『アーマード・コア6』にみる、過去作との類似や共通点 最新トレーラーの気になる部分を解説
2022年末の『The Game Awards』でトレーラーが発表されて以来、しばらく大きな動きのなかった『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』(以下、AC6)だが、4月27日に新情報が解禁。新たな映像とともに、本作の発売日が2023年8月25日だと明かされた。
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本稿では、『AC6』に関する新たな映像をもとに、判明したことや気になった点などをピックアップして解説していきたい。
主人公は旧世代型の“強化人間”
今回新たに公開された映像は、ロケットを搭載した物体が宇宙を航行している場面からスタート。ハンドラー・ウォルターなる人物の指示を受けた何者かによって、“強化人間C4-621”と呼ばれた主人公が覚醒する。その際の「起こしてくれ」や「脳深部コーラル管理デバイスを起動」というセリフから察するに、主人公は「コーラル」という物質によって休眠状態から覚めたのだろう。
歴代のファンであればご存知かもしれないが、強化人間は、「アーマード・コア」シリーズではおなじみの要素でもある。人体の一部を改造された人を指し、施術を受けると人型兵器「アーマードコア」(以下、AC)を操縦する際、機体の性能や操作技術が格段に向上。過去作の例でいうと、地面で構えなくては撃てない武器を空中で使えたり、ブースターを使用中に消費するエネルギーの割合を大幅に抑えることができた。
強化人間という呼称に続く「C4-621」に、なんの意味が込められているのかは不明だ。推測でしかないが、C4という手法で施術を受けた、621人目の被験者、という意味合いだろうか。
なお、公開中の情報によると、主人公は強化人間のなかでも旧世代型にあたるということらしい。わざわざ“旧”を付けるからには、つまり新世代の強化人間もいるわけで、作中では“新旧対決”も起こりそうな予感だ。古い世代が新世代と戦うという構図は、旧式の元AC乗りでレイヴンと呼ばれていた主人公が、次世代機である「アーマードコア・ネクスト」に乗るリンクスたちと戦いをくり広げた『アーマード・コア4』にも通じるものがある。
映像はその後に切り替わり、主人公の機体による戦闘シーンへ。真下から放たれる攻撃を避けたり、見上げるほど大きな機体と並走したり、どこかの施設で敵機と交戦したりと、分析や考察のしがいのありそうな場面が目白押しだった。以下、それぞれの気になるポイントを画像と共に振り返りたい。
情報が満載の一連のシーンから、映像は主人公機が謎の機体と接触する場面へ。相手の機体は細身なので、機動力の高い軽量機であることがうかがえる。逆関節タイプの脚パーツの曲線美が印象的で、メカらしい角張った構成の主人公機とは対照的だ。線の細い機体と言えば『ACfA』に登場する「SOBRERO」シリーズがあるが、吹けば飛びそうなほどに華奢なあちらの脚部パーツと比べても、今回登場した機体の逆関節のほうがずっと細い。
特徴的な脚部に目がいきがちだが、この機体の右手に持っている武器にも注目したい。サブマシンガンのような形状だが、グリップの部分がU字状になっており、マガジン部分と思しき場所と連結している。あくまでも推測だが、グリップの内部を経由して、連結部分に弾を送り込む仕組みなのかもしれない。