別れた元カップルYouTuberがトレンドに 復縁しそうでしない“ヤキモキ感”の演出で視聴者の関心を集める
恋人と破局して疎遠になるのはごく自然な流れだ。しかしYouTuberの中には、別れた後も良好な関係を維持し、引き続き二人三脚で活動を展開する元カップルも存在する。
人気カップルYouTuber「かけまる」が4月2日、破局を発表した。「かけまる」は彼氏のかけると、彼女のなつきからなるコンビで、公式YouTubeチャンネル「かけまるチャンネル」の登録者数は37.8万人(2023年5月3日時点)を数える。交際開始から今年で5年目に突入し、約1年半に及ぶ同棲生活を続けていたかけまるだったが、23年3月4日に「マンネリ化」を理由に別居したと告白。その後、関係が修復することなく「嫌な別れ方じゃない」としながらも、恋人関係に終止符を打ったことをファンに伝えた。
カップルYouTuberが破局すること自体は、決して珍しいことではない。その場合、チャンネルを分けてそれぞれ、ソロのYouTuberとして活動していくことが大半だが、かけまるは違った。破局発表の動画で「『かけまる』自体はなくなることはない」とチャンネルの継続を示唆し、実際に現在も、「かけまるチャンネル」から動画を発信し続けている。その内容は、4月7日投稿の「【リアル】元カップルの1日に密着したら仲良すぎたwwww」と題した動画や、同月16日投稿の「元カノの家にいきなり突撃して泊まってみた」と題した動画、同26日投稿の「食べ歩き中に親友とイチャついてたら元カノが嫉妬して拗ねたwwww」と題した動画など、“元カップル”というギミックを有効活用したものがほとんどだ。
かけまるのように、カップルYouTuberではなくなった後も、“男女2人組YouTuber”として活動を続けるYouTuberとしては、浦西ひかる&おたによる「おたひか」や、こうくんといちえによる「夜のひと笑い」などが挙げられる。
特に、2021年11月に破局を報告している「夜のひと笑い」は、このジャンルの走りというべき存在だ。多彩な企画を通して交際時と変わらぬ2人の仲睦まじさ、信頼関係の厚さを見せていくスタイルで人気を博し、コメント欄には「本当にお似合い」「別れたのに仲良いのは理想」などといった声とともに、復縁を望む意見も少なくない。
しかし、復縁しそうで復縁しないという絶妙な関係性をキープしているのが、このチャンネルのミソだ。かつて、男女二人組YouTuber・ヴァンゆんは、「付き合いそうで付き合わない」という“ヤキモキ感”をフックに人気を集め、登録者200万人を超える有名YouTuberとなったが、その“ヤキモキ感”を元恋人同士という関係性で演出することが、「夜のひと笑い」は非常に巧みなのだ。
同チャンネルでは最近も、元彼女のいちえの彼氏募集オーディションを大々的に開催し、その顛末をまとめた動画がバズったばかり。とりわけ、彼氏オーディション合格者といちえのデートを、こうくんが嫉妬全開で見守る4月5日公開の「新しい彼氏とカップルチャンネル始めます」と題した動画は、150万再生超をマークするなど大きな反響を呼んでいる。
人気のカップルYouTuberが破局後、別々のチャンネルを運営したとしても、パワーダウンしてしまうことは少なくない。2人の相乗効果が支持を集めた理由である場合がほとんどなのだから、当然と言えば当然だ。しかし、別れた後も、チャンネルを維持すれば、2人の相乗効果はそのままに、元カップルという新機軸でこれまでと手触りの違うコンテンツを量産できる。よって、かけまるや夜のひと笑いなどが今後もコンスタントにバズを起こしていくことができれば、別れた後も一蓮托生で活動を続ける“元カップル系YouTuber”は、増えていくに違いない。
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