一瞬で色が変わるBMW、32色のカラフルボディが話題に 『CES2023』に登場した注目のクルマ
毎年1月に米・ラスベガスにて行われるテクノロジーの祭典『CES』。かつてのCESは特にコンピュータの関連メーカーが主役であり、イベントとしてもそういった「PC業界のイベント」という性格が強かったが、IoT(Internet of Things:モノのインターネット。PCやスマートフォンなどの情報デバイスに限らない、あらゆる"モノ”をインターネットに接続し、活用する技術の総称)の発展により、現在は幅広い企業が出展している。特に近年は自動車メーカーの出展がたびたび話題となり、昨年はBMWの「色が変わる車」が注目を集めた。
BMWが“色の変わる車”を発表! 電子インク技術を使った未来のクルマに心躍らせよう
米国時間1月5日、ラスベガスで開催中の電子機器の見本市『CES 2022』において、BMWが“色の変わる車”を発表した。 発…
BMWは今年も電子インク技術を採用した車を発表した。今年発表の『i Vision Dee』はさらにパワーアップしており、32色のカラーを表示可能になった。240枚の電子インクカラーパネルを搭載することで実現したという。前年発表の『BMW iX Flow featuring E Ink』では白と黒のグラデーションしか表せなかったため、これは大きな進化だ。
EVカーであることから、BMWのシンボリックな意匠であるキドニーグリルは電動車においてその役割を失っているものの、車体前部には変わらずデザインされているのも面白い。
またフォルクスワーゲンの展示した『ID.7』に施されたデジタル迷彩もその見た目が聴衆にインパクトを与えた。特殊な塗料によってQRコードがデザインされており、車体のフォルムを隠しているという。また、このペイント自身が発光し、サウンドシステムと連動して美しく光る。
BMWの『i Vision Dee』がコンセプトカーの性格が強かったのに対して、こちらの『ID.7』は今年の第二四半期には公開が予定されている。市販化に先駆けて『CES』でその姿をお披露目したという形だ。
国内メーカーの出展も見られた。ソニーとホンダの合弁会社、ソニー・ホンダモビリティは新型EV車『AFEELA』のプロトタイプを展示した。前席の全面に搭載された大きなディスプレイや、ひと目でEV車であることがわかる流線型のボディなどが特徴的だ。カンファレンスによれば車内外に合計45個のカメラ・センサーを搭載し、ドライブ状況をモニタリングし、製品化に当たってはソフトウェアの拡充やハイパフォーマンスなアップデートを実現するために、クアルコム社の最新SoCを採用する予定だという。また、モビリティにおける時間と空間の概念を拡張するべくEpic Gamesと協力して製品開発を行うと発表するなど、「日本の大企業」の枠に留まらないエキサイティングなカンファレンスが展開された。
電気自動車の関連ブースは『CES 2023』において大きな存在感を示していた。今回の『CES』では半導体設計の大手・クアルコム社も最新の車載ソリューションを発表するなど、車メーカーだけでなくテクノロジー関連企業の目線も電気自動車に注がれていた。やはり世界の潮流として自動運転車の普及・発展が期待されていることがわかる。こうした技術の発展においては、実世界とデジタルデータの連携・連動が重視されることだろう。ソニー・ホンダモビリティとEpic Gamesの協業はそれを示す一つの証左だ。
今回紹介した製品はいずれも発売前のプロダクトであり、実際に発売される際にはどのようなアップデートや変更が加わるのかも楽しみだ。電気自動車・自動運転車の発展に引き続き期待したい。
■出典(動画スクリーンショット)
『CES 2023: BMW Keynote』
https://www.youtube.com/watch?v=CJDMDyUjRhs
『EXCLUSIVE: The all new VW ID.7 lightshow @CES』
https://www.youtube.com/watch?v=3Xs5z78O-n4
『CES® 2023 プレスカンファレンス|ソニー公式』
https://www.youtube.com/watch?v=gKmDZ-YOXyo
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