。くられ先生は、日本の人気漫画作品『Dr.STONE』の科学監修も行った有名な人物でもあり、メディアにも多数出演しているほか、各種記事執筆も行っている。そのほか「ツナっち」や「亜留間次郎」など、クセのあるメンバーとともに、YouTubeで理科を解説する。なお、薬理凶室とは書籍シリーズ「アリエナイ理科」を執筆するライターの連名であり、いわば科学ライター集団でもある。

今日からFBI!お家でルミノール反応やってみた!

 当チャンネルの動画は、実際にくられ先生などが出演する実写動画と、人が出ずイラストにナレーション音声をつける動画の2種類がある。後者の動画についてはゲーム実況などを中心に投稿し、チャンネル登録者数は109万人(2023年5月30日時点)を誇る大人数グループ「主役は我々だ!」と動画を共同制作することがあり、総じて再生回数も多い人気コンテンツとなっている。

 当チャンネルが取り上げる理科は特殊で、一般的な枠には収まらないコンテンツを届ける。たとえば、鳥のレバーを使ってルミノール反応(血痕に噴霧すると、暗所で青白く発光する反応)を確かめたり、サソリとタガメを使ってカクテルを作ったりと、狂気ともいえる動画を投稿している(もちろんYouTubeの規約に収まる範囲ではあるが)。このような狂気さが、視聴者を魅了しているようだ。

【ガチ実験シリーズ】揚げ菓子、カップメン・・・どれくらい油が入ってる?

 また、狂気さを演出する動画を出す一方で、王道ともいえる教育系のコンテンツも投稿しており、視聴者の興味・関心を引いている。直近でいえば、2023年5月に揚げ菓子やカップ麺に含まれる油の量を実験する動画も投稿した。ソックスレー抽出器という機器を使い、ポテトチップスやクッキー、カップ麺に含まれる油を抽出し、どれくらいの油が含まれているかを明らかにした。ダイエットなどで食べ物に含まれる油の量が気になっているという方には、参考になる動画だろう。ほかにも実写動画を中心に、科学に精通した彼らが世の中の疑問に回答するコンテンツも投稿しており、おもしろくかつ手軽に知識を身につけられる、有益なチャンネルだ。

 異彩を放つ科学集団「科学はすべてを解決する! [くられ with 薬理凶室]」。興味を引かれるコンテンツも多いほか、知識も身につけられる教育系動画を多く投稿しているので、気になる方はこの機会にぜひ視聴してみてほしい。

炎上スレスレの“狂気”が魅力? 独特のキャラクターで人気を集めるゲーム実況YouTuber

UUUM所属、男性のゲーム実況系YouTuber「のばまんゲームス」が、ほかのクリエイターにはない独特なキャラクター・コンテンツ…

関連記事