大食いコンテンツが新たな局面に 急上昇に登場した大食い&呑兵衛YouTuberからみえた可能性

 2月2週目、急上昇に女性大食いYouTuber「もぐもぐさくら」のコンテンツがランクイン。長い間、YouTubeで人気を保持しているお大食いジャンルで、もぐもぐさくらはなぜ注目に値するのか。今回はもぐもぐさくらの動画から、その魅力と大食いコンテンツの可能性について考察してみたい。

 もぐもぐさくらは、2018年の終わりごろからYouTubeでも人気の大食いコンテンツを投稿している動画クリエイター。動画ではハート型のサングラスで目元を隠しているが、色白でスレンダーな身体からは大食いのイメージはまったく感じられない人物だ。

【大食い】ご当地B級グルメのデカ盛り【in福井】

 急上昇にランクインしたのは、さくらいわく福井県で1番有名なデカ盛りに挑戦した動画。白米5合にソースカツ15枚が乗った5人前のソースカツ丼に、味噌汁や漬物がついた総重量約3.3キログラムのメニューだ。制限時間はなく、店員によるとこれまでに女性成功者はいないという。

 ソースカツ丼をたいらげる間には、中瓶のビール3本と地酒を楽しみ、店員からは「底なしか」と突っ込まれるシーンも。さらに味噌汁5杯に水やお茶も飲んでいるため、水分だけでも相当な量を消費している。途中居合わせたほかの客からもびっくりされたさくらだが、きつい顔を一切せずに、美味しそうにカツと白米を頬張りながら丼を完食。このチャレンジ初の女性成功者となったさくらだが、さらにこの日は夕飯に焼き鳥50本を平らげたことも報告しているから驚きだ。

ビール早飲み

 この動画を見てわかるとおり、さくらは大のお酒好きで、いわゆる呑兵衛だ。過去の動画では3リットルのビールを10分以内に飲み干すチャレンジをしており、なんと2分58秒で巨大なジョッキを空けてしまった。こちらも女性で初めてのチャンレンジ成功者となったうえ、店舗のこれまでの最短記録6分18秒を約3分も上回る脅威のスピード。最初はネタで巨大なビールを頼んだだけだと思っていた店員たちも、これには驚きを隠せなかったようだ。

 ぞうさんパクパクや木下ゆうかなど、これまでも大食いコンテンツで人気を集めてきたYouTuberは男女ともに複数いる。しかし胃が膨らむのを避けるため、さくらのようにチャレンジ中に水分を大量にとる者は少ない。今回のさくらの巨大カツ丼チャレンジは制限時間がなかったことも関係しているだろうが、基本的にはお酒はもってのほか、水さえもなるべく控えており、とにかく食べることに集中するイメージが強い。

【大食い】お初の方へ★はじめまして【呑兵衛】

 一方、自己紹介動画で「大食いとお酒をかけ合わせた新ジャンルでいきたい」と話しているさくらは、大食い×呑兵衛という強みを活かしたコンテンツが多く、大食いジャンルに新しい風を吹かせているのは間違いない。YouTuberであることを隠し、大食いや早飲みに挑戦していることもあり、店員の反応もみどころになっている模様。時間制限のある大食いチャレンジ動画では普段はピンク色のハート型のメガネを赤色のものに変え本気モードで挑む姿を見せるなど、チャンネル内でのコンテンツの緩急の付け方にも工夫がみられ、実直に活動していることが読み取れる。

 大食いコンテンツは短時間で巨大な料理をキレイに食べるシーンが見もの。皿からどんどん料理がなくなっていく様子に視聴者が釘づけになるわけだが、昨今はそれだけでは差別化が難しくなってきているのかもしれない。今後はさくらのように大食いだけにとどまらず、ほかの強みをかけ合わせたコンテンツを制作できる動画クリエイターたちが増え、YouTubeの大食いコンテンツがパワーアップしていくことが予想される。

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