名曲すぎてCDが30万円に高騰……芸人カミナリが「ドンキーコング」のBGMを聴くために「とげとげタルめいろ」に挑む

 BGMが魅力なゲームは数多くあるが、その中でも『スーパードンキーコング2』は群を抜いている。YouTubeなどでも未だに同作のBGMを演奏した動画がアップされている。さらには、Amazonでは同作のBGMが収録されたCDは中古品であるにもかかわらず、2023年2月時点で、最低価格でさえ30万円とかなり高騰している。前作の『スーパードンキーコング』の最低価格は約4万円、次作の『スーパードンキーコング3』は約26万円と、同シリーズの中でも圧倒的。いかに愛されているかが伺える。

 そんな神曲揃いの同作のBGMの中でも「Stickerbush Symphony」は別格。同曲は「とげとげタルめいろ」というステージで主に流れる。自然の美しさ、緑の鮮やかさが表現されたステージに、幻想的な旋律がとてもマッチしており、視覚的にも、聴覚的にも、高揚してしまうほど芸術的な表現がなされている。

【とげとげタルめいろ】天才作曲家・デビッドワイズ制作のスーパードンキーコング2神曲BGMをじっくり堪能したい!【神ゲーム音楽】

 やはり同曲にファンは多いらしく、カミナリのYouTubeチャンネル『カミナリの記録映像【公式】』では2023年1月、「【とげとげタルめいろ】天才作曲家・デビッドワイズ制作のスーパードンキーコング2神曲BGMをじっくり堪能したい!【神ゲーム音楽】」と題した動画が投稿された。同曲に思い入れのある石井たくみが、相方の竹内まなぶに「とげとげタルめいろ」をプレイさせる内容。たくみは曲を聴きながら「宇多田(ヒカル)の新曲みたいじゃない?」と口にして、まなぶもそれに共感するなど、同曲を楽しむ様子が映し出されている。

 ただ、終始のんびりとBGMを楽しんでいるわけではない。同ステージは“タルめいろ”であるため、“とげとげ”したツタに当たらないよう、タルからタルへと移動しながら先に進まなければいけない。つまりはタイミングが命のステージとなっている。まだまだ中盤のワールド3のステージではあるが、「どくどくタワー」や「アニマルランド」といった激ムズステージと同じ、もしくはそれ以上に苦手意識を持つ人がいるのではないか。そのため、まなぶは何回もやられてしまい、たくみはその度に水を差されたかのようなリアクションを見せるが、その様子が面白く、どこか懐かしい。友達や兄弟がプレイしている後ろで見守っていた時の気持ちを思い返させてくれる、“エモい”内容になっている。

 ちなみに同動画はカミナリのYouTubeチャンネルの中でも比較的伸びており、『スーパードンキーコング2』の、「Stickerbrush Symphony」の人気の高さを感じさせてくれる。

 もちろん、アラサーの筆者も「Stickerbrush Symphony」に魅了された一人。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』で専用部屋を作った際のBGMは基本的に同曲である。そこでたくみ同様に同曲の思い出を語りたい。

 まず「Stickerbrush Symphon」が流れるステージは「とげとげタルめいろ」をはじめ
、「スコークスライド」「スクリーチレース」「アニマルランド」など数えほどしかない
。しかも「スクリーチレース」「アニマルランド」は終始流れるわけではなく一部のみ
。「スクリーチレース」の場合、「Stickerbrush Symphony」が流れるのは序盤のみ。「
本当に素晴らしいBGMだな~」と感傷に浸っていると、突如スクリーチという初対面の鳥
とレースをさせられ、BGMが変わってしまい、「もう終わりかよ!」と憤った記憶があ
る。

 また、いろいろなアニマルフレンドに変身しながらステージを進む「アニマルランド」はスコークスに変身するゾーンで「Stickerbrush Symphony」が流れる。ただ、スコークスゾーンは「とげとげタルめいろ」よろしく、とげとげの蔦を避けながら先に進まなければいけないため、とにかく神経を研ぎ澄まさなければいけない。しかも、中盤からは急に突風が吹き始め、スコークスの身体を左右に振り回す。周囲はとげとげなので、風が吹いて蔦に体を打ち付けるとやられてしまう。慣れないスコークスでの操作に加えて、吹き荒れる突風に文字通り振り回されるため、BGMを楽しむ余裕はない。それどころか、あまりにやられすぎてしまい、美しくて大好きだった同曲に対して、しばらくは耳にしたくなくなるほどのトラウマを植え付けたステージだった。

 現在、「スーパーファミコン Nintendo Switch Online」に加入すればNintendo Switchでも『スーパードンキーコング2』はプレイできる。今度プレイして、その美しいメロディーに酔いつつも、トラウマを呼び起こしてみようかと思う。

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