TikTokで“平成風プリ”がトレンドに? 水ダウで話題のクロちゃんや人気YouTuber・きりたんぽなど幅広い世代のムーブメントに

TikTokで“平成風プリ”がトレンドに?

 2023年1月、TikTokのトレンドワードに「#平成プリ」が入り、注目を集めている。「#平成プリ」とは何なのか、なぜトレンドに入っているのか深掘りしてみた。

 「#平成プリ」がトレンド入りしているきっかけは、あるフィルターが人気を集めているからだ。「pakapaka photo booth」と名付けられたフィルターを使うと、プリントシール機での写真を撮るような体験ができる。「プリ」とはみなさんご存じ、写真シール印刷機のことだ。平成ど真ん中の1995年に生まれたプリントシール機「プリント倶楽部」の略称が、そのまま現在も一般名称として使われている。

 「#平成プリ」はどんなフィルターなのだろうか。フィルターを起動して動画を撮ると、「準備はいい?」「カメラを見つめてね」と言う合図から始まり、写真を4枚撮影するような演出に。それぞれの写真には平成に大流行した「たまごっち」に似たイラストや、「1分1秒がハッピー」と言った青春を感じさせる手書き風の文字がプリの落書き機能のように入る。最終的には4枚が合わさって、シールが完成したように見えるのが楽しい。クリエイターの「kawasoma」が制作し、12月初旬に公開している。

 特別なテクニックは要らず、誰でもどこでも使いやすいフィルターであることに加えて、人気アカウントが使用したことも流行のきっかけになった。

@kiritampo 赤外線でプリもらえるあの頃良かったなあ、、、 #平成プリ ♬ パカパカバカリ - ぼっちぼろまる

 チャンネル登録者数135万人の人気YouTuberでもある「きりたんぽ」は、自身のTikTokアカウントで2度使用している。2022年12月26日に投稿された動画は250万回以上再生され、17万いいねを集めた。

@ysd.kurochan モンスターラブ 12月21日(水)22時〜1時間半スペシャル #平成プリ#水曜日のダウンタウン #モンスターラブ #クロちゃん ♬ パカパカバカリ - ぼっちぼろまる

 お笑い芸人の「安田大サーカス・クロちゃん」もこのフィルターに挑戦。クロちゃんに恋人ができたことで話題になったテレビ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の告知をするテキストとともに動画を投稿したこともあり、コメント欄は祝福のメッセージで溢れた。平成では嫌われ役として駆け抜けたクロちゃんが、令和にこんなにも祝福されているのは感慨深い。

 「#平成プリ」が人気を集めた土台として、Z世代に「平成レトロ」自体がウケていることが大きいだろう。トレンドを受け、プリントシール機メーカー大手のフリューは2022年8月に最新機種で平成風のプリを撮影できる「平成ギャルスペシャルモード」を期間限定で搭載した。2000年を指す「Y2K」はトレンドとしてファッション業界を席巻。平成に流行ったピースした手の平を上に向ける「ギャルピース」の人気も再燃している。

 「#平成プリ」のフィルター使用されている楽曲「パカパカバカリ」自体も「平成レトロ」に着想を得ているようだ。TikTok上に一部が公開されたMVを観ると、楽曲のタイトルの「パカパカ」は、男女ふたりの距離が縮まったり遠ざかったりする様子とともに、ガラケーを開閉させる様子も指している。

 「大正ロマン」「昭和レトロ」のように、古き良き感覚で平成を捉え、すでに「レトロ」と呼ばれているとは、つい最近まで平成だったと感じてしまう世代には驚きだ。

 フィルターが実際にプリを撮影する際のワクワク感を再現しているのも人気の秘訣だろう。写真が撮られる前のカウントダウンや、現像を待つ時間、最後に仕上がりを確認する期待感がうまく再現され、短い時間の中に濃縮されている。令和世代も平成世代もチャレンジしてみて欲しい。

きりたんぽが約3ヶ月ぶりの動画投稿で現状報告 ファンからは待望の声

2022年10月26日、きりたんぽが自身のYouTubeチャンネルを更新し、約3カ月ぶりに動画を投稿した。 応援してくれている…

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