「音楽そのものが空間であってほしい」 キヌとmemexが語りあう“VRにおける音楽と空間表現”の醍醐味

キヌ × memex対談

よりたくさんの人に知ってもらい、体感してもらうために

ーー今後こういう方向に表現活動を広げていきたい、というビジョンがあったらお聞きしたいです。

キヌ:たとえばライブを見ているとき、他人事のように感じられてしまう瞬間や自分が乖離してしまうような感覚になることがあると思うんです。でも、できるだけお客さんがその場所にいてライブを見てるんだなという気持ちーー「自分がその場所で巻き込まれてるんだ」と感じてもらえたらいいなと思っています。

ーーアランさんはどうですか?

アラン:memexのボーカルとしての視点にはなりますが、フロアにいるお客さんたちを巻き込むようなパフォーマンスを続けていけたらいいなと思っています。現実では離れていながらも、せっかくお客さんが目の前にいてくれる環境で歌えるので、そこを最大限利点にしていきたいなと。

ーー人が目の前にいるということにこだわりがあるのでしょうか?

アラン:そう、そうなんですよ。その気持ちが活動を通してより強くなった節があります。月1ワンマンをやっていく中で、すごく印象に残っていることがあって。曲のイントロでフロアのお客さんが手を振ってくれたので、私も手を振り返したんですけど、そのときの映像をハッシュタグツイートで「絶対俺のこと見て手振ったって!」って投稿してくれてた方がいて...

一同:(笑)

アラン:それを見たときに「バーチャルライブで私に出来るインタラクションってこれだ!」と改めて思ったんですよね。

ーーちゃんとコネクトしていますね。

アラン:そうなんですよ。映像配信のライブでは得られない体験というか、「この空間にいてよかった」と思ってもらえるような要素や体験を、ボーカルの立場としてもっとちゃんと作っていけたらいいなと。ライブでできるコミュニケーションは大事にしたいですね。

ーー最後にぴぼさんがいまやってみたいことを教えてください。

ぴぼ:「すごくいい曲」を作りたいです。インターネット音楽シーンのアーティストとして、Spotifyや音ゲーで知ってもらって、そこからVRの表現に触れてもっと好きになってもらう、みたいな良い活動のサイクルができていて。サンリオの今回のフェスに向けてVRの表現を頑張ったので、次はよりたくさんの人に知ってもらうフェーズとして、めちゃくちゃいい曲を作れたらなと思っています。

(※memexの楽曲は『SOUND VOLTEX』『CHUNITHM』『MuseDash』などにプレイ曲として収録されている)

〈写真提供=『SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland』©’23 SANRIO 著作(株)サンリオ、PHTOTO by rocksuch、Yzha〉

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